カナリヤ 20 R指定部分
タイトル通りR指定部分です。 読んでも読まなくても話は通じますけど、まぁ、ラブラブなんだからラブラブなところ書いときたいよね⸜(* ॑꒳ ॑* )⸝!ということで 私にしては珍しく、明言した結腸責め描写があるかな。それ以外はいつも通り(?)です(_・ω・)_バァン
◆◇◆◇◆
禁書管理局はあの事件の後、随分と忙しかったらしい。なぜ「らしい」なのかというと、ワースは一時検査入院の上、被害者ということで暫く通常業務は免除となったからだ。そうは言っても入院中も自宅待機中も、魔法警備隊の捜査官から人材管理局の監査官、なぜか研究管理局の研究者から事情聴取をされていたので、毎日それなりに忙しくしていた。しかし最終的な話がワースの耳に届いたのは、恐らく一般局員よりも後のことだっただろう。
ワース誘拐事件は「ドラキュラ伯爵復活未遂事件」として最終的にファイリングされた。首謀者の禁書管理局副局長はもちろん、共謀していた禁書管理局関係者、魔法陣技師協会会員は全て逮捕されたらしい。魔法陣技師協会には激震が走ったというが、まあ、ワースの知ったことじゃない。……いやマジで、あの魔力を吸う魔法陣を作った奴、ワースは裁判の前にボコボコにしても許されると思う。本気で。ソフィナの話によると、まぁそこそこ人員異動はあったが、業務上支障はないとのことだ。逞しい。「魔法陣技師協会に大きく貸しを作ったので、これからもワースくんに頑張って貰いますよ!」と言っていた顔が、我が師匠ながら恐ろしかった。
人材管理局と研究管理局は、どちらかといえば土壇場で見せたワースの3本目の痣についていくつか確認がしたいようだった。とはいえこちらも夢中であったので、この聞き取りはワースよりも寧ろ、リトルデビルの方が活躍したといえよう。ワースの持つ原初の神カオスの杖について最も良く把握していたのは彼であった。持ち主としては申し訳ない限りである。本当に「カオスの杖」と確定した場合、この管理や保護が問題になるらしい。しかしそれらはリトルデビルのひと言で考える必要がなくなった。カオスの杖は、「ここにあってここにない杖」であり、かの神の前では空間的隔たりも、物質的な存在も全て価値がないものだ。「神さまがワースのところに行きたいって思ったらどれだけ離れていても手元に戻って来るし、ワースの死後に新しい持ち主を選んだら、その子の杖がカオスの杖になるのよ」とのことらしい。勿論心当たりはあった。あの時どこからか落ちてきた杖、そして検査として貸し出した後、目を覚ませば枕元にある杖。途中で聞いたところによると、ワースが眠っている間に勝手に研究管理局を出て病室に戻ってきていたのだそうだ。杖といい魔導書といい実兄といい、ワースの周りはみんなこんな感じである。リトルデビルの言葉によれば「神さまちょっと、心配してたみたい」だそうなので、一緒にいてくれているらしいのだけれども。見舞いに来てくれたレナトスは「変な要求来たらちゃんと突っぱねないとダメだぞ」とリトルデビルをうりうり撫でながら気にしてくれた。厄介な神に選ばれた先輩魔法使いとして、かの不死の神杖に言われるとあまりに重たい言葉であった。
(……まぁでも、今んとこ別に変って程でもねーんだよなぁ……)
今後、サードまで魔法を取得したら、これまた別の感想になるかもしれない。いずれにせよ今のワースはまだ未熟で、未来は不確定である。そんな考え事をしていると、じいっとこちらを見ていたオーターがそうっとワースの手を取る。その甲にちゅっと唇を押し当てた。
(……ふぉおお……)
変な声が出そうになるのを、ワースは努めて心の中で抑えた。いやなんとなく、なんとなーく、夕飯を終えてからオーターは始終ソワソワとしていたし、それにつられるようにリトルデビルの片付けは手早かったし、今日、まぁその、するのかなー?と思ってワースも一応諸々の処理をしていた。処理といったところで、どうせ念入りに身体を洗うとか、専用の魔法を自分にかけて内臓を綺麗にしておくとか、その程度なのだけど。
