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投稿日:2022年06月26日 02:08    文字数:3,846

母親に対して父親が多すぎる!

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ある場所へのお祝いとして作った短文です。受けの男性妊娠と受けの複数人肉体関係あり表現ありなので注意
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「ねぇカズヤ、これ本当にどういうことなの?」
「……」
「黙っていても何も始まらないからさ、とにかく原因を言ってよ。そうしないと君を世界に帰せないんだ」

 世界の創造主かつ調停者、マスターハンドは目の前で胡座をかきフンとそっぽを向いているカズヤを問い詰めていた。しかし、当の本人は口を割ろうとしない。
 マスターハンドだってわかっている。これは彼のプライベートに関わることだ。そこは神だからといって勝手に口を出すわけにはいかないのだが、いかんせん事情が事情なもので問い詰めざるを得ないのだ。

「どうしてこうなったのさ……。いや君と彼が愛し合ってCまでいったのは別にいいとして」
「例えが古いな」
「うるさーい!とにかくまあそこはいいよ。僕だって人様の恋愛事情に口出しする気はさらさらないからね。けどさ……だけどさぁ……」
「なら放っておけ。早く俺を元の世界に……」
「“妊娠”している君をそう簡単に!帰すわけにはいかないんです!!」

 胡座をかいているカズヤのお腹、まだ膨らみを見せないそこには小さな小さな生命が宿っている。
 そう、カズヤは妊娠していた。男の身であるが確かに妊娠しているのだ。

「君の体質的にこういうものができてもおかしくはない、かもしれない。けどさ! いくらなんでも本当にやるとは思ってなかったんだよ!」
「そもそも俺とセフィロスはほとんどゴムなしのナマでやっていたぞ」
「そんな生々しい話聞きたくない!……ああもう、どうしてこんなことに……」

 ある程度の月日が過ぎるとこの世界は一旦解散する仕組みだ。そこにいるファイターたちはマスターハンドの手によって元いた世界に戻される。次々とファイターたちがマスターハンドの手によって帰される中、カズヤより先に帰ることになったセフィロスはさめざめと泣いていた。

『必ず迎えに来る』

 なんて愛の言葉も囁いていたとか。そうして帰るファイターがあと残すところ数人、その中の一人であったカズヤから妊娠したとの報告を受け今に至る。

「本来であれば色々こっちでサポート手筈だけど解散の時期だからそれができないんだよね。ドクターマリオも経産婦のファイターも帰っちゃったし」
「堕ろす気はないぞ、一応」
「それはわかっているよ。でも、元の世界に帰ってそこで出産してもらうしか今のところ手がないんだ」
「元よりそのつもりだ」
「……本当なら異なる世界の間に生まれる子なんて禁忌中の禁忌だけど、流石に命を奪うような真似はしたくないから。元の世界に帰ったらすぐ医療機関に行って診察、このレターセットをポストに入れれば僕のもとに届くからちゃんと内容書いてね」
「セフィロスは、どうする」
「それも僕の方ですぐ対応するから。安心して」

 そうして一通り会話を終えるとカズヤがホッとした顔で腹を撫でる。その表情は母親そのものの顔だった。

「戸籍関係は君の方で何とかなる?」
「問題ない。それより聞きたいことがあるんだが」
「何さ」
「生まれた子どものDNA鑑定結果をここに送れるか? G社でも調査できるが念の為、セフィロスとの血縁関係を調べたい」
「ああそれくらいはいいけど……いい、け、ど……」

 ──セフィロスとの血縁関係を調べたい

 その言葉に違和感を持てたのは正解だっただろう。
 カズヤは今なんと、“セフィロスとの血縁関係を調べる”、と?マスターハンドが恐る恐るカズヤをじっと見ると、その目が逸らされる。母に叱られた子どものようにそっぽを向いて、ツーンとすましている様子だが冷や汗をかいている。

「カズヤ、僕の目を見て。……子どもはセフィロスとの、だよね?」
 マスターハンドががしっとカズヤの肩を掴み揺さぶるが中々口を割らない。というかもう喋りたくない、のだろう。

「もういいか。俺を帰せ」
「目を逸らすな!本当のことを、言いなさい」
「……………最後にしたのはセフィロスだ……」
「え?」
「セフィロスで間違いない……間違いないんだが」
「ないんだが!?」
「腹の子の父親に関しては誰だかわからん。他のヤツが父親という可能性もある」

 爆弾投下。躊躇いがちながらもサラリと言われたそれにマスターハンドは存在しないはずの口が塞がらず啞然とするしかなかった。しかし1秒後、何とか思考を回復させグイ、とカズヤに詰め寄る。ここで引き下がるわけにはいかない。

