ひだかみゆき

超次元サッカーの元陸上部大好きマンです。

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投稿日:2016年06月02日 11:54    文字数:3,872

腐女子用語SSまとめ①

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コメントはあなたと作品投稿者のみに名前と内容が表示されます
Twitterでフォロワーさんの企画していたお題SSに参加していたものの再録。
こちらはイナズマ編です。
普段書かないカプにも挑戦していますが、風丸さん受けが多いのはご愛嬌。
最初のふたつのみ書き下ろしです。

タグ及びカプ表記含めた文字数140字ぴったりに揃えるのに苦心した覚えがあります。
(初出2015/2/12~2015/9/3)
1 / 1
摘む(不風)

ンなもん、苦手なワケじゃねぇ。
たかだか赤くてちっこくて見た目だけは美味そうなクセに、酸っぱくて中身がじゅくじゅくしてるのが気持ち悪ィだけだ。
「よっぽど嫌いなんだな」
お前と同じくらいな。
俺が言うと風丸クンはそれを摘むと口に放り込む。
「美味いぜ?」と笑って。
 

嫉妬(円風)


嫉妬なんてしないさ。
って言えば嘘になる。
円堂を好きになる奴なんて、星の数ほどいるワケだからキリがない。
それでもあいつが俺だけ頼ってくれたり、俺だけに見せる笑顔をくれるだけで、どれだけ俺が嬉しいかと言えば…。
ダメだな。
この甘い感情からは抜け出せそうにない。


嫉妬(豪風)


「あ、円堂」
いつもこうだ。
目の前の恋人…一応はその名目の筈なのに風丸はすぐ視線を逸らす。
先に居るのは幼馴染の姿。
分かってる。
彼らにとってはそれ以上でもそれ以下でもないが俺は憤懣やる方ない。
奴の目の前でその唇を塞いでやろうか?
嫉妬という昏い感情が浮かんだ。


跨がる(円風)


おずおずとした態度で、裸でベッドに仰向けで寝てる俺に跨がる。
顔は真っ赤。
あそこなんかもう、はち切れそう。
なのにそれ以上なんにも言わない…ってか言えない、のか?
「風丸がしてくれるの?」
尋ねたらこくんと頷いた。
はぁ~。
やっぱ俺の風丸、世界で一番可愛いぜ!


綻び(円←鬼←影)


「どうしても私の元から離れると言うのかね?」
俺は頷く。
胸の内に生じた綻びは繕いかねて、心は太陽のようなあの男に惹かれてしまうのを止められない。
暖かい背中を追ってみたい。
冷たく暗い部屋のドアを開けると今まで目をかけてくれた人に告げた。
「さようなら…総帥」


舐める(不風)


街中で不意に目が合った。
こいつはいつも円堂や鬼道の奴とつるんでる、頑固な真面目ちゃんだから俺とは絶対反りが合わないだろう。
そう思って目を逸らそうとしたが…。
手にしていたアイスクリーム。
ぺろりと舌を出して舐める、その仕草。
反則だろ、エロすぎだぜ風丸クン…。


解れる(染吹)


「いつでも良いんだよ。僕のここ、もう解れてる」
バカ言うな。
お前のその細っこい体、乱暴にしたら壊れちまうだろ。
「来て…来て、染岡くん」
やけに誘いやがる。
俺の浅黒い体でお前の白い肌が汚れちまう気がするんだよ。
けれど吹雪は俺が思っているより強かで淫らだった。


疼く(研風)


闇の中で紫が妖しく光る。
男の手招きで体に纏わりつく黒いスーツを脱ぎ捨てた。
快楽を教え込まられた体が内から疼く。
にやりと男が嗤う。
力が欲しい。
初めはそれだけが望みだったのに…今は。
手渡された石は冷たく輝くのに、体は途轍もなく熱く燃えることに風丸は身震いした。


呂律(不風)