手の甲にキスをしたオーターが、そっと伺うようにこちらを見る。初めて身体を重ねて早数ヶ月。なんだか、オーターの誘い方が妙に艶っぽくなった気がする。当然、魔導書はもう目に付くところにはいない。アイツは本当に持ち主に気が付かれないように自室へ退避するのが上手い。
「私の部屋に、誘っても良いですか……?」
「お、ぉう……」
伏せた言い方のほうが小っ恥ずかしい気がするのは、ワースの気のせいであろうか。こっくり頷くこっち側もだいぶ恥ずかしいのだが。きゅっとワースの手を握ったオーターが、とすとすと音を立てながら階段を登る。この響く音に、ワースの胸がドキドキと高鳴っていく。
ゆっくりと開かれたドアはまるでオーター自身の心のようだ。子供の頃にはひらけるとはとても思っていなかったし、少し前なら無遠慮に立ち入ろうとはしなかった。でも今は、不思議と内側に入れて貰っている。かちゃりと音がして、オーターがメガネを外し、チェストの上に置く。いつか事に及んだ時、鼻の上を滑る眼鏡が邪魔だったらしい。いつも戦闘でもっと動いてるじゃん、とワースは思うのだが、戦闘時は手で抑えるので、とのことだ。セックス中は、むしろ手が足りないから、片手を眼鏡に使うのは合理的じゃない、だとか。焦ったいほど恥じらっていた付き合い始めを思えば、随分と明け透けに気持ちを教えてくれるようになったものである。ちなみにオーターは目下、コンタクトレンズの使用を検討しているが、付けたまま寝落ちたらどうするんだよ、とワースが止めている。勿論オーターが寝落ちるような事態は今までただの1回もない。むしろワースが多少ぐだぐだしていてもしっかり後処理をしてから寝かし付けてくれるから、体力的にもオーターが先にどうにかなることはない。ない、が、もし何かあって目が腫れたりなんなりした時に恥ずかし過ぎる。視力回復の治癒魔法について調べていたりする辺り、オーターは本気である。そこまでしてワースの肉体が見たいか。……即答されそうだから聞いたことはないけども。
そろりとワースの頬を撫でる手が、ゆっくりとこめかみを辿り髪を耳に掛け、唇を寄せる。重ね合わせるだけのキスは、くすぐったい気持ちになる。耳たぶをふにふにと揉むオーターの腰に手を這わせて密着すると、嬉しそうに漏れた吐息が顔に当たった。こういう時、このひとは本当に自分のことが好きなんだろうなとしみじみ思う。やわらかく輪郭を辿る指先がワースの顎先を通ってシャツのボタンを引く。脱がせるのが下手なのは相変わらずである。だいぶ可愛いけど、と思いながらワースもオーターの身体を撫でながら順に服を脱がせ、中途半端になった自分のシャツも脱いだ。触れ合う素肌が心地よい。撫で回し、回されながら次第にキスが深くなっていく。初めはおずおずと伸びてきた舌先はぬるぬるとして熱く、段々と大胆になってワースの口腔どころか喉の奥まで舐め尽くそうとするように蠢く。その割に、うちゅ、とこちらから吸うと少し怯むから面白い。先っぽを前歯で甘噛みすると、すこし不服そうに吐息が落ちた。正直な反応に喉の奥で笑って唇を吸うと、身体に回った手がワースの様々なところを揉む。ワースは恐らく禁書管理局内では鍛えている方の局員だが、当然魔法魔力管理局局長の肉体と比べればそれなりに贅肉が付いていると思う。……いや、ついているというか、絞り切れていないというか。唇を離して、尚も尻を揉むオーターの手の甲を抓る。
「貴方の身体は触り心地が良いです」
「もしかしてケンカ売ってる?」
「まさか。最大級に褒めています。適度に柔軟性があって、気持ちいい」
言いながら、後方にあるベッドへ2人してもつれ込む。その際もワースの後頭部に手を添えて、絶対に頭をぶつけないようにしているのがなんともいじらしい。思わず笑いが漏れる。至極不思議そうにオーターは首を傾げた。
「いや、なんか、……うん、」
「なんですか?」
「愛されてンなァ、と思って」
「…………」
少しばかりムッとした表情のオーターが突き出た喉仏に甘く噛み付く。ひょえ、と間抜けな声を漏らせば詫びるようにそこを舌が往復した。疑うなって?そりゃあ悪いことをした。
