秋生(鮭の丸焼き)

萌えが滾った時に細々と投稿させて頂くと思います。
好きなジャンルは多種なので、雑多になりそうですがよろしくお願いします!

なお、pixivでは投稿しずらいものをこちらに投稿させて頂こうと思っております。

投稿日:2017年01月13日 22:12    文字数:3,065

【ハルカグ】たった一つの約束を

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読み返せて無いんだけど大丈夫だろうかと思いつつ完全遅刻な、加具山さん誕生日おめでとう!
というハルカグワンドロです!

ずっとこの二人には幸せな生活をしていれば良いと思ってます。フォーエバー ハルカグ!
1 / 1
「はー、お前の作ったお雑煮食べるのが毎年の楽しみなんだよなぁ」
「カグさん、そろそろオレもカグさんの作るお雑煮が食べたいんスけど!」
「だってお前のが確実に美味しいじゃん」
小さなテーブルに座ろうとしていた榛名は加具山の言葉に動きを止めて。それから深々とため息を吐くと加具山の向かいの席に座った。
「カグさんさぁ、そういうのズルいと思うんスけど!」
「何が」
「そんな風に褒められたら嬉しいじゃん!」
「うん、だから来年もお前の作ったのが食べたい」
「……うっす」
渋々と頷いた榛名だったがその口元にうっすらと笑みが浮かんでいる。それを見て加具山も嬉しそうに笑う。
日差しがあたたかい、穏やかな正月のワンルーム。加具山の部屋で二人はテーブルを囲んでいた。
「しっかし、カグさん大学時代も適当な食事だったけど社会人になっても変わんないから心配だよ」
「前よりは自炊してるぜ?」
「どれくらいの頻度で?」
雑煮の中の餅に息を吹きかけながら食べていた加具山は向かいから掛けられた言葉に動きが止まる。やがてどうにか噛みながら喋ろうとするも口の中がそれでいっぱいになってしまったのか片手をふらりと上げる。しばし手は彷徨い、やがて人差し指だけを小さく持ち上げた。
「って、一日!? まさか月一じゃねーよな!? さすがに週一、いやそれでも少ないけど!」
「んんんっ」
榛名の騒ぎように慌てて餅を飲み込んだ加具山が苦しそうなそぶりになると、慌ててコップに注がれた水が差しだされた。急いで受け取り一気飲みした加具山はやっと息を吹き返したが、そのままコップをテーブルへと勢いよく置く。
「いや、そうは言うけど薄給社会人は大変なんだって! 疲れた夜は作る時間ねーもん!」
「カグさんの体が俺は心から心配」
「一応、コンビニ弁当じゃなくて惣菜屋でメシ買ってるって」
その言葉に多少眉間の皺が緩くなった榛名だったが、改めて箸を持ち直して雑煮を持ち直す。
「もっと簡単にカグさんにメシ食べてもらえたら良いんスけどね」
「んなこと言うなよ、オレかなり良い御身分だぞ。天下のプロ野球選手の手作りメシ食わせてもらってるっつーのに」
「そりゃ、他の奴の為に作ろうなんて思わねぇもん」
榛名がそう言えば今度は向かいの席の動きが止まる。
「遠距離恋愛、じゃなくて遠距離結婚って辛いっすね」
雑煮の汁をすする榛名の薬指に光る指輪。それは加具山の薬指にも光っている。
「……遠距離結婚ってお前」
「だってそうじゃないスかー!」
「オレはお前をテレビで確認できるからな」
「んな寂しいこと言わないでくださいよ、もー!」
じたばたと目の前で暴れる榛名を見つめ、加具山は思わず吹き出せば今度は榛名の頬が膨れる。お椀を持ち上げて残りを腹の中へと流し込めば、贔屓目無しで美味しい味が体に沁みこむ。
プロとして活躍し、WBCの選手としても活躍している大人気の投手。そんな人物に告白され、距離も立場も変わっても愛を囁かれ、結婚しましょうとプロポーズまでされた。その相手は美しい女性でもなんでもない、ただの一介の社会人の男だ。
榛名はいつでも籍を入れたいと言っているが、指輪を受け取っただけで本当の結婚はしていない。けれど、心は榛名と結婚していると加具山は考えている。