夜更けにチャイムを鳴らして転がり込むと呆れた顔で出迎えてくれた。
「お前はホントはいい奴だから」
って俺を買いかぶりすぎじゃねぇの?
酔った舌は呂律が回らなくてうまく言葉にできねぇ。
けど感謝とほんのちょっとの…愛の気持ちを伝えると、風丸くんは笑顔で応えてくれた。


恍惚(円風)


俺、お前の側にいるよ。
何があってもお前の逞しい背中を支えていたい。
お互い恍惚のボケ老人になったって、ずっとお前の力になりたい。
俺が過ちを犯した時もお前は信じてくれていた。
その思いに応えたいんだ。
だから太陽みたいに笑っててくれ。
って声に出しては言えないけれど。


痣(豪風)


「あ~あ取れないぜこの痣」
鏡を見て溜息をつく。
心臓の下の仄かな朱。
当然だ。
それではお前の滑らかな肌をチームメイトにもサポーターにも晒せはできなまい。
お前が俺だけの所有物だという証。
「どうしてくれるんだ」
文句を垂れるが満更でもない顔で出かける合図のキスをした。


昂ぶり(不風)


その男の名を聞いただけで怒りを露わにし、心昂ぶらせる不動を見て抱いたのはシンパシー。
おそらくは俺も同じ。
本当はそいつでなく、苛立つのはあのころの自分自身。
心にあった闇に今でも後悔の念に捕われてる。
背中ごしに頭を預けて、その気持ちは分かる。
と温もりで伝えた。


洩らす(豪風)


「どうした…早くしろよっ」
涙目で俺を見上げる。
指でそっとひとつひとつ探ると、息を呑む。
そんな表情を洩らすだなんてバレバレすぎる。
仕方ない。
とどめを刺してやる。
ハートとスペードのQが揃う。
上がりだ。
「お前ババ抜き弱いんだな?」
問いかけると苦笑いで返された。


朦朧(不風)


ベンチで惰眠を貪っていたら、
「こんなとこで寝るな」
といきなり小突かれた。
朦朧と目を開けると風丸クンの姿。
「迷惑だから俺ん家にこい」
だって。
へぇ、俺のこと気になるだなんて、実は惚れてんじゃねぇの?
「寝ぼけてるのか!」
また小突かれた。
でも風丸クン、顔赤いぜ?


蹂躙(円風)


円堂の背中が好きだ。
頼もしくて温かい。
欲にかられた大人たちに大好きなサッカーを蹂躙されようとも、跳ね除けた挫けない温もり。
ベンチで休息してる円堂のその背中にそっと寄り添う。
どうしたんだ、と首を傾げながらも微笑んだ。
夕焼けにふたりきり。
今は俺だけのもの。


襞(吹風)


ひらりと襞をひらめかせて吹雪が微笑んだ。
「うんやっぱり似合うよ、風丸くん」
鏡に映る揃いのミニスカート。
よく言うな。
自分だけじゃなく俺にまでこんなの履かせて。
「だって一緒じゃないと恥ずかしいでしょ」
よく分かってんな。
赤面しながらも何故か逆らえない俺がいた。


襞(豪風)


白いシーツに仰け反り、しなやかな裸身に滲む汗。
いきり立った自身を、しっとりと馴染んだ肉襞が搾り取るように扱く。
息を弾ませもっと欲しいとせがむその貌。
フィールドでサポーターたちには絶対に見せない姿。
その全てを知るのは俺だけなのだと思うと背筋がぞくりとした。


淫ら(不風)


気がついてないのか?
お前相当淫らなカラダしてるぜ、風丸クン。
本当は熱くて硬いモノ、欲しくてウズウズしている。
…鬼道はどうした、だって?
あいつならあの眼帯野郎にくれてやったぜ。
10年待ってるだなんていじましいじゃねぇか。
だからお前も奴のこと、忘れちまいな。


拉致(グラ風)


「あいつが気になるんなら拉致っちゃえば」
仲間が嗤う。
違う。
俺のこの気持ちはそんなんじゃない。
ただ、円堂くんに向ける彼の視線と態度が気に障るだけ…。
円堂くんと同じチームで同じ空気を味わう彼を見ていると湧き上がるこの、昏い感情を俺は何処か持て余している…。