「オーター、」
名前を呼ぶと素直に顔を上げるその頬を両手で挟んでキスをする。ちゅっと音を立てて離した後、両頬を挟む手に力を入れると、皮膚が依って唇がタコのように縦に伸びた。
「ふは、」
可愛い。不本意と、ありありと顔に書いてあるのに、ワースの手を振り解かない優しさが。詫びるつもりで頬を撫でて、再びキスをした。下唇を吸うとオーターの方からも舌が伸びて応えてくれる。キスに夢中になっていると、そろりと伸びたオーターの手がワースの胸筋を揉む。いやぁホント、胸周りはまだ全然鍛えてないからマジでデカくもないんだが。
「……触り心地が良いので」
そう言われると、オーターの背筋の方が随分と触っていて楽しいような気はする。普段は背広と外套に隠れて分からないが、浮き出た肩甲骨が綺麗なカーブを描き、触れると筋肉の流れがわかる。ワースよりも上背がないから、近付くと想像よりも小さい感覚があるが、妙に広く起伏に富んでいる気がする。撫で回していると、オーターが、はぁ、と熱い息を溢して腰を擦り付けて来た。その中心は既に熱を兆して硬くなっていた。
「なぁに?」
キスで興奮してるんだか、背中を撫でられて興奮しているんだか分からないが、だいぶ可愛い。こめかみにキスをしながら身体の間に両手を差し入れる。やさしく上下に擦ると手の中でオーターのものが質量を増す。
「…はぁ……っ、ワース……」
「ん、」
オーターのものにワースの陰茎を合わせて再度握り直す。するとそれを合図にしたように、ゆるゆるとオーターが腰を動かし始める。ぬち、ぬちゃ、と淫猥な音が2人の息遣いの隙間を縫うようにして響いた。裏筋の敏感な部分をオーターの陰茎が行き来して、ゾクゾクと甘い痺れが走る。
「……はぁっ……きもち……ッ」
「…………っ」
額を肩口に擦り付けながら声を漏らすと、握り込んだオーターのものがどくりと跳ねて大きくなった気がした。双球にまで手を伸ばすと、もったりとして重い。愛おしくなって手の中で軽く揉むと、ぴくぴくと跳ねる陰茎から漏れる先走りの量が増した。堪らなくなってぐりぐりと額を更に擦り付ける。オーターのこういうところ、本当に可愛いと思う。
「……んっ、…ん……ッ♡」
「…………っ」
打ち付ける腰つきが切迫したものになって、握り込む手にも力を込める。興奮で息が詰まって、腹筋がぴくぴくと痙攣した。はぁっ、と息を吐き出した瞬間、手の中で熱が弾ける。オーターが早かったのか、ワースが早かったのか、容易に判断はつかなかった。ひくりひくりと余韻に跳ねる身体に、上から優しいキスが降って来た。オーターの熱い息が一緒に当たって、ワースはゆるゆると身体の力を抜く。くったりと自分の身体に重なる温度が心地よい。
「ふぁ……ぁ……」
「……わーす、」
むくりと身体を起こしたオーターが頬にキスをする。そして再び瞳を合わせて、唇にも、触れるだけのキスをする。そして額をぐりぐりと擦り付けた。
「ん、」
あれ、どこにゴム置いたっけ、とぼんやりした頭で考える。けれど素早く身を起こしたオーターがベッド脇から潤滑剤を取り出して手のひらにあける。ねちゃねちゃと音が鳴るのをぼんやりと見ていたが、ぬるりとその手が秘所に伸びる段になって、あ、とワースは思った。
「あー……」
「…………?」
ぬぐぬぐと一本目が埋まり、程なくして二本目が埋まり、オーターは首を傾げる。たぶん問題なく、指3本くらいは入るだろう。ムッとしたような、少し拗ねたような瞳と視線がかち合う。
「風呂場で、慣らしてアリマス……」
「……前にも、言った気がするのですが、」
「あー、うん、はい、いや分かってる、分かってるってば……」
「…………」
オーターは割と、ワースの後孔をほぐすのが好きだ。というか、たぶん仕事が激務でセックスの時間を取りにくいせいか、出来る日はなるべくねっとりまったりワースに触れたいのだろうと思う。……いや、言わんとすることは分かる。長くいちゃいちゃしたいんだろうな、とは。
(いやでも勘弁してくれ……!)