だが、改めて思うのだ。これは本当に変な状況だよなと。
「……カグさんは寂しくないんスか」
考え込んでしまっていたところに聞こえた声は小さな小さな、聴きなれた声からはるかに覇気の無い声で。慌てて顔を上げれば榛名はその大きな肩を竦めていた。
「あ、いやそういうわけじゃなくてさ、悪い。なんっていうかさ、こうしてお前とテーブル囲んでるのが変な気分で」
「へ、今更!?」
「今更じゃねぇよ、いつも思ってることだよ」
加具山の言葉にきょとんと榛名の瞳が開かれる。その姿を見つめてから加具山はそっと自分の薬指に触れる。
「オレは、正直お前がなんでそんな気に入ってくれてんのかな、って。テレビの中で会うことの方が多いお前の姿見る度に思うんだよ。こんな凄いやつが、オレの所に帰って来てくれるってさ、ほんと凄いよなって」
「ちょ、ちょっと待って。カグさん何を言おうと――」
「オレ、いつもお前に不安そうな顔ばっかさせてるし」
「待って、オレは」
大きな音がして榛名が立ち上がった瞬間だった。テーブルに置かれた榛名の手に加具山の手が重なった。
「オレの誕生日にも絶対帰ってきてくれる。そんなお前にオレ、何ができるかなって考えたけどさ。なんもできないんだよな」
「良いんだって、オレは――」
「なんもできないけど」
慌てて言葉を続ける榛名に加具山は突然笑いかけた。その様子は考えていなかったのか榛名の動きが止まる。
「オレは、お前に伝えたいことはちゃんと伝えよう、それだけは絶対にしようって。改めて思ったんだ」
加具山はそう言うと榛名をじっと見つめた。榛名の表情はどう反応していいのか、戸惑った表情で加具山を見つめている。
「オレ。お前が好きだよ。お前に伝わってねぇ気がするけど、お前が思ってるより絶対もっと強く思ってる」
榛名の瞳が開かれる。ぽかん、と形の良い口が開かれる。
「お前に返せるものはほんとねぇけど。だけど、せめて、お前が思ってくれてることは分かってるから。だから、不安にならないようにオレはお前にちゃんと言葉にしていく、だから」
加具山はそこまで言うと言葉が止まった。口を微かに開いて、また閉じて。それから大きく息を吸い込むともう一度榛名を強く見つめた。
「また来年も。また次の年も。ずっと、ずっとこの先も。オレの誕生日を一緒に祝ってくれ。誕生日はお前と一緒に過ごしたい」
「……ずっと、この先も」
「ずっと」
「……一生、オレと居てくれるって思いますよ」
榛名の言葉にみるみるうちに加具山の耳が赤くなっていく。だが、視線は逸らされなかった。榛名を見つめたままで大きくその顔は頷く。
「オレと、一生居てくれ。……一生そばに居て欲しいのは、お前だけだ」
「――カグさん!」
大きな音と共に床を蹴り上げた足がテーブルに乗り上げてそのまま加具山を抱き締めた。榛名の腕から除く加具山の顔は一気に真っ赤に染まる。
「うわ、ちょ、おま」
「カグさんからのプロポーズじゃん! うわ、すげぇ嬉しい!」
榛名の力強い腕が強く強く加具山を抱き締める。その力の強さに、跳ねるような声音に加具山の心まで跳ねていく。
「……居てくれるって思っていいのかよ」
「もちろん! 覚悟しててくださよ、オレ、ぜってぇ離さねぇから!」
「オレだって、離さないし」
加具山の声に榛名がようやく腕を離す。いつもはぶっきらぼうに恥ずかしそうにすぐに視線を逸らしたり誤魔化すことの多い加具山が、顔を真っ赤にしながらも榛名を見つめ返す。その姿に榛名の表情がくしゃくしゃに嬉しそうに歪められた。
「カグさんの誕生日なのに、オレの方がプレゼント貰っちゃった」
「言葉だけだぞ」
「ただの言葉じゃねぇよ、約束だよ。一生の約束!」
榛名のその言葉に加具山はゆっくりと手を伸ばすと榛名の背に自分の手を回した。手の中で榛名の動きが固まったのを感じる。
「オレだって、お前が欲しいんだからな」
加具山のその言葉が終わるか終らないかのうちに、榛名の腕が加具山を掴み。そのまま笑いながら床へと転がっていった。

