せりぜ

◾️非公式BL(男×男)中心◾️
◾️公式と無関係◾️
意味を知らない・苦手・理解がない方の閲覧はおやめください。
原作にはない架空の恋愛関係(非公式カップリング)、主にボーイズラブ(男×男)中心で描写します。
せりぜ(@serize7b2)が趣味で制作している非公式二次創作(小説メイン、たまに絵)です。
公式とは一切関係ございません。

◾️禁止◾️
※転載、AI学習含む二次使用は禁止※
※私の作品を使わないでください。許可しません※
※Do not reupload or use※
※Do not use for AI learning※

Unofficial Fan Art(Boys Love main)
20years old↑ Japanese novelist(rarely illust)
Japanese text only

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投稿日:2026年07月30日 23:59    文字数:1,391

傘の下

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◆あらすじ◆全年齢/約1.3千字
「傘、入るか?」
傘を忘れた少年ジェネシス。苛々しながらビル入口にいると──?

※※※当作品は原作にはない恋愛関係(BL)を描写した非公式な二次創作です。苦手な方・ご理解のない方は閲覧をおやめください※※※

◆雰囲気◆
シリアス(not暗)

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◆表紙作成ツール、使用画像◆



装丁カフェ
https://pirirara.com/

◆初出◆
2026年6月27日/Xfolio
1 / 1

 夕方、神羅ビル・エントラス外。鳶色の髪をはねさせた少年──ソルジャー・クラス2ndジェネシスは小さく溜め息を吐いた。
 外は小ぶりに雨が降っている。傘を持ってくるのを忘れてしまった。
 引き返してビル内の売店で買えばいいが、この程度で買うのは気が引ける。濡れて帰るか、今後持っていても邪魔な傘を増やして濡れずに帰るか、少年の中で天秤がぐらぐらと揺れる。
 少し待って止まないものか。ここでずっと立っているのも肌寒い。かと言ってビル内で待って各部門の変人に見つかれば面倒な任務を押し付けられかねない。
 髪は湿気で広がってまとまりが少なくなるわ、濡れると気持ち悪く、見た目が美しくなくなるわで腹が立つ。雨は嫌いだ。
 ここはもう濡れて帰るべきか。どうせ帰宅したら風呂に入るだけだ。ここから何十分かは濡れなければならないが、仕方ない。いやしかし気が引ける──
「ジェネシス、ここで何している?」
 ジェネシスはその声に胸が飛び跳ねる。そして声を掛けてきた主へ視線を向ける。その声の主は銀色の短い髪が少しだけはね、黒い戦闘服に身を包んだセフィロスだった。
 セフィロスは立ち止まり、不思議そうにしてこちらをじっと見つめてくる。
「あ、いや……」
 突然のことで上手く言葉が出ない。決して話し下手だからという訳ではない。相手がセフィロスだからだ。
 テレビで観た時から憧れた相手、そして一目惚れした相手、片想いしている相手だからだ。今は同僚、友人止まりで特に想いを告げるなどはしていない。
 セフィロスはちらりとジェネシスの両手に視線を落とす。
「もしかして傘忘れたのか」
「あ、ああ……。つい、な」
 なんとか声を絞り出した。表情に出さないつもりではいるが内心緊張が高まる。胸が熱く、鼓動が煩い。好きな相手がいる、それだけで毎日胸は騒がしい。
 セフィロスは左手に持つ傘をジェネシスに見せた。シンプルな黒い傘だ。
「傘、入るか?」
「え?」
「社宅、同じ方面だった気がする。違ったか?」
「合ってる。合ってるが、いいのか?」
「良くなければ声を掛けたりはしない」
 ジェネシスは心臓が張り裂けそうになった。まさかこんなことが起こるとは。悲しくて張り裂けそうなのではない、嬉しすぎて、緊張が極限まで高まって張り裂けそうなのだ。
「それならお言葉に甘えて」
 ジェネシスがそう言うとセフィロスは傘を広げた。
「じゃあ、行こうか」
「待て。傘は俺が持つ」
「別にいい」
「傘に入れてもらうんだ。せめて礼に持たせてくれ」
「そうか? じゃあ任せる」
 ジェネシスはセフィロスから傘を受け取る。すると横にセフィロスが並んできた。身長は同じくらい。少年期ということでこれから二人ともどんどん伸びてくるだろう。
 思えばかつてテレビで一目惚れした相手がすぐ隣にいる。それも同じ目線で。とても近く、髪からシャンプーの香りが強く漂ってくる。薔薇の香りだろうか。とても良い香りだ。憂鬱な雨の日も気分を上げさせてくれる。
 二人は歩き出し、雨のミッドガルを歩いていく。道中した会話は他愛のない話だった。神羅に入社する前の自分に話したら自分は信じるだろうか。あのセフィロスと相合傘をしたなどと。きっと信じない。
 この時間が長く続けばいいと思った。一秒でも長く。胸が張り裂けそうでも。ジェネシスは傘を持ちながらそう思った。ジェネシスの肩は雨に濡れて服に水滴が染みていた。