悶える(宗拓)


幼少の頃から音感があると褒められてきた。
だから音には拘りがある。
新生イナズマジャパンのメンバーになってから、GKの井吹の声になんとなく煩わしさを感じてた。
ある日彼に耳元で呼ばれて思わず身悶えた。
バカな。
俺の体はどうしてしまったのか。
痺れて腰が震えてる…。


戦慄(影鬼)


背中に戦慄が走る。
こんな場所に居るはずのない人影にゾッとして後ずさった。
薄暗くひと気のない路地裏の角を何度も曲がって、袋小路でやっと息をつく。
だが…。
「私からは逃れることなど出来んぞ」
漆黒の闇から声がする。
それはただの幻聴か。
鬼道はごくりと喉を鳴らした。


纏う(円鬼)


颯爽と新たに誂えたマントを纏う。
生地は青。
恐らく…雷の標のあるユニフォームにはこの色が似合う。
新しい装備に新しい仲間。
不安はないとは言い難いが、俺は奴の背中にこの身を預けると決めた。
今の俺がどう思われようとも後ろはもう振り向かない。
奴の側に居たいだけだ。


零れる(円風)


零れてるのは吐息だけじゃなかった。
硬く屹立した先から滴れるのは欲の証。
情けない顔で見つめられて、しょうがないな、と解れた箇所へと導く。
待ってましたとばかりに挿れられ、けれど愛おしそうに口付けられると、もうそこから先は何も考えられなくなる自分が可笑しかった。


嬌声(不風)


スタンドから湧く嬌声に応えるチームメイトに
「モテるねぇ」
と嫌みたらしく言えば、
「ああ、応援は誰から受けてもありがたいさ。でも」
と返す。
訝しんでると
「好きな奴からの応援は万物に値するよ」
おう、じゃがんばれ。
と言うと誇らしげな笑顔になったのはどういう訳だ?


脆弱(豪風)


その夜はやけに強情だった。
どんなに甘い声で囁いても頑として強固な姿勢。
だがこの身体の何処が脆弱かはとうに知っている。
指で幾度も弄り、隠れた欲を引きだす。
焦らしに焦らせば閉ざされた鍵穴は呆気なく外れる。
悔しげな顔が降参したのか、蕩ける表情で交合を強請った。


萎える(不風)


きっかけは些細なケンカ。
不動の勝手な言い分が理解不可能でドア越しで夜を迎えた。
そもそも俺の部屋に転がり込んできたのは不動の方。
出てってもらおうとソファを覗くと、まるで赤ん坊のように眠ってる。
その表情に腹立たしさが萎えてしまい、不動の肩に毛布を掛けてやった。


蕾(染風)


こいつが男だって?
ウソに決まってる。
大きな瞳に整った顔かたち。
しなやかな手足。
ましてや長い髪をまとめるポニーテール。
だが、円堂の親友に更衣室でばったり会ったとき目に付いたのは、ぺったんこの胸をお座なりに飾る蕾。
途端に今迄抱いていたときめきが萎んでいった。


扇情的(不鬼)


なぜ俺を見る?
他に誰もいない食堂に俺と奴だけ。
扇情的な眼差しが俺を射抜く。
笑みを浮かべるその唇が舌舐めずりをする。
近寄ってくる。
やめろ!
そんな態度をされると嫌気がする筈なのに、何故か目を反らせなくて…。
奴は指さした。
「鬼道クン、ほっぺにご飯粒」
あ!?


