秋生(鮭の丸焼き)

萌えが滾った時に細々と投稿させて頂くと思います。
好きなジャンルは多種なので、雑多になりそうですがよろしくお願いします!

なお、pixivでは投稿しずらいものをこちらに投稿させて頂こうと思っております。

投稿日:2024年06月16日 17:59    文字数:2,927

【ハルカグ】彼はどうしても触れたい

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ハルカグリ!ハルカグの心を忘れず今後も書きたいなと思いつつ、数年ぶりに勢いで仕上げました。
オチなし、ヤマなし!男子高校生がキャッキャしてるだけの話になります。

また、大好きなたなと先生の「あちらこちらぼくら」の一部オマージュになっています。
男子高校生が確実に汗ばんでる坊主頭を触りたいって相当ですよね⁈っていうのをハルカグでもやりたかった。無意識の好意が駄々漏れてるのが大好きです
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秋丸はあまり目立ちたくないと常に考えている。
目立ってもいいことはなく、大抵面倒臭いことが起きるものだ。
だから、平々凡々過ごしたい。そう考えているのだが。

「なあ、オレの話聞いてたか?」

目の前にいる態度も背も声も大きい幼馴染のせいで、周りの視線を感じることが多いことに眉間を押さえる。
「おいってば!」
「聞いてる、聞こえてる、聞こえてるけどさ」
秋丸はそう返事をして榛名へと視線を送る。
そもそも急に平々凡々に生きたいと改めて思わせたのは直前に聞こえた榛名の一言で。
正直無視したい、聞こえないと思ったほうがいいと思ったのだが当の本人は目の前で。
尚も大きい声で捲し立て始めたことに大きな溜息をつくと片手を榛名の前に勢いよく出した。
「聞いてる、聞こえてる! 聞こえてるけどさ、いやそれオレに言ってどうするつもりだよ」
榛名の言葉を遮るように広げた手だったが邪魔そうに榛名はそれを払い落とす。
「相槌の一つくらい寄越せよ」
「なんて」
「わかるとかさ」
「わっっかんねーよ!」
平々凡々に生きたい秋丸は思わず大声を上げていた。
「なんで男の先輩の頭撫でたいって話に理解示さないといけないんだよ、全く理解できない!」
秋丸の大声に何事かとクラスの大半が二人を見る中、榛名は視線も気にせず背もたれに寄りかかり天井を見上げた。
「えー? 加具山さんの頭、超触り心地良さそうじゃん」
秋丸の耳に届いた榛名の呟きに、秋丸は心の中で聞こえない聞こえないと呪文のように唱えていた。


