109

投稿

非表示

お気に入り
最終更新日:2024年02月21日 21:28

くろねこ

非会員にも公開
SSとか妄想とか感想とかメモとか。校正しないかつ読み返さないので誤字脱字衍字誤用重複表現その他オンパレード。
  佑
  • 2018年09月16日 16:03
    A3!/W3
    この記事は省略されています。続きを読むにはここをクリックしてください。


    なんか『片思い以上、両思い未満。』というお題がはちゃめちゃかわいいと思ったしW3だー( ;∀;)と思ったというはなし

    ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
     すきだ。それはもちろん、トモダチとして。
     ──な~んて思ってたのになぁ。
     ふぅ、と一息吐いて、今の今まで描いていたクロッキー帳を見下ろした。なだらかな曲線、踊る瞳、嬉しそうに笑う顔、……大好きなさんかくを持つすみーが、ひっそりと描かれている。
     ぼうっとクロッキー帳に鉛筆を走らせていたら、いつの間にかできていたのだ。パラパラと捲っていくと、目を輝かせた姿、これまで演じてきた役に入っている姿、真剣な横顔、そして──圧倒的に多い、笑顔。
     無意識に筆を走らせるとすみーがいた、なんてことが起こり始めたのはいつの頃からだったのか。あの頃は、一番一緒にいるのだから、人物を描こうとすればそうなるか、と妙に納得したのを覚えている。
     それでも、ここまでたまってくるとさすがに無意識の感情を無視できない。
     すみーがすきだ。トモダチとしてではなくて。
     というか、たぶん、お互いがお互いのことをトクベツに思っている……のだと思う。なにしろ、真っ先に呼び掛けるのが互いなのだから。
     これが異性なら、『友達以上、恋人未満』なんて甘酸っぱい関係になったのだろうか。いや、別に『両思い』という訳ではないのだからそうでもないのかもしれない。
     互いのことをトクベツに思っている。だけど、両思いではない。
    「『片思い以上、両思い未満』かにゃ~……」
     ぼそりと落ちた言葉に自分で苦笑した。トクベツだけでは満足できそうにない無意識の感情が、居心地悪くとも否定できないのだから。
     ぱたん、とクロッキー帳を閉じて、思い切り伸びをした。ぱきぱきと音が鳴る体に、長い時間が経ったことを教えられる。そのまま上を向いて首を反らすと、ずいぶんと上の方から声が降ってきた。
    「かず! 課題終わった? さんかく探しいこー!」
     屋根の上からひょっこりと顔を出したすみーに、クロッキー帳の中身が見られていないことを祈る。笑って了承し、勢いよく立ち上がった。

    この記事を省略状態に戻すには、ここをクリックしてください。

  • 2018年09月14日 23:08
    A3!/W3
    この記事は省略されています。続きを読むにはここをクリックしてください。


    ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
    「……かずのばか」
     電源をつけて光らせた画面に期待した通知がないことを確認してそのままスマホを床に、自分の顔を立てた膝に伏せた。部屋にはくもんが寝ていて、明るくしたりしゃべったりしたら起こしちゃうかな、と思ったから屋根の上だ。
     お月さまはきらきらして、優しくさんかく屋根を照らしてる。寮の目の前の道には人気がなくて、じとりとしたため息が漏れた。
     かずは今日も合コンだった。いつもはだいたい日付けが変わる前くらいには「これから帰るよーん☆」なんて連絡がきて、それから玄関でかずをお迎えしてるのに、今日は日付けが変わってもう一時間くらい経つのにまだ連絡すらない。駅まで迎えに、と思っても、もう電車も動いてない。どこでやってるのか知らないから、お店までいくこともできない。
     ……かずは飲んじゃったらオレのことなんて忘れちゃうのかな。
     そんな思いが頭を過る。立てた膝をぎゅっと引き寄せて、もう一度だけちらりとスマホを見た。──もちろん、期待した通知は来ていない。
     持ってきていたおにぎりをじっと眺めて、今日はもう自分で食べてしまおうと手を伸ばした。ぱくりと食いついたそれは、いくぶんかいつもよりもしょっぱい気がして、首をかしげる。
     いつも通りにふったのになぁ、お塩。
     不思議だったけれど、いつの間にかそばにいたねこさんに『いたいの?』と聞かれて納得した。──オレ、泣いてたんだ。
     いたくないよ、さみしいだけだよ。そんなお返事をしながらねこさんの頭をそっと撫ぜた。ぺろぺろと舐めて慰めてくれるねこさんにお礼を言って、今日はもう戻ろうと決める。
    「……かずのばか」
     いつも連絡くれるのに。……約束は、してないけど。もう一度だけこぼしたさびしげな声は、お月さまとねこさんだけが聞いていた。