剥ぐ(豪風)


試合が終わったあとは、待ちに待った逢瀬だから、ふたりきりになるともう、いてもたってもいられない。
部屋に入るなり豪炎寺の下着を剥いで、自分のも脱ぎ捨ててベッドに乗り、彼の股間に跨ると、訝しげな目を向けられた。
俺、お前が思ってるほど初心じゃないつもりだけどな。
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腐女子用語SSまとめ①

キーワードタグ イナズマイレブン  風丸一郎太  円堂守  豪炎寺修也  基山ヒロト  不動明王  鬼道有人  吹雪士郎  R18 
作品の説明 Twitterでフォロワーさんの企画していたお題SSに参加していたものの再録。
こちらはイナズマ編です。
普段書かないカプにも挑戦していますが、風丸さん受けが多いのはご愛嬌。
最初のふたつのみ書き下ろしです。

タグ及びカプ表記含めた文字数140字ぴったりに揃えるのに苦心した覚えがあります。
(初出2015/2/12~2015/9/3)
腐女子用語SSまとめ①
1 / 1
摘む(不風)

ンなもん、苦手なワケじゃねぇ。
たかだか赤くてちっこくて見た目だけは美味そうなクセに、酸っぱくて中身がじゅくじゅくしてるのが気持ち悪ィだけだ。
「よっぽど嫌いなんだな」
お前と同じくらいな。
俺が言うと風丸クンはそれを摘むと口に放り込む。
「美味いぜ?」と笑って。
 

嫉妬(円風)


嫉妬なんてしないさ。
って言えば嘘になる。
円堂を好きになる奴なんて、星の数ほどいるワケだからキリがない。
それでもあいつが俺だけ頼ってくれたり、俺だけに見せる笑顔をくれるだけで、どれだけ俺が嬉しいかと言えば…。
ダメだな。
この甘い感情からは抜け出せそうにない。


嫉妬(豪風)


「あ、円堂」
いつもこうだ。
目の前の恋人…一応はその名目の筈なのに風丸はすぐ視線を逸らす。
先に居るのは幼馴染の姿。
分かってる。
彼らにとってはそれ以上でもそれ以下でもないが俺は憤懣やる方ない。
奴の目の前でその唇を塞いでやろうか?
嫉妬という昏い感情が浮かんだ。


跨がる(円風)


おずおずとした態度で、裸でベッドに仰向けで寝てる俺に跨がる。
顔は真っ赤。
あそこなんかもう、はち切れそう。
なのにそれ以上なんにも言わない…ってか言えない、のか?
「風丸がしてくれるの?」
尋ねたらこくんと頷いた。
はぁ~。
やっぱ俺の風丸、世界で一番可愛いぜ!


綻び(円←鬼←影)


「どうしても私の元から離れると言うのかね?」
俺は頷く。
胸の内に生じた綻びは繕いかねて、心は太陽のようなあの男に惹かれてしまうのを止められない。
暖かい背中を追ってみたい。
冷たく暗い部屋のドアを開けると今まで目をかけてくれた人に告げた。
「さようなら…総帥」


舐める(不風)


街中で不意に目が合った。
こいつはいつも円堂や鬼道の奴とつるんでる、頑固な真面目ちゃんだから俺とは絶対反りが合わないだろう。
そう思って目を逸らそうとしたが…。
手にしていたアイスクリーム。
ぺろりと舌を出して舐める、その仕草。
反則だろ、エロすぎだぜ風丸クン…。


解れる(染吹)


「いつでも良いんだよ。僕のここ、もう解れてる」
バカ言うな。
お前のその細っこい体、乱暴にしたら壊れちまうだろ。
「来て…来て、染岡くん」
やけに誘いやがる。
俺の浅黒い体でお前の白い肌が汚れちまう気がするんだよ。
けれど吹雪は俺が思っているより強かで淫らだった。


疼く(研風)


闇の中で紫が妖しく光る。
男の手招きで体に纏わりつく黒いスーツを脱ぎ捨てた。
快楽を教え込まられた体が内から疼く。
にやりと男が嗤う。
力が欲しい。
初めはそれだけが望みだったのに…今は。
手渡された石は冷たく輝くのに、体は途轍もなく熱く燃えることに風丸は身震いした。


呂律(不風)