一方的に慣らされている時、めちゃくちゃ恥ずかしいのだ。向こうが気付いているかは知らないが、なんなら絶頂する寸止めでずっと焦らされてないかこれ?ってなる瞬間とかある。そして最後まで体力が保たないでバテる。……いや、神覚者のオーターとワースでは明らかにオーターの方が体力があるので、別にこれが原因ではないかもしれないが。むむむむ、と唸ると、オーターはふっと笑う。
「……じゃあ今度、ワースが慣らしてるところを見せて貰えませんか?」
「え、嫌だけど?」
「えっ」
「……え?」
「………………ダメなんですか?」
「なんでイケると思った?」
哀れっぽくこちらをじいっと見る瞳に思わず視線を逸らす。いや、やらねーから。それもそれでなかなかの羞恥プレイじゃねぇの?そう思うが、オーターはどうにも納得していなさそうであった。……そのうち話し合いの場を設けたい。じゃないと、なし崩しにその流れに持ち込まれそうである。
はふぅと息を吐き出したオーターは、潤滑剤を取り出した所と同じ場所からゴムを取り出した。そしてそのまま外包を口で破り、すぐに自らに装着する。復活早いと思うべきか、色んなことがスムーズに出来るようになったもんだと感心するべきか、ワースは若干迷った。おっかなびっくりこちらに触れてくるオーターも可愛らしかったけれど、小慣れている姿も精悍で良い。膝裏を抱えて足を開くと、オーターの喉仏が上下に動くのが分かった。ぬるりと露わにさせたそこに熱いものが擦り付けられる。
「ワース……」
「ん、……はぁ、だいじょうぶ……」
ぬぷり、と先端が埋まり、ワースの身体がふるりと震える。亀頭の出っ張った部分が前立腺を超えるまで、身を捩ってはいけないとは思いつつ、ぞわぞわとした感覚が相変わらず慣れない。息苦しいほどの圧迫感と、でも自分のものではない熱が満ちていく充足感と身体全体で彼を感じる幸福感と。快楽に耐えるように眉を寄せて息を吐き出すオーターの顔を見ていると、胸の奥がざわざわとする。衝動的に首に腕を絡めてキスをした。
「ん、」
驚いたように瞳を丸くしたオーターが、けれど嬉しそうにキスに応える。上も下も、ぬちゃぬちゃと絡み合う粘膜が心地よくてワースも瞳を瞑った。そのうちに、浮き出た血管の形まで分かるんじゃないかと思う。それくらいぴったりと隙間なく後孔がオーターに吸い付く。ずり、ずり、と身体を割開く熱の動きに合わせて腰が自然と動いた。ワースの甘い悲鳴を唾液ごと吸い込んで、下唇だけくっ付けたまま、オーターが熱いため息を吐く。
「……ぁっ♡ あぁ……っ♡ んんっ……♡」
「はぁ……っ……、……ッ……、……ワース…っ…」
「んぁっ♡ ん……きもち……、…んぁ…♡ オーター……、もっと……っ」
腰に足を絡めて腰を揺すると、オーターの突き上げがまた大胆になる。腰から下が蕩けそうだ。どうやって彼の身体にしがみ付けているのか、自分自身でもよく分からない。大きく抜けたオーターの陰茎が前立腺を責め立てながら奥まで突き上がる。思わずきゅうっと後孔が締まって、オーターの汗が散った。2人の身体に挟まれたワースの陰茎が腹に擦れて先走りを溢す。下腹部の重みがいや増して、その刺激にまた胎の中のオーターを締め付ける。連鎖的なその快楽の循環に終わりが見えない。腹の底から、胸の奥から、ぞくぞくと走る甘い痺れにワースは素直に身を委ねた。
「はぁ……♡ いい……♡ 善いっ、から……ぁ……ッ♡♡」
「……ふ……っ」
「…………んんんっ♡♡♡」
息を詰めて、身体が不随意に跳ねる。忘我の快楽にくらくらとする。縋り付いた背中に爪を立ててしまったかもしれない。しかしそんなありとあらゆるものがどうでも良くなるほど、胸の奥底まで満たされた感覚があった。キスをしようと身体を伸ばすと、ぬちゃりと粘ついた音がした。どうやらワースも達していたらしい。ぎゅうっとこちらを抱き締めるオーターは嬉しそうにワースと唇を重ねる。酸欠で頭もくらくらとするが、心地よいことに変わりはない。
「……んっ♡」
ずるりと胎からオーターが抜けて、乱雑にゴムを外して先端を縛り、新しいゴムを装着する姿をぼんやりと見遣る。いやホント、上手くなった。普段はあんなに不器用なのに。ワースの視線に気がついてか、ふわりと口元に笑みを湛えたオーターが再びのしかかって来る。
「ふぁ……っ♡♡」
ぬぷぷぷぷ、と先ほどと同じ経路を通ってオーターの陰茎が胎の中に戻ってくる。まるでそこにあるのが定位置かのように、奥まで入ってぴったりと熱が止まった。じんじんと痺れるような疼きが段々と快感に変換されて身体の芯に届く。思わずワースはシーツを頭をの擦り付けるようにして首を左右に振った。