1/3。
まだ正月の空気が残る中、その一部屋だけ暖かい空気が包んでいた。


 
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【ハルカグ】たった一つの約束を
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「はー、お前の作ったお雑煮食べるのが毎年の楽しみなんだよなぁ」
「カグさん、そろそろオレもカグさんの作るお雑煮が食べたいんスけど!」
「だってお前のが確実に美味しいじゃん」
小さなテーブルに座ろうとしていた榛名は加具山の言葉に動きを止めて。それから深々とため息を吐くと加具山の向かいの席に座った。
「カグさんさぁ、そういうのズルいと思うんスけど!」
「何が」
「そんな風に褒められたら嬉しいじゃん!」
「うん、だから来年もお前の作ったのが食べたい」
「……うっす」
渋々と頷いた榛名だったがその口元にうっすらと笑みが浮かんでいる。それを見て加具山も嬉しそうに笑う。
日差しがあたたかい、穏やかな正月のワンルーム。加具山の部屋で二人はテーブルを囲んでいた。
「しっかし、カグさん大学時代も適当な食事だったけど社会人になっても変わんないから心配だよ」
「前よりは自炊してるぜ?」
「どれくらいの頻度で?」
雑煮の中の餅に息を吹きかけながら食べていた加具山は向かいから掛けられた言葉に動きが止まる。やがてどうにか噛みながら喋ろうとするも口の中がそれでいっぱいになってしまったのか片手をふらりと上げる。しばし手は彷徨い、やがて人差し指だけを小さく持ち上げた。
「って、一日!? まさか月一じゃねーよな!? さすがに週一、いやそれでも少ないけど!」
「んんんっ」
榛名の騒ぎように慌てて餅を飲み込んだ加具山が苦しそうなそぶりになると、慌ててコップに注がれた水が差しだされた。急いで受け取り一気飲みした加具山はやっと息を吹き返したが、そのままコップをテーブルへと勢いよく置く。
「いや、そうは言うけど薄給社会人は大変なんだって! 疲れた夜は作る時間ねーもん!」
「カグさんの体が俺は心から心配」
「一応、コンビニ弁当じゃなくて惣菜屋でメシ買ってるって」
その言葉に多少眉間の皺が緩くなった榛名だったが、改めて箸を持ち直して雑煮を持ち直す。
「もっと簡単にカグさんにメシ食べてもらえたら良いんスけどね」
「んなこと言うなよ、オレかなり良い御身分だぞ。天下のプロ野球選手の手作りメシ食わせてもらってるっつーのに」
「そりゃ、他の奴の為に作ろうなんて思わねぇもん」
榛名がそう言えば今度は向かいの席の動きが止まる。
「遠距離恋愛、じゃなくて遠距離結婚って辛いっすね」
雑煮の汁をすする榛名の薬指に光る指輪。それは加具山の薬指にも光っている。
「……遠距離結婚ってお前」
「だってそうじゃないスかー!」
「オレはお前をテレビで確認できるからな」
「んな寂しいこと言わないでくださいよ、もー!」
じたばたと目の前で暴れる榛名を見つめ、加具山は思わず吹き出せば今度は榛名の頬が膨れる。お椀を持ち上げて残りを腹の中へと流し込めば、贔屓目無しで美味しい味が体に沁みこむ。
プロとして活躍し、WBCの選手としても活躍している大人気の投手。そんな人物に告白され、距離も立場も変わっても愛を囁かれ、結婚しましょうとプロポーズまでされた。その相手は美しい女性でもなんでもない、ただの一介の社会人の男だ。
榛名はいつでも籍を入れたいと言っているが、指輪を受け取っただけで本当の結婚はしていない。けれど、心は榛名と結婚していると加具山は考えている。
だが、改めて思うのだ。これは本当に変な状況だよなと。
「……カグさんは寂しくないんスか」
考え込んでしまっていたところに聞こえた声は小さな小さな、聴きなれた声からはるかに覇気の無い声で。慌てて顔を上げれば榛名はその大きな肩を竦めていた。