夜更けにチャイムを鳴らして転がり込むと呆れた顔で出迎えてくれた。
「お前はホントはいい奴だから」
って俺を買いかぶりすぎじゃねぇの?
酔った舌は呂律が回らなくてうまく言葉にできねぇ。
けど感謝とほんのちょっとの…愛の気持ちを伝えると、風丸くんは笑顔で応えてくれた。


恍惚(円風)


俺、お前の側にいるよ。
何があってもお前の逞しい背中を支えていたい。
お互い恍惚のボケ老人になったって、ずっとお前の力になりたい。
俺が過ちを犯した時もお前は信じてくれていた。
その思いに応えたいんだ。
だから太陽みたいに笑っててくれ。
って声に出しては言えないけれど。


痣(豪風)


「あ~あ取れないぜこの痣」
鏡を見て溜息をつく。
心臓の下の仄かな朱。
当然だ。
それではお前の滑らかな肌をチームメイトにもサポーターにも晒せはできなまい。
お前が俺だけの所有物だという証。
「どうしてくれるんだ」
文句を垂れるが満更でもない顔で出かける合図のキスをした。


昂ぶり(不風)


その男の名を聞いただけで怒りを露わにし、心昂ぶらせる不動を見て抱いたのはシンパシー。
おそらくは俺も同じ。
本当はそいつでなく、苛立つのはあのころの自分自身。
心にあった闇に今でも後悔の念に捕われてる。
背中ごしに頭を預けて、その気持ちは分かる。
と温もりで伝えた。


洩らす(豪風)


「どうした…早くしろよっ」
涙目で俺を見上げる。
指でそっとひとつひとつ探ると、息を呑む。
そんな表情を洩らすだなんてバレバレすぎる。
仕方ない。
とどめを刺してやる。
ハートとスペードのQが揃う。
上がりだ。
「お前ババ抜き弱いんだな?」
問いかけると苦笑いで返された。


朦朧(不風)


ベンチで惰眠を貪っていたら、
「こんなとこで寝るな」
といきなり小突かれた。
朦朧と目を開けると風丸クンの姿。
「迷惑だから俺ん家にこい」
だって。
へぇ、俺のこと気になるだなんて、実は惚れてんじゃねぇの?
「寝ぼけてるのか!」
また小突かれた。
でも風丸クン、顔赤いぜ?


蹂躙(円風)


円堂の背中が好きだ。
頼もしくて温かい。
欲にかられた大人たちに大好きなサッカーを蹂躙されようとも、跳ね除けた挫けない温もり。
ベンチで休息してる円堂のその背中にそっと寄り添う。
どうしたんだ、と首を傾げながらも微笑んだ。
夕焼けにふたりきり。
今は俺だけのもの。


襞(吹風)


ひらりと襞をひらめかせて吹雪が微笑んだ。
「うんやっぱり似合うよ、風丸くん」
鏡に映る揃いのミニスカート。
よく言うな。
自分だけじゃなく俺にまでこんなの履かせて。
「だって一緒じゃないと恥ずかしいでしょ」
よく分かってんな。
赤面しながらも何故か逆らえない俺がいた。


襞(豪風)


白いシーツに仰け反り、しなやかな裸身に滲む汗。
いきり立った自身を、しっとりと馴染んだ肉襞が搾り取るように扱く。
息を弾ませもっと欲しいとせがむその貌。
フィールドでサポーターたちには絶対に見せない姿。
その全てを知るのは俺だけなのだと思うと背筋がぞくりとした。


淫ら(不風)


気がついてないのか?
お前相当淫らなカラダしてるぜ、風丸クン。
本当は熱くて硬いモノ、欲しくてウズウズしている。
…鬼道はどうした、だって?
あいつならあの眼帯野郎にくれてやったぜ。
10年待ってるだなんていじましいじゃねぇか。
だからお前も奴のこと、忘れちまいな。


拉致(グラ風)


「あいつが気になるんなら拉致っちゃえば」
仲間が嗤う。
違う。
俺のこの気持ちはそんなんじゃない。
ただ、円堂くんに向ける彼の視線と態度が気に障るだけ…。
円堂くんと同じチームで同じ空気を味わう彼を見ていると湧き上がるこの、昏い感情を俺は何処か持て余している…。