* * *

「で、昼の話なんだけどさ」
「まだ続くのあれ」
授業が終わり、榛名と秋丸が部室に着くと一番乗りだった。
がらんとした部室で練習着に着替えていると、榛名が始めた話に秋丸はげんなりと顔を歪めた。
「男の頭なんて触りたくなくないんじゃないか? 普通」
「オレだって触りたくねーよ」
「ーーいやいや、加具山先輩は男だぞ」
思いもしなかった返答内容に秋丸が榛名を見ると、榛名はあっけらかんとしている。
「そうなんだけどさ、なんつーの? 頭の形っつーの? 先輩たちみんな坊主だから頭の形がハッキリわかんじゃん」
「頭の形」
確かに坊主頭なら頭の形はわかるかも知れない。だがそんなもの気にしたことはないと秋丸は首を傾げる。
「それと、加具山先輩の頭を触りたいこととどうつながるんだよ」
「だから、頭の形がすっげー丸いの加具山さん」
「……大河先輩と大差なくね?」
「あるよ、ぜんっぜんちげーよ!」
榛名は適当に放り込んだ制服をカバンに押し込むと勢いよく棚に突っ込み、空いた両手で空中に三角を描いた。
「あの人はおにぎりみてーなの、あとちょっとゴツゴツしてる。町田さんも細長いかんじで、全然頭の形はちげーよ!」
知らねえよ、と心の中で咄嗟に言うも想像できる返答内容が面倒くさいことになりそうで秋丸は言葉を飲み込む。
だがそんな秋丸は気にしていないようで榛名の話は続く。
「加具山さんはなんつーの、結構顔が丸いじゃん。んで頭の形もキレーな丸でさ。男の頭なんてどうでもいいけど、加具山さんのはあの丸っこいのを撫でてみたくなるわけよ」
わからん、マジでわからん。つかそんな頭の形なんかまじまじ見るか????
秋丸は尚も心の中ではツッコミするが面倒ごとを避けたい心がまた言葉を止めて、喉の奥へと引っ込ませる。
その時だった。
「うるさいな、榛名外まで声聞こえてんぞ。何話してんだよ」
話の中心にいた加具山と大河が部室に入ってきた。
「加具山さん、お疲れッス!」
「オレもいるぞ榛名」
「ッス!」
「略すんじゃねえよ」
大河が榛名の後ろを通りつつ背中を軽く叩こうとするが、ひらりと躱される。
大河は溜息をつきつつ棚にカバンを置き、その後ろから加具山もついてきた。
「着替え、二人終わったならグラ整先に宜しくな」
加具山がそう秋丸と榛名に声をかけた時だった。
加具山は足に違和感を覚え、一瞬遅れて部室内のベンチに足を引っ掛けたことに気がついた。
「うわ!」
慌てて掴んだのは榛名の練習着で、辛うじて足を踏ん張らせる。
「わり、腕は掴んでねーし許しーー……? 榛名、どうした?」
掴んでいた榛名の練習着から手を離し、加具山が体勢を整えて見上げた榛名の顔はポカンと間が抜けた顔をしており。
その横で秋丸は嫌な予感がして少しずつ榛名から距離を空け始める。
秋丸は一瞬だが見ていた。よろけた加具山の頭が半袖の榛名の腕に触れていたのを。
「加具山さん! 失礼しまっす!」
「へ、何をーー……ッ⁈」
秋丸の予感は当たった。
榛名は早口にそれだけ言うと両手で加具山の頭に触れる。そして。
「うっわー! さっき腕に触れた時にも思ったけどやっぱり超丸いー! あははは、ちょっと湿ってるけどサクサクして短い毛が気持ちいいな思った通りじゃん!」
勢いよく両手で加具山の頭を触り始めた。
「ーー⁈ は⁈ ちょ、お前何ーーいや意味わかんねえやめろ!」
あまりに突然の出来事に数秒フリーズしていた加具山だったが、我に返るなりそう叫ぶが榛名の手は止まらない。
「いやーーずっと気になってたんスよ、加具山さんの頭。わはは、超頭の形キレーじゃん、丸! 超丸! 髪の長さって全部揃ってーー」
笑いながら縦に横に前に後ろに触りまくっていたが、次の瞬間。

ゴンっ!!

榛名の頭に加具山の拳が落ちていた。
「意味わかんねえ、何なんだよお前⁈ オーカワ、オレ教室で着替えてから向かう!」
鞄を背負い直すと加具山はもう一度榛名に向くと今度は榛名の尻を蹴り上げる。
「いってえ⁈」
「ふっざけんな、マジで意味わかんねえ! 次やったら本気ではっ倒すからな!!」
秋丸が今まで聞いたことのない声量で加具山は叫ぶと勢いよく部室から飛び出して行った。
取り残された大河が秋丸を見る。
視線を感じた秋丸は大河と視線を合わせるが、肩を竦めるしかできず、引き攣った笑みを浮かべる。
「いやー思った通り加具山さんの頭、触り心地いいわー」
その二人に全く気にならない様子で榛名は先ほどまであった加具山の頭があったあたりの空中を撫でる。
不審なものを見るような目で榛名を見る大河から居た堪れず視線を外し、秋丸はそっと部室の扉に向き直り手を合わせた。
すみません加具山さん、榛名はオレに止められません。

「もう一回くらい触ってもいいよな!」

だからなんでそんなに触りたいんだよ、もう一回触ったんだからいいだろ!
そのツッコミはやはり秋丸の口から発せられることはなく喉奥へと消えていった。


* * *

「加具山さーん!」
「うわ、くんなお前また頭狙ってんだろ! マジでやめろ!!」

「一回触ったら遠慮なくなりましたね」
「オレはマジで榛名が何考えてるんだかわかんねーよ」
その後、加具山を見かけるたびに頭を撫でようとする榛名と、それを阻止する加具山が頻繁に見られるようになり。
遠い目をする大河をちらりと見てから秋丸は楽しそうに加具山を追いかける榛名を見る。
そしてその周りで怪訝な顔で二人を見る多くの生徒を見て改めて秋丸は思った。
平々凡々でオレは生きたい、加具山先輩すみませんオレは何もできません……。