「あ、いやそういうわけじゃなくてさ、悪い。なんっていうかさ、こうしてお前とテーブル囲んでるのが変な気分で」
「へ、今更!?」
「今更じゃねぇよ、いつも思ってることだよ」
加具山の言葉にきょとんと榛名の瞳が開かれる。その姿を見つめてから加具山はそっと自分の薬指に触れる。
「オレは、正直お前がなんでそんな気に入ってくれてんのかな、って。テレビの中で会うことの方が多いお前の姿見る度に思うんだよ。こんな凄いやつが、オレの所に帰って来てくれるってさ、ほんと凄いよなって」
「ちょ、ちょっと待って。カグさん何を言おうと――」
「オレ、いつもお前に不安そうな顔ばっかさせてるし」
「待って、オレは」
大きな音がして榛名が立ち上がった瞬間だった。テーブルに置かれた榛名の手に加具山の手が重なった。
「オレの誕生日にも絶対帰ってきてくれる。そんなお前にオレ、何ができるかなって考えたけどさ。なんもできないんだよな」
「良いんだって、オレは――」
「なんもできないけど」
慌てて言葉を続ける榛名に加具山は突然笑いかけた。その様子は考えていなかったのか榛名の動きが止まる。
「オレは、お前に伝えたいことはちゃんと伝えよう、それだけは絶対にしようって。改めて思ったんだ」
加具山はそう言うと榛名をじっと見つめた。榛名の表情はどう反応していいのか、戸惑った表情で加具山を見つめている。
「オレ。お前が好きだよ。お前に伝わってねぇ気がするけど、お前が思ってるより絶対もっと強く思ってる」
榛名の瞳が開かれる。ぽかん、と形の良い口が開かれる。
「お前に返せるものはほんとねぇけど。だけど、せめて、お前が思ってくれてることは分かってるから。だから、不安にならないようにオレはお前にちゃんと言葉にしていく、だから」
加具山はそこまで言うと言葉が止まった。口を微かに開いて、また閉じて。それから大きく息を吸い込むともう一度榛名を強く見つめた。
「また来年も。また次の年も。ずっと、ずっとこの先も。オレの誕生日を一緒に祝ってくれ。誕生日はお前と一緒に過ごしたい」
「……ずっと、この先も」
「ずっと」
「……一生、オレと居てくれるって思いますよ」
榛名の言葉にみるみるうちに加具山の耳が赤くなっていく。だが、視線は逸らされなかった。榛名を見つめたままで大きくその顔は頷く。
「オレと、一生居てくれ。……一生そばに居て欲しいのは、お前だけだ」
「――カグさん!」
大きな音と共に床を蹴り上げた足がテーブルに乗り上げてそのまま加具山を抱き締めた。榛名の腕から除く加具山の顔は一気に真っ赤に染まる。
「うわ、ちょ、おま」
「カグさんからのプロポーズじゃん! うわ、すげぇ嬉しい!」
榛名の力強い腕が強く強く加具山を抱き締める。その力の強さに、跳ねるような声音に加具山の心まで跳ねていく。
「……居てくれるって思っていいのかよ」
「もちろん! 覚悟しててくださよ、オレ、ぜってぇ離さねぇから!」
「オレだって、離さないし」
加具山の声に榛名がようやく腕を離す。いつもはぶっきらぼうに恥ずかしそうにすぐに視線を逸らしたり誤魔化すことの多い加具山が、顔を真っ赤にしながらも榛名を見つめ返す。その姿に榛名の表情がくしゃくしゃに嬉しそうに歪められた。
「カグさんの誕生日なのに、オレの方がプレゼント貰っちゃった」
「言葉だけだぞ」
「ただの言葉じゃねぇよ、約束だよ。一生の約束!」
榛名のその言葉に加具山はゆっくりと手を伸ばすと榛名の背に自分の手を回した。手の中で榛名の動きが固まったのを感じる。
「オレだって、お前が欲しいんだからな」
加具山のその言葉が終わるか終らないかのうちに、榛名の腕が加具山を掴み。そのまま笑いながら床へと転がっていった。

1/3。
まだ正月の空気が残る中、その一部屋だけ暖かい空気が包んでいた。


 
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