悶える(宗拓)


幼少の頃から音感があると褒められてきた。
だから音には拘りがある。
新生イナズマジャパンのメンバーになってから、GKの井吹の声になんとなく煩わしさを感じてた。
ある日彼に耳元で呼ばれて思わず身悶えた。
バカな。
俺の体はどうしてしまったのか。
痺れて腰が震えてる…。


戦慄(影鬼)


背中に戦慄が走る。
こんな場所に居るはずのない人影にゾッとして後ずさった。
薄暗くひと気のない路地裏の角を何度も曲がって、袋小路でやっと息をつく。
だが…。
「私からは逃れることなど出来んぞ」
漆黒の闇から声がする。
それはただの幻聴か。
鬼道はごくりと喉を鳴らした。


纏う(円鬼)


颯爽と新たに誂えたマントを纏う。
生地は青。
恐らく…雷の標のあるユニフォームにはこの色が似合う。
新しい装備に新しい仲間。
不安はないとは言い難いが、俺は奴の背中にこの身を預けると決めた。
今の俺がどう思われようとも後ろはもう振り向かない。
奴の側に居たいだけだ。


零れる(円風)


零れてるのは吐息だけじゃなかった。
硬く屹立した先から滴れるのは欲の証。
情けない顔で見つめられて、しょうがないな、と解れた箇所へと導く。
待ってましたとばかりに挿れられ、けれど愛おしそうに口付けられると、もうそこから先は何も考えられなくなる自分が可笑しかった。


嬌声(不風)


スタンドから湧く嬌声に応えるチームメイトに
「モテるねぇ」
と嫌みたらしく言えば、
「ああ、応援は誰から受けてもありがたいさ。でも」
と返す。
訝しんでると
「好きな奴からの応援は万物に値するよ」
おう、じゃがんばれ。
と言うと誇らしげな笑顔になったのはどういう訳だ?


脆弱(豪風)


その夜はやけに強情だった。
どんなに甘い声で囁いても頑として強固な姿勢。
だがこの身体の何処が脆弱かはとうに知っている。
指で幾度も弄り、隠れた欲を引きだす。
焦らしに焦らせば閉ざされた鍵穴は呆気なく外れる。
悔しげな顔が降参したのか、蕩ける表情で交合を強請った。


萎える(不風)


きっかけは些細なケンカ。
不動の勝手な言い分が理解不可能でドア越しで夜を迎えた。
そもそも俺の部屋に転がり込んできたのは不動の方。
出てってもらおうとソファを覗くと、まるで赤ん坊のように眠ってる。
その表情に腹立たしさが萎えてしまい、不動の肩に毛布を掛けてやった。


蕾(染風)


こいつが男だって?
ウソに決まってる。
大きな瞳に整った顔かたち。
しなやかな手足。
ましてや長い髪をまとめるポニーテール。
だが、円堂の親友に更衣室でばったり会ったとき目に付いたのは、ぺったんこの胸をお座なりに飾る蕾。
途端に今迄抱いていたときめきが萎んでいった。


扇情的(不鬼)


なぜ俺を見る?
他に誰もいない食堂に俺と奴だけ。
扇情的な眼差しが俺を射抜く。
笑みを浮かべるその唇が舌舐めずりをする。
近寄ってくる。
やめろ!
そんな態度をされると嫌気がする筈なのに、何故か目を反らせなくて…。
奴は指さした。
「鬼道クン、ほっぺにご飯粒」
あ!?


剥ぐ(豪風)


試合が終わったあとは、待ちに待った逢瀬だから、ふたりきりになるともう、いてもたってもいられない。
部屋に入るなり豪炎寺の下着を剥いで、自分のも脱ぎ捨ててベッドに乗り、彼の股間に跨ると、訝しげな目を向けられた。
俺、お前が思ってるほど初心じゃないつもりだけどな。
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