最終更新日:2019年09月02日 01:10
雑多
非会員にも公開
うちの本丸設定、小ネタ、覚書等々
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2019年09月02日 01:10「遠い昔にかつての主が僕で人を切った時、確かに血の流れと鼓動を聞いたことを覚えているんだ、
だけどそれは切った人間のもので刀である僕らには持ち得ない、外で感じるもので……
今の僕らには身体の内にどこから来たのかわからない心臓や血液がどくどくと音を立てている。
沢山のはらわたを詰め込まれて僕たちは何に成ったんだろう?
それはとても人によく似ているのに、どうあってもヒトでは無いんだ。
うまく言い表せないけれど僕はそれが恐ろしい、
出来ることとやりたいことが沢山あって、毎日楽しいことがあって、好きな子の鼓動が愛おしくて、
それでも僕は時々、自分の身体の奥から耳に響いてくるものに怯えてる」 -
2019年09月02日 01:06いつからか君が波の光のようなものを纏っているようにきらきらとして見えて
緩やかな光が太陽の下では煌きを増して眩しく感じるんだと、
声には出ず朧気になって意識化に燻った言葉を持て余し
言葉の熱量は喉奥まで渦を巻き
まるで地熱と解けて一つになったように立竦んだ僕は
ただじっと君を目に焼き付ける -
2019年09月02日 01:05
「持ち主が没する時に共に折れるならそれもよし、叶うならその亡骸と共に朽ちられれば言う事なし。
けれどそんな事が叶う刀がこの世にどれほどいたものか」
「全くだ。墓を暴かれ掘り出されたり」
「焼け跡を探されて見つかったり」
「とかく人は業深い」
「そんなことを繰り返している内に」
「昔の願いは頭の奥で霞むほどに」
「思えば長く長く生きてきてしまった。今やもうあの頃は遠く」
「冷たい土の心地より硝子箱の中のぬるい空気に馴染んできたという所に、
今度は人の体を得て動き回るのを求められるとは!」
「もう2200年代だそうですよ。驚きましたか?」
「そりゃあもう」
「あのやんちゃ者は元気かい?」
「昔と対して変わりませんね」
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「俺たちここに居いる付喪を神としたのは俺や君を使役する政府関係者とやらかもな。
いや、人間の信仰心というものかな」
御伽噺で英雄がまつり上げられ何れ畏怖の対象にすらなるのと仕組みは恐らく変わらない。
そのくせどちらも扱いは実の所ぞんざいで理不尽だ。
ここで引き合いに出す「力」は単純に戦力とするが、ときとしてか弱い者ほど傲慢で恐ろしい物は無いもんだ。
力あるものよりもずっと強かに他者をねじ伏せることが出来たりするからなぁ。
……何時の世もそういった集団は絶対的に多数だ。物語の勇者様などというのは数の暴力に押し出されて
あるべき日常から追い出された贄か囮に過ぎないんだろうか」
「ただの物の怪のままであれば漫然と生を貪り流れるままに消えていった。か弱い人と同じように。
……君に使われてやる理由はそれだ。立場が近い物同士の、痛み分けだよ」
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2019年09月02日 00:10薄暗い空間、隙間なく詰まった静寂
その綿のような世界に雨だれのように微かな声が流れ落ちてくる
声は頭に降り注ぎ頭蓋と脳の隙間を滑り
声の振動が頭を擽る感覚を静かに追いながら目を閉じていた
頭の中を滑り抜けたそれはやがて音もなく体からこぼれ落ちて
声は形を保てない崩れた文字となって地に流れ溶けていく
やがて静寂が戻る。
やがて声の波が押し寄せてくる
それを繰り返す
待ちぼうけのように大人しくしてる所に幾度も通り過ぎるそれは
子守唄のようでもある、微睡む時には丁度良いが
そればかりでは退屈だった。
薄暗い空、みっしりとした湿気は生ぬるくて肌寒い
遠くに聞こえる他の部屋の話し声
さわさわととめどなく流れる雨音
頬を撫でる風に鼓動、指先の感覚。
覚えたての雑音や感覚に包まれてはいるが
聞こえる音にどことなくあのガラスケースの情景が蘇る。
「風邪をひくよ」
居眠りをする僕の、無数の音で作りあげた静寂を割り開いて目の前に声が飛び込んできた。