「……どういうことなのか説明してくれる?」
「最初に言っておくが、俺が付き合っていたのはセフィロス一人だ。……数ヶ月前、迫られた。『アンタのことを忘れたくない』なんて面白そうだから抱かせてやったんだが」
「面白さで身体を委ねないで?」
「セフィロスとやるときと同じ勢いになってゴムを付け忘れた」
「バーカ!その口調からしてクラウドかな!?」
「ああ」

 斜め上どころか大気圏を突き抜けた回答に突っ込みを入れても混乱は収まらない。嘘でしょ……と思いたくても、カズヤは至って真面目な顔をしている。つまり、カズヤはセフィロス以外とも関係を持ってしまったのだ。

「マジかー……。そのことはセフィロスに?」
「いや」
「もう!どうして言わないのさ!絶対怒るよ!!」
「一回だけだから特に言わなくても問題ないだろうが」
「大ありだよ!お腹の子は多分、間違いなくセフィロスと君の子なんだから!」
「あとは……」
「あとは!?」

 まさかまた、と思えばそのまさかは当たるもの。

「リュウが数ヶ月前、殺意の波動に目覚めただろう。襲われて中出しされた」
「あの時の怪我そういうことだったの!?」
「あとテリーと酔っ払った勢いでやっていた。中に出され……後処理させたから出されたな」
「ちょっと待った、もう本当に待った!情報量が一気に増えすぎて僕もキャパオーバーしそうなんだけど!?」
「一々五月蝿いな貴様」
「誰のせいで!」

 カズヤの爛れた性生活にキャパシティがオーバーしているが、まだ話は終わっていない。マスターハンドは深呼吸を繰り返し、一度気持ちを落ち着かせると再びカズヤに向き合う。

「うん……なんていうか、僕がもっと早く気付いていればこんなことにはならなかったね」
「俺も昨日一昨日妊娠に気づいた。そう簡単に気づけるものじゃないなこれは」

 この世界に集うファイターたちの体質や事情を把握し適切に管理する創造主マスターハンドとしては失格もいいところだ。そんなマスターハンドに対してカズヤは相変わらず淡々としていた。

「それで、DNA鑑定は」
「……赤ちゃんの体毛か体液を送ってくれればこっちのデータと照合して調べられるから、その時期になったらキット送るね」
「わかった」

 そうして話が終わるとカズヤが元の世界に帰る合図のアラームが鳴る。カズヤは立ち上がり、堂々と背中を向けた。マスターハンドはその背中にごめんね、なんて言えるわけもなく。
 するとカズヤが振り返り口角を上げる。いつも見る、彼の特徴的な笑い方。

「まあこの世界も悪くなかった。たまになら遊びに来てやっても良い」

 それだけ言うとカズヤは光に包まれ消えた。元の世界に無事帰還したのだろう。

「次も参戦する気まんまん、か」

 マスターハンドがため息混じりに呟くと今まで傍観していたこの世界のもう一対、クレイジーハンドが笑い声をあげながら寄ってくる。

「凄かったねマスター!あんな氷みたいなお話、僕だったらチビッちゃうよ!!」
「君も傍観してないでいつもみたく介入してくればよかったのに」
「だって僕が出たところで何も解決しないじゃん?」

 実際その通りとしか言いようがないので反論はできない。マスターハンドは再度深い溜息をつく。
 ──結局、今回の件に関してはどうしようもないのだ。セフィロスが父親であることはほぼ確定している、はずだ。だがどうしようもなくクラウド、リュウ、テリーの3人が不安要素として残る。もしセフィロスが何らかの理由でカズヤの隠した事実を知ったとしたら。

「本気でヤバいことになるだろうな〜……」

 セフィロスは世界の壁を越えてでもカズヤを追いかけ、浮気相手と子どもを殺そうとするかもしれない。マスターハンドは頭を抱えた。とりあえず次の世界では避妊具の徹底を決意する。

「そういえばマスター、知ってる?異父過妊娠ってやつ。短時間の間に異なる男性と交わった場合、それぞれの精子が別々の卵子とくっついて着床することが稀にあるんだってさ」
「……まさか?」
「そうなると異なる父親を持つ二卵性双生児が生まれるんだ。あとカズヤの特殊な体質が何か変なことを起こす可能性も否めないんだよ。例えば……父親がそれぞれ異なる四つ子ちゃん、なんて?」

 ケタケタ笑ってみせるクレイジーハンドを殴り、天を仰げば何だかどうでもよくなってしまいそうだ。

「テリー、リュウのどっちかだったら格闘家として天才的な子が生まれそうだし、クラウドなら驚異的な身体能力の子。セフィロスならジェノバ細胞とデビル因子を併せ持った子になるかも!」
「やめて!今は想像したくないよ!!」