     充電が切れて、充電器もともだちに貸してしまって足りなくて、それで連絡できなかったとすごく申し訳なさそうに眉をさげたかずに、昨日の言葉をもう一度投げた。おわびにってさんかくをくれるより、かずがちゃんと帰ってきてくれるほうが嬉しいんだよ。そういったらかずはどんな顔をするのかな、なんて。

    この記事を省略状態に戻すには、ここをクリックしてください。

  • 2018年09月14日 05:44
    佑のW3さんには「振り返ることはできなかった」で始まり、「君が目覚めるまでは」で終わる物語を書いて欲しいです。できれば1ツイート(140字程度)でお願いします。
    #書き出しと終わり
    https://t.co/gKAGUK1dCm
    のやつこの記事は省略されています。続きを読むにはここをクリックしてください。



    ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
    振り返ることはできなかった。オレの後ろに迫った脅威は一人では対処できる気がしなくて。引きつる唇に歪む頬にあたたかさを感じるような熱はなくて、そっと手をとって熱を共有するように強く握った。ねえいつものように笑って、大丈夫だと言って。ずっとここに、そばにいるから。君が目覚めるまでは。

    この記事を省略状態に戻すには、ここをクリックしてください。

  • 2018年09月13日 16:53
    A3!/W3 付き合ってる
    この記事は省略されています。続きを読むにはここをクリックしてください。


    ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
     距離が、近い。
     オレたちはふたりともパーソナルスペースが狭い方だからか、どちらかが一歩下がることもなくその距離でいることが、出逢った当初から当たり前だった。誰かに近い、なんて言われたって、仲良しだからね! と笑顔で返せていたはずだった。
     そんなすみーとの距離の近さを意識したのは、これで三度目。
     一度目は、恋を自覚したとき。オレってば、すきだからってこんなあからさまに近かったらわっかりやすくね!? なんて一人で頭を抱えることもしばしばだった。それで、少しだけ──本当に少しだけ、他の人と取る距離感と変わらないだけの距離を取ったら、今度は皆から訝しがられたんだよね。これまでどんだけ距離感ゼロだったのってカンジ。
     二度目は、お付き合いを始めたとき。恋を自覚したあとに皆から訝しがられたのと、 すみーがさみしそうにしてたってだけでわりとすぐに戻した距離感は、だけどお付き合いを始めた途端にめちゃくちゃに恥ずかしい距離になった。これまでこの距離ですみーのことどうやって見てたっけ? なんて、真っ赤な顔とオーバーヒートした頭、それに全力疾走したあとよりも速い鼓動を奏でる心臓からは、全く一ミリたりとも思い出せなかった。でも一度目とは違って、オレが照れてたり恥ずかしかったりしてる様子だからか、すみーはなんだか嬉しそうに慣れるのを待っているようだった。
     三度目は、まさにいま。ふたりで手をつないで繋いでさんかく探しに出かけて、通り雨に降られて公園の日除け屋根の下に逃げ込んだところ。濡れた髪の毛を犬や猫がそうするようにぶるぶると大きく振って飛ばしたすみーに、冷たいよ、なんて笑って。ここまでは、さして珍しいことでもない。
     すみーが飛ばした雨粒がちょうどよく左目に入って、コンタクトレンズがずれたことで視界が歪んだ。いくらかまばたきをすればすぐになおる程度のずれだ、心配する程でもない。わっ、コンタクトズレちった、なんて声が出たのだって、ただの事実ってだけだった。
     すみーだから、きっと心配してくれるんだろうな、オレの恋人ってばやっさしー、さっすが。なんて思って、それはもちろん当たった。
