ROUND-ROBIN
視聴記録・考証ログhttps://pictbland.net/blogs/detail/173から派生
二次創作用
総当たり的にCP組ませてます
リバあり
思いつきエロや、ワンシチュ的な文字数少ないSS
サムネはきゃらふとで作った井上先輩
【SS目次】
新→旧の昇降順
花崎←小林 https://pictbland.net/blogs/view_body/734905
花崎+小林 https://pictbland.net/blogs/view_body/420051
花崎+井上 https://pictbland.net/blogs/view_body/414205
花崎←井上 https://pictbland.net/blogs/view_body/407846
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勝田×井上 https://pictbland.net/blogs/view_body/388232
井上×花崎 https://pictbland.net/blogs/view_body/387734
井上×花崎 https://pictbland.net/blogs/view_body/383207
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勝田×大友 https://pictbland.net/blogs/view_body/341450
井上×花崎 https://pictbland.net/blogs/view_body/336125
勝田×大友 https://pictbland.net/blogs/view_body/346078
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2017年10月03日 20:04
SS
アニメ6話と7話の間
小林が事務所の屋上に強制転居させられて、晴彦登場直前
花崎が明智に同衾
井上は花崎が好きだと自覚していない
7/9に書いた小5花崎にからめようかどうしようか悩み中
2752字
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そろそろ九時になる。ガラス張りの事務所に、初夏の日差しがまばゆく降り注いでいた。
井上は、デスクの電話に手を伸ばした。
屋上から、小林が下りてきた。
井上が「おはよう」と挨拶をしても、小林は不機嫌に生返事をするだけだ。ちらっとも見ない。
小林は冷蔵庫をのぞきこみ、派手な舌打ちをして、階段を上がった。吹き抜けの上階は、明智の私室だ。ノックはしない。「なあ! おい!」と乱暴に呼びかけて、ドアを開ける。
明智を起こすには、いい頃合いだ。午前中は予定がないとはいえ、一般企業の始業時間である。時間を見計らった依頼人も現れかねない。モーニングコールをかけるところだった。
「なんで、おまえがそこで寝てるんだよ!?」
眉をひそめて、井上は顔を上げる。デスク脇から見えるのは階段だけだ。
「花崎!」
小林は苛立ちを募らせている。
花崎が、明智の隣で寝ているのだ。
「腹減った! 何もねえよ!」
小林に急かされて、花崎が階段を下りてきた。くせのない髪のサイドが、くしゃくしゃに乱れている。
「おはよー、井上。コンビニ行ってくる」
「猫はどうした?」
花崎は欠伸をしながら、階上を指さす。
「キャリーで借りてきた猫状態。ホテル見つかった?」
昨夜、帰宅前に依頼が入った。予約していたペットホテルが使えなくなった。土日の入った長期滞在を引き受けてくれる施設が見つからない。早朝の飛行機で、海外出張に出るという。
モーニングコールを兼ねて、花崎が猫を引き取りに行たのは、五時前だ。依頼人の煩瑣な要求にかなったホテルに預けるまでが、彼らの仕事だ。井上の出勤前には、野呂はいくつか見つくろってリストを作っていた。
「寝てたのか」
井上は、自分の頭をつついて、花崎に寝癖があることを示す。
「ほとんど寝てねえもん。時間は守ったよ」
手櫛で髪を撫でる花崎の瞼は、なかなか開かない。
「……まぶしい……眠い」
「だったら……」
事務所の長椅子を使えばいい。花崎でも窮屈だが、いつも仮眠で使っているものだ。
「花崎! 早くしろ!」
エレベーターの前で小林は焦れている。
「朝飯買って来るけど、おつかいある?」
「ない。早く帰ってこい」
「わかってるって」
エレベーターに乗った花崎が、手をひらひらさせて、落ちて、消えた。
報告ついでに、横になって寝入ってしまったという状況は想像できる。
はじめて花崎を知ったときも、二人は一緒に寝ていた。
花崎は、いつまでも子どものつもりでいる。明智も、花崎を子ども扱いしている。成長して、関係も変わったと感じているのは、井上だけであるらしい。