「……ぅあ…♡ あ……♡」
「わーす……」
息をしているだけでオーターの存在を胎内に感じて気持ちいい。瞳を閉じてそれを感じていたワースは、名前を呼ばれてゆるゆると瞳を開いた。オーターの左手が汗ばんで額についた前髪をそっと撫で付ける。その指の動きにさえゾクゾクと腰に甘い痺れが走る。ふぅふぅとなんとか息を整えようとするが、どうにも上手くいない。仕方ないと諦めて、そうっとオーターの頬を撫でた。
「ン……♡ いいよ……」
自分のその声にうなじの辺りがゾクゾクとした。
何度目の性交の頃が始めかは忘れてしまったが、オーターを食い締めた胎の奥の更にその先、硬く閉じたその奥を拓くのが、彼のお気に入りであるらしい。結腸責め、と呼ぶらしいのだけど、体感しているはずのワースですら一体どこの何が開いているのかさっぱり分からない。確かなことは、苦痛と錯覚する程とんでもなく気持ち良いことと、行為後のオーターがベタベタに甘いことだ。……いやこのひと、いつも俺には甘いか。誤差の範囲だった。なんでもない。……まぁともかく、ワースとしては前後不覚になることが多いからあまりやりたい事ではないが、恋人が喜ぶならまぁいいかな、というくらいである。気持ち良いし。
はぁ、と甘く息を吐き出したオーターは、投げ出したままであったワースの手を取って指を絡めて握る。そしてその甲にキスをした。うちゅ、と唇が離れる瞬間の音が可愛らしいのに、胸がきゅんと跳ねて鳩尾の奥が落ち着かなくなる。ワースを見つめる瞳があまりにも色っぽい。ぐり、と先端が行き止まりをこじ開けるように動く。少し間をおいて、ぐり、ぐり、と何度も。その度にゾクゾクと背筋が震えた。
「……ぁ♡ …………っぁ♡ ……ッあぁっ♡♡」
「…………ふ……っ」
「ひぐ……ッ♡ ふぁあああっ♡♡」
ぐぷ、と胎の奥に音が響いた瞬間、頭の中に閃光が走った気がした。踵がシーツを蹴って、暴れるつもりはないのに手足がもがくように動く。それをオーターは上から丁寧に押し潰して、助けを求めるワースの手を握り込んだ。
「ふぁ……あ……、はぁ……、かわいい、です……」
「んっ♡ ぁっ♡ はぁっ♡ あぁっ♡♡」
「……ワース……っ……わーす……」
「……ひぅ……っ♡♡♡」
挿入っているだけなのに無限に快感が競り上がってくる。オーターの身体を膝で挟み込んで、押し上げられるままワースは絶頂に達した。しかし達した後から快楽の波がまた押し寄せる。
「ひっ♡ はぁッ♡ ぁあぁあッ♡♡」
「……ッ」
「…………んんんッ♡♡♡」
ぶるりとオーターが震えて、奥に熱が広がる感覚がある。その熱ごとぬぷぷぷ、と結腸から抜けていく感覚に、また絶頂に達した。そんなワースの額に頬に鼻に、オーターはゆっくりと唇を落としていく。そんな些細な触れ合いすら気持ち良くて、震える身体のまま、ワースは熱い息を吐き出した。
(やっばい、かも……♡)
握られたままの手にきゅっと力を込める。優しく握り返すオーターの手を感じながら、くらくらと目の前が遠くなっていく。
「……ぁ♡ ……っまって……!」
ずるずると抜けていく感覚が敏感になった粘液ではきつい。キツいほど気持ち良い。ぱさぱさと首を左右に振って声にならない気持ちを伝えると、オーターはきちんと気が付いて止まった。けれど止まった位置が悪かった。
「……ん、ひぃ……っ♡♡」
ごり、と音がするくらい密着したそこは、まさしく前立腺の辺りである。息をしているだけで勝手に押し上げられて、そのあまりの愉悦に握り締めた手に力を込める。しかしそれで逃し切れる快楽であれば、はなからこんな目に遭ってはいないのだ。
「ぁ……♡ ……っぁ♡ …………ッぁあああっ♡♡♡」
「……ぅ……ッ」
きゅうと後孔がオーターを食い締めて、身体がびくびくと飛び跳ねる。出せるものも出し切ったのか、ワースの陰茎は先走りに近いような薄い射精を複数繰り返す。腰がかくかくと上下するその動きに合わせて薄い精液が飛ぶ。
「はぁ……ぃい、きもちいい、です……ワース……」
言いながらちゅっちゅっ、とオーターがキスを繰り返す。そして、うちゅ、と口の端にキスをされたところまでが、ワースの覚えている全てであった。
明くる朝目覚めた時、もちろん清潔なベッドにいたけれど、ろくに足腰が立たなくなったのでオーターの頭をぐーで殴った、とだけ言い添えておこう。
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