「ほんといい加減にしろよ馬鹿野郎!」
「減るもんじゃねぇし、良いじゃん」
「よくねえよ!!」

騒がしい男二人のやり取りはしばらく武蔵野第一高校に響き渡るのだった。

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【ハルカグ】彼はどうしても触れたい
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秋丸はあまり目立ちたくないと常に考えている。
目立ってもいいことはなく、大抵面倒臭いことが起きるものだ。
だから、平々凡々過ごしたい。そう考えているのだが。

「なあ、オレの話聞いてたか?」

目の前にいる態度も背も声も大きい幼馴染のせいで、周りの視線を感じることが多いことに眉間を押さえる。
「おいってば!」
「聞いてる、聞こえてる、聞こえてるけどさ」
秋丸はそう返事をして榛名へと視線を送る。
そもそも急に平々凡々に生きたいと改めて思わせたのは直前に聞こえた榛名の一言で。
正直無視したい、聞こえないと思ったほうがいいと思ったのだが当の本人は目の前で。
尚も大きい声で捲し立て始めたことに大きな溜息をつくと片手を榛名の前に勢いよく出した。
「聞いてる、聞こえてる! 聞こえてるけどさ、いやそれオレに言ってどうするつもりだよ」
榛名の言葉を遮るように広げた手だったが邪魔そうに榛名はそれを払い落とす。
「相槌の一つくらい寄越せよ」
「なんて」
「わかるとかさ」
「わっっかんねーよ!」
平々凡々に生きたい秋丸は思わず大声を上げていた。
「なんで男の先輩の頭撫でたいって話に理解示さないといけないんだよ、全く理解できない!」
秋丸の大声に何事かとクラスの大半が二人を見る中、榛名は視線も気にせず背もたれに寄りかかり天井を見上げた。
「えー? 加具山さんの頭、超触り心地良さそうじゃん」
秋丸の耳に届いた榛名の呟きに、秋丸は心の中で聞こえない聞こえないと呪文のように唱えていた。


* * *

「で、昼の話なんだけどさ」
「まだ続くのあれ」
授業が終わり、榛名と秋丸が部室に着くと一番乗りだった。
がらんとした部室で練習着に着替えていると、榛名が始めた話に秋丸はげんなりと顔を歪めた。
「男の頭なんて触りたくなくないんじゃないか? 普通」
「オレだって触りたくねーよ」
「ーーいやいや、加具山先輩は男だぞ」
思いもしなかった返答内容に秋丸が榛名を見ると、榛名はあっけらかんとしている。
「そうなんだけどさ、なんつーの? 頭の形っつーの? 先輩たちみんな坊主だから頭の形がハッキリわかんじゃん」
「頭の形」
確かに坊主頭なら頭の形はわかるかも知れない。だがそんなもの気にしたことはないと秋丸は首を傾げる。
「それと、加具山先輩の頭を触りたいこととどうつながるんだよ」
「だから、頭の形がすっげー丸いの加具山さん」
「……大河先輩と大差なくね?」
「あるよ、ぜんっぜんちげーよ!」
榛名は適当に放り込んだ制服をカバンに押し込むと勢いよく棚に突っ込み、空いた両手で空中に三角を描いた。
「あの人はおにぎりみてーなの、あとちょっとゴツゴツしてる。町田さんも細長いかんじで、全然頭の形はちげーよ!」
知らねえよ、と心の中で咄嗟に言うも想像できる返答内容が面倒くさいことになりそうで秋丸は言葉を飲み込む。
だがそんな秋丸は気にしていないようで榛名の話は続く。
「加具山さんはなんつーの、結構顔が丸いじゃん。んで頭の形もキレーな丸でさ。男の頭なんてどうでもいいけど、加具山さんのはあの丸っこいのを撫でてみたくなるわけよ」
わからん、マジでわからん。つかそんな頭の形なんかまじまじ見るか????
秋丸は尚も心の中ではツッコミするが面倒ごとを避けたい心がまた言葉を止めて、喉の奥へと引っ込ませる。
その時だった。
「うるさいな、榛名外まで声聞こえてんぞ。何話してんだよ」
話の中心にいた加具山と大河が部室に入ってきた。
「加具山さん、お疲れッス!」
「オレもいるぞ榛名」
「ッス!」
「略すんじゃねえよ」
大河が榛名の後ろを通りつつ背中を軽く叩こうとするが、ひらりと躱される。
大河は溜息をつきつつ棚にカバンを置き、その後ろから加具山もついてきた。
「着替え、二人終わったならグラ整先に宜しくな」
加具山がそう秋丸と榛名に声をかけた時だった。
加具山は足に違和感を覚え、一瞬遅れて部室内のベンチに足を引っ掛けたことに気がついた。
「うわ!」
慌てて掴んだのは榛名の練習着で、辛うじて足を踏ん張らせる。
「わり、腕は掴んでねーし許しーー……? 榛名、どうした?」
掴んでいた榛名の練習着から手を離し、加具山が体勢を整えて見上げた榛名の顔はポカンと間が抜けた顔をしており。
その横で秋丸は嫌な予感がして少しずつ榛名から距離を空け始める。
秋丸は一瞬だが見ていた。よろけた加具山の頭が半袖の榛名の腕に触れていたのを。
「加具山さん! 失礼しまっす!」
「へ、何をーー……ッ⁈」
秋丸の予感は当たった。
榛名は早口にそれだけ言うと両手で加具山の頭に触れる。そして。
「うっわー! さっき腕に触れた時にも思ったけどやっぱり超丸いー! あははは、ちょっと湿ってるけどサクサクして短い毛が気持ちいいな思った通りじゃん!」
勢いよく両手で加具山の頭を触り始めた。
「ーー⁈ は⁈ ちょ、お前何ーーいや意味わかんねえやめろ!」
あまりに突然の出来事に数秒フリーズしていた加具山だったが、我に返るなりそう叫ぶが榛名の手は止まらない。
「いやーーずっと気になってたんスよ、加具山さんの頭。わはは、超頭の形キレーじゃん、丸! 超丸! 髪の長さって全部揃ってーー」
笑いながら縦に横に前に後ろに触りまくっていたが、次の瞬間。