 父親の早い判明を願いながら次の世界への準備は着々と進められる。マスターハンドは今日もシステムであり、人間と同じような感情を持った神様なのだ。



 さて父親はだれか、その答え合わせは少し遠い未来の話。
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「……」
「黙っていても何も始まらないからさ、とにかく原因を言ってよ。そうしないと君を世界に帰せないんだ」

 世界の創造主かつ調停者、マスターハンドは目の前で胡座をかきフンとそっぽを向いているカズヤを問い詰めていた。しかし、当の本人は口を割ろうとしない。
 マスターハンドだってわかっている。これは彼のプライベートに関わることだ。そこは神だからといって勝手に口を出すわけにはいかないのだが、いかんせん事情が事情なもので問い詰めざるを得ないのだ。

「どうしてこうなったのさ……。いや君と彼が愛し合ってCまでいったのは別にいいとして」
「例えが古いな」
「うるさーい!とにかくまあそこはいいよ。僕だって人様の恋愛事情に口出しする気はさらさらないからね。けどさ……だけどさぁ……」
「なら放っておけ。早く俺を元の世界に……」
「“妊娠”している君をそう簡単に!帰すわけにはいかないんです!!」

 胡座をかいているカズヤのお腹、まだ膨らみを見せないそこには小さな小さな生命が宿っている。
 そう、カズヤは妊娠していた。男の身であるが確かに妊娠しているのだ。

「君の体質的にこういうものができてもおかしくはない、かもしれない。けどさ! いくらなんでも本当にやるとは思ってなかったんだよ!」
「そもそも俺とセフィロスはほとんどゴムなしのナマでやっていたぞ」
「そんな生々しい話聞きたくない!……ああもう、どうしてこんなことに……」

 ある程度の月日が過ぎるとこの世界は一旦解散する仕組みだ。そこにいるファイターたちはマスターハンドの手によって元いた世界に戻される。次々とファイターたちがマスターハンドの手によって帰される中、カズヤより先に帰ることになったセフィロスはさめざめと泣いていた。

『必ず迎えに来る』

 なんて愛の言葉も囁いていたとか。そうして帰るファイターがあと残すところ数人、その中の一人であったカズヤから妊娠したとの報告を受け今に至る。

「本来であれば色々こっちでサポート手筈だけど解散の時期だからそれができないんだよね。ドクターマリオも経産婦のファイターも帰っちゃったし」
「堕ろす気はないぞ、一応」
「それはわかっているよ。でも、元の世界に帰ってそこで出産してもらうしか今のところ手がないんだ」
「元よりそのつもりだ」
「……本当なら異なる世界の間に生まれる子なんて禁忌中の禁忌だけど、流石に命を奪うような真似はしたくないから。元の世界に帰ったらすぐ医療機関に行って診察、このレターセットをポストに入れれば僕のもとに届くからちゃんと内容書いてね」
「セフィロスは、どうする」
「それも僕の方ですぐ対応するから。安心して」

 そうして一通り会話を終えるとカズヤがホッとした顔で腹を撫でる。その表情は母親そのものの顔だった。

「戸籍関係は君の方で何とかなる?」
「問題ない。それより聞きたいことがあるんだが」
「何さ」
「生まれた子どものDNA鑑定結果をここに送れるか? G社でも調査できるが念の為、セフィロスとの血縁関係を調べたい」
「ああそれくらいはいいけど……いい、け、ど……」

 ──セフィロスとの血縁関係を調べたい

 その言葉に違和感を持てたのは正解だっただろう。
 カズヤは今なんと、“セフィロスとの血縁関係を調べる”、と?マスターハンドが恐る恐るカズヤをじっと見ると、その目が逸らされる。母に叱られた子どものようにそっぽを向いて、ツーンとすましている様子だが冷や汗をかいている。

「カズヤ、僕の目を見て。……子どもはセフィロスとの、だよね?」
 マスターハンドががしっとカズヤの肩を掴み揺さぶるが中々口を割らない。というかもう喋りたくない、のだろう。

「もういいか。俺を帰せ」
「目を逸らすな!本当のことを、言いなさい」
「……………最後にしたのはセフィロスだ……」
「え?」
「セフィロスで間違いない……間違いないんだが」
「ないんだが!?」
「腹の子の父親に関しては誰だかわからん。他のヤツが父親という可能性もある」

 爆弾投下。躊躇いがちながらもサラリと言われたそれにマスターハンドは存在しないはずの口が塞がらず啞然とするしかなかった。しかし1秒後、何とか思考を回復させグイ、とカズヤに詰め寄る。ここで引き下がるわけにはいかない。

「……どういうことなのか説明してくれる?」
「最初に言っておくが、俺が付き合っていたのはセフィロス一人だ。……数ヶ月前、迫られた。『アンタのことを忘れたくない』なんて面白そうだから抱かせてやったんだが」
「面白さで身体を委ねないで?」
「セフィロスとやるときと同じ勢いになってゴムを付け忘れた」
「バーカ!その口調からしてクラウドかな!?」
「ああ」

