ぎゃらり〜
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2018年10月07日 18:58◇TOLink/フォルニコ
【SS】
※流血
「愛に染まる希望」
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もしもの話だ。
もしも違う出会いをしていたら――、違う"二人"であったなら、俺達はもっと違ったのかもしれない、と時々考えていたんだ。
くだらないと君は笑うだろうけど、こんな時ぐらいゆっくり聞いてくれてもいいだろう?
たとえば――君がもっと普通の、どこにでもいるような、けどどこにもいない特別な女の子だったら。
君はある宿屋の一人娘で、俺はたまたまその宿に泊まりに来た客っていうのはどうだろう。けど俺はただの客じゃなく盗賊で――"盗む"という点に関しては今と変わらないな。こればかりはたとえ違う自分でも変わらない気がするんだ――俺が君を攫うことになるんだ。攫う理由は君があまりにも美しかったからとか、もっと別の――君に盗みの現場を目撃されたとかそういうただの"事故"でもいい。とにかく俺達は何の変哲もない、どこにでもあるような場所で出会い――俺が君を攫って、そうして二人の旅が始まるんだ。
「……くだらないわね」
ほらやっぱり君はそう言うんだ。
「もしも私達がそんな出会いをしていたとしたら――私は……。いいえ、やめましょう。今更――どうしようもないことだもの」
――そうだな。それに関しては同感だ。
霞みゆく視界の中で、彼女の足元に咲く花だけがやけにくっきりと見える。いつか君に贈ったことのある――"希望"の花言葉を持つ、白い花。白く小さな花弁が君を彷彿とさせ、そしてその花言葉を――"希望"を君に贈りたいと思ったんだ。俺にそんな資格がないことはわかっていたけれど。
その白い花が、今は血で真っ赤に染まっている。それは俺から君への贈り物か――はたまた君から俺への――
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