ゴンっ!!

榛名の頭に加具山の拳が落ちていた。
「意味わかんねえ、何なんだよお前⁈ オーカワ、オレ教室で着替えてから向かう!」
鞄を背負い直すと加具山はもう一度榛名に向くと今度は榛名の尻を蹴り上げる。
「いってえ⁈」
「ふっざけんな、マジで意味わかんねえ! 次やったら本気ではっ倒すからな!!」
秋丸が今まで聞いたことのない声量で加具山は叫ぶと勢いよく部室から飛び出して行った。
取り残された大河が秋丸を見る。
視線を感じた秋丸は大河と視線を合わせるが、肩を竦めるしかできず、引き攣った笑みを浮かべる。
「いやー思った通り加具山さんの頭、触り心地いいわー」
その二人に全く気にならない様子で榛名は先ほどまであった加具山の頭があったあたりの空中を撫でる。
不審なものを見るような目で榛名を見る大河から居た堪れず視線を外し、秋丸はそっと部室の扉に向き直り手を合わせた。
すみません加具山さん、榛名はオレに止められません。

「もう一回くらい触ってもいいよな!」

だからなんでそんなに触りたいんだよ、もう一回触ったんだからいいだろ!
そのツッコミはやはり秋丸の口から発せられることはなく喉奥へと消えていった。


* * *

「加具山さーん!」
「うわ、くんなお前また頭狙ってんだろ! マジでやめろ!!」

「一回触ったら遠慮なくなりましたね」
「オレはマジで榛名が何考えてるんだかわかんねーよ」
その後、加具山を見かけるたびに頭を撫でようとする榛名と、それを阻止する加具山が頻繁に見られるようになり。
遠い目をする大河をちらりと見てから秋丸は楽しそうに加具山を追いかける榛名を見る。
そしてその周りで怪訝な顔で二人を見る多くの生徒を見て改めて秋丸は思った。
平々凡々でオレは生きたい、加具山先輩すみませんオレは何もできません……。

「ほんといい加減にしろよ馬鹿野郎!」
「減るもんじゃねぇし、良いじゃん」
「よくねえよ!!」

騒がしい男二人のやり取りはしばらく武蔵野第一高校に響き渡るのだった。

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