 斜め上どころか大気圏を突き抜けた回答に突っ込みを入れても混乱は収まらない。嘘でしょ……と思いたくても、カズヤは至って真面目な顔をしている。つまり、カズヤはセフィロス以外とも関係を持ってしまったのだ。

「マジかー……。そのことはセフィロスに?」
「いや」
「もう!どうして言わないのさ!絶対怒るよ!!」
「一回だけだから特に言わなくても問題ないだろうが」
「大ありだよ!お腹の子は多分、間違いなくセフィロスと君の子なんだから!」
「あとは……」
「あとは!?」

 まさかまた、と思えばそのまさかは当たるもの。

「リュウが数ヶ月前、殺意の波動に目覚めただろう。襲われて中出しされた」
「あの時の怪我そういうことだったの!?」
「あとテリーと酔っ払った勢いでやっていた。中に出され……後処理させたから出されたな」
「ちょっと待った、もう本当に待った!情報量が一気に増えすぎて僕もキャパオーバーしそうなんだけど!?」
「一々五月蝿いな貴様」
「誰のせいで!」

 カズヤの爛れた性生活にキャパシティがオーバーしているが、まだ話は終わっていない。マスターハンドは深呼吸を繰り返し、一度気持ちを落ち着かせると再びカズヤに向き合う。

「うん……なんていうか、僕がもっと早く気付いていればこんなことにはならなかったね」
「俺も昨日一昨日妊娠に気づいた。そう簡単に気づけるものじゃないなこれは」

 この世界に集うファイターたちの体質や事情を把握し適切に管理する創造主マスターハンドとしては失格もいいところだ。そんなマスターハンドに対してカズヤは相変わらず淡々としていた。

「それで、DNA鑑定は」
「……赤ちゃんの体毛か体液を送ってくれればこっちのデータと照合して調べられるから、その時期になったらキット送るね」
「わかった」

 そうして話が終わるとカズヤが元の世界に帰る合図のアラームが鳴る。カズヤは立ち上がり、堂々と背中を向けた。マスターハンドはその背中にごめんね、なんて言えるわけもなく。
 するとカズヤが振り返り口角を上げる。いつも見る、彼の特徴的な笑い方。

「まあこの世界も悪くなかった。たまになら遊びに来てやっても良い」

 それだけ言うとカズヤは光に包まれ消えた。元の世界に無事帰還したのだろう。

「次も参戦する気まんまん、か」

 マスターハンドがため息混じりに呟くと今まで傍観していたこの世界のもう一対、クレイジーハンドが笑い声をあげながら寄ってくる。

「凄かったねマスター!あんな氷みたいなお話、僕だったらチビッちゃうよ!!」
「君も傍観してないでいつもみたく介入してくればよかったのに」
「だって僕が出たところで何も解決しないじゃん?」

 実際その通りとしか言いようがないので反論はできない。マスターハンドは再度深い溜息をつく。
 ──結局、今回の件に関してはどうしようもないのだ。セフィロスが父親であることはほぼ確定している、はずだ。だがどうしようもなくクラウド、リュウ、テリーの3人が不安要素として残る。もしセフィロスが何らかの理由でカズヤの隠した事実を知ったとしたら。

「本気でヤバいことになるだろうな〜……」

 セフィロスは世界の壁を越えてでもカズヤを追いかけ、浮気相手と子どもを殺そうとするかもしれない。マスターハンドは頭を抱えた。とりあえず次の世界では避妊具の徹底を決意する。

「そういえばマスター、知ってる?異父過妊娠ってやつ。短時間の間に異なる男性と交わった場合、それぞれの精子が別々の卵子とくっついて着床することが稀にあるんだってさ」
「……まさか?」
「そうなると異なる父親を持つ二卵性双生児が生まれるんだ。あとカズヤの特殊な体質が何か変なことを起こす可能性も否めないんだよ。例えば……父親がそれぞれ異なる四つ子ちゃん、なんて?」

 ケタケタ笑ってみせるクレイジーハンドを殴り、天を仰げば何だかどうでもよくなってしまいそうだ。

「テリー、リュウのどっちかだったら格闘家として天才的な子が生まれそうだし、クラウドなら驚異的な身体能力の子。セフィロスならジェノバ細胞とデビル因子を併せ持った子になるかも!」
「やめて!今は想像したくないよ!!」

 父親の早い判明を願いながら次の世界への準備は着々と進められる。マスターハンドは今日もシステムであり、人間と同じような感情を持った神様なのだ。



 さて父親はだれか、その答え合わせは少し遠い未来の話。
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