小林の存在も、井上の焦燥感をあおる。
花崎の重心がふらふら揺れているのは、今にはじまったことではない。毛色の変わった犬猫と小林は、おそらく花崎のなかでは同列だ。
数年前、入院中の井上を、花崎はほぼ毎日訪れていた。病院は面白いからとうそぶいていた。
あのとき、花崎が好奇心より強く抱いていたのは、憐憫ではなかったのか。今の小林のように、よりきわまった状況の相手を選んで、寄り添っていただけではないか。
疑いは井上を蝕み、やるせない怒りで満たす。年少の花崎に哀れまれるほど、自分が弱っていたと認めたくない。
デスクに置かれたビールの空き缶を潰した。
昨夜も明智は晩酌をしている。足元のゴミ箱には、スナック菓子の袋が放りこまれている。夕方吸い殻を捨てた灰皿には、灰が小山を築いている。それらをゴミ袋に放りこむのが、ささやかな憂さ晴らしだった。
「あれ、もう行ったか。飯頼もうと思ったのに」
頭上から明智の声が降ってきた。キャットウォークの手すりのきしみに、ライターを遊ばせる音が混じる。
「おはようございます」
挨拶に不機嫌がにじみ出たことが、井上自身癪だった。
「昨日、何本飲んだんですか?」
「四本か五本?」
煙草のにおいが、ひときわ強く漂ってきた。
「飲み過ぎじゃないですか。花崎が寝てたのに、気付かなかったでしょう?」
「気付いてたよ。あいつの気配はうるさいし、猫可愛いってわめいてたから。ホテル見つかった?」
「まだです。邪魔なら、追い出せばよかったんです」
「まだかさばるサイズじゃない」
花崎は、明智の懐にするりと潜りこむ。小林とは、互いを危険にさらさない、もっとも近い距離を保つ。
井上との間が、もっとも遠い。目の前にいても、隣に立っていても、たしなめるために花崎の袖を引いても、見えない障壁がある。
「煙草吸うなら、灰皿使ってください」
「うん、悪い」
紫煙をくゆらせて、明智が階段を下りてくる。
煙草とアルコールのにおいがしみついた男に勝てるものを、井上は何も持っていない。うとましい明智の悪習を差し引いても、花崎が求めている能力は、井上にはない。歩くこともままならない身である。この先の一生を賭けても、明智を凌駕するのは無理だ。
指標が明智と花崎である自分に、ほとほと愛想が尽きる。視野狭窄にもほどがある。
右脚が切り離されたとき、井上の世界は一度閉じた。
新しい脚を与えられて選んだ場所は、明るく拓けていなかった。欺瞞と疑惑に満ちた人の営みを、低いところから見上げるだけだ。勝田の語る将来像に、自分が暗く狭い世界に生きていると思い知らされた。
探偵が、井上の唯一の光明だった。手元で擦ったマッチのような、頼りない明かりだ。風に消されないように壁になり、その火を煙草につけるのが、明智だった。
花崎とは不即不離で、悪い関係ではない。ありていに言えば同僚だ。
それでは言い尽くせないものが、二人の間にはある。友人でも兄弟分でもない。表す言葉を探す手間を厭い、井上は花崎を手足のように使っている。何をしてもしなくても、花崎はそばを離れることはないと、心のどこかで安心していた。
困窮したものを見つけるのが花崎の得意であるなら、明智にも何か脆さがあるはずだった。
デスクに寄りかかって、男は煙草を吸っている。立ったままながめているのは、接客用の広いスペースだ。
実物と見間違うホログラムの金魚を、床と天井に泳がせている。調度品は、好事家をうならせる趣味のよいアンティークだ。探偵が浮世離れした職業であることを、誇示するための道具立てである。欲得まみれの事件に調査料を吹っかけて、維持している虚飾だ。
この足場を、井上は失いたくなかった。
秘密が多い男だ。真偽の入り混じったつじつま合わせの過去は、あちこちほころびがある。そこからこぼれた謎を、少年たちは見て見ぬふりをしている。
藪の中は蛇の巣窟だ。それ以上の情報は、今は、いらない。
「先生?」
「うん?」
「灰が落ちます」
空にした灰皿を差し出した。
明智はデスクに腰掛け、腕を伸ばして受け取った。
紙巻の半分以上が灰になっている。先端から白いものが二つ三つこぼれても、長く伸びた灰は崩れない。灰皿のふちでフィルターがはじかれ、それは砕けて熱を失った。
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井上×花崎 https://pictbland.net/blogs/view_body/383207
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井上勝田花崎 https://pictbland.net/blogs/view_body/336124
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勝田×大友 https://pictbland.net/blogs/view_body/346078