END

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 外は小ぶりに雨が降っている。傘を持ってくるのを忘れてしまった。
 引き返してビル内の売店で買えばいいが、この程度で買うのは気が引ける。濡れて帰るか、今後持っていても邪魔な傘を増やして濡れずに帰るか、少年の中で天秤がぐらぐらと揺れる。
 少し待って止まないものか。ここでずっと立っているのも肌寒い。かと言ってビル内で待って各部門の変人に見つかれば面倒な任務を押し付けられかねない。
 髪は湿気で広がってまとまりが少なくなるわ、濡れると気持ち悪く、見た目が美しくなくなるわで腹が立つ。雨は嫌いだ。
 ここはもう濡れて帰るべきか。どうせ帰宅したら風呂に入るだけだ。ここから何十分かは濡れなければならないが、仕方ない。いやしかし気が引ける──
「ジェネシス、ここで何している?」
 ジェネシスはその声に胸が飛び跳ねる。そして声を掛けてきた主へ視線を向ける。その声の主は銀色の短い髪が少しだけはね、黒い戦闘服に身を包んだセフィロスだった。
 セフィロスは立ち止まり、不思議そうにしてこちらをじっと見つめてくる。
「あ、いや……」
 突然のことで上手く言葉が出ない。決して話し下手だからという訳ではない。相手がセフィロスだからだ。
 テレビで観た時から憧れた相手、そして一目惚れした相手、片想いしている相手だからだ。今は同僚、友人止まりで特に想いを告げるなどはしていない。
 セフィロスはちらりとジェネシスの両手に視線を落とす。
「もしかして傘忘れたのか」
「あ、ああ……。つい、な」
 なんとか声を絞り出した。表情に出さないつもりではいるが内心緊張が高まる。胸が熱く、鼓動が煩い。好きな相手がいる、それだけで毎日胸は騒がしい。
 セフィロスは左手に持つ傘をジェネシスに見せた。シンプルな黒い傘だ。
「傘、入るか?」
「え?」
「社宅、同じ方面だった気がする。違ったか?」
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「良くなければ声を掛けたりはしない」
 ジェネシスは心臓が張り裂けそうになった。まさかこんなことが起こるとは。悲しくて張り裂けそうなのではない、嬉しすぎて、緊張が極限まで高まって張り裂けそうなのだ。
「それならお言葉に甘えて」
 ジェネシスがそう言うとセフィロスは傘を広げた。
「じゃあ、行こうか」
「待て。傘は俺が持つ」
「別にいい」
「傘に入れてもらうんだ。せめて礼に持たせてくれ」
「そうか? じゃあ任せる」
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 思えばかつてテレビで一目惚れした相手がすぐ隣にいる。それも同じ目線で。とても近く、髪からシャンプーの香りが強く漂ってくる。薔薇の香りだろうか。とても良い香りだ。憂鬱な雨の日も気分を上げさせてくれる。
 二人は歩き出し、雨のミッドガルを歩いていく。道中した会話は他愛のない話だった。神羅に入社する前の自分に話したら自分は信じるだろうか。あのセフィロスと相合傘をしたなどと。きっと信じない。
 この時間が長く続けばいいと思った。一秒でも長く。胸が張り裂けそうでも。ジェネシスは傘を持ちながらそう思った。ジェネシスの肩は雨に濡れて服に水滴が染みていた。

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