    「ごめん、かず。痛い? 大丈夫?」
     そういって左ほほ頬を覆った手はしっとりと濡れているのにじわりじわりと熱を発していて、そうして左の瞳を覗きこむように込むように顔を近付けた。ホントだ、ズレてる、そうこぼした声はオレの肌をくすぐるように撫でていって、その距離と温度が微かにオレを震えさせる。
     ズレたコンタクトのせいだけではない、近すぎる距離に輪郭と色がぼやけて、思わずぱちぱちとまばたきを繰り返した。反射から出た涙の膜がコンタクトをゆるりと動かして正しい場所へと戻ることで、視界の歪みがさっぱりとただされた。
     元に戻った視界は、それでもやっぱり近すぎる距離までは戻してくれなくて、鼻が触れそうで触れない、でも確かに温度を感じるほどには近いことを明瞭に映している。 慌てて紡いだ大丈夫だよん、の声はいつも通りを装えずに二、三度ひっくり返った。
     ぱちんと弾けるように瞬いた花葉と纁の混ざった瞳はそこに浮かべたさんかくを煌めかせ、ゆるりとその色の範囲を狭める。よかった、そう頬笑む空気はまるで飴色で、このままだと粘度の高い甘い空気に窒息してしまいそうだった。
     じ、と見つめられた瞳に耐えられずにさ迷わせた視線は、瞳が途切れたことで隠された場所に戻る。臥せられた浅縹色の透けるような睫が、飴色の空気を混ぜたように跳ね上がって、オレを捕らえて離さない。
    「かず」
     ねえすみー、これはちょっと近すぎない? なんてそんなこと、もうとっくに言えるタイミングを逃していた。距離感がおかしいなんて、そんなことわかってるってば。こんなとこ見られたら、恥ずかしすぎて死ねるかもしれない。でも自ら離れようと行動に出さないところに、わかりやすくオレの気持ちがあらわれてるでしょ? なんて。まるでオレたちを世界から切り離すようにザァと降る雨のカーテンだけが頼りだった。
    「だいすきだよ」
     ん、オレも、なんてちゃんと笑ったオレに、雨の日の鈍い色なんてものともせずに鮮やかに咲いたすみーに、やっぱり耐えきれずに抱きついて、ふたりしてたくさん笑ったんだ。

    この記事を省略状態に戻すには、ここをクリックしてください。

  • 2018年09月12日 23:31
    A3!/W3
    この記事は省略されています。続きを読むにはここをクリックしてください。


    ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
     ねぇかず。
     オレはてんまみたいに、教えるのは上手じゃない。ゆきみたいに、かわいい洋服なんて作れない。むくみたいに、 いやしてあげられない。くもんみたいに、元気いっぱいじゃない。
     でも、それでも、頼りないかもしれないけど、頼ってほしいよ、かず。ねぇ、オレのさんかく。

    ▼△▼△▼△▼△▼△▼△▼
    「ひそか、ねこさんがね、」
     にこにこと話すのは、にゃんこの話。ひそひそとすみーは、にゃんことお話ができるらしいので、二人と何匹かはよく中庭で日なたぼっこをしたり遊んだり昼寝したりしている。仲が良いなあ、と微笑ましく見ていたのはいつの頃までだったか。
     屋根の上を走り回れるのも二人だけで、まあ運動神経おばけコンビなんて言われている二人は、演技だって憑依型の天才だ。すみーはいつも通りかもしれないけれど、ひそひそがあんなに穏やかに笑ってるのなんて、早々見られるものでもないでしょ。ちょーレアじゃん、パシャっちゃお! なんていつものオレなら思うんだろうけど、全くそんな気にならない。
     柔らかくて穏やかな光が射し込んで、ぽかぽかと二人と何匹かを照らしている。まるで、スポットライトが当たっているかのように、そこから目が離せなかった。
     ゆっくりと目を細めて、ぎゅっと瞑ったまま踵を返す。そうそう、スケッチブックを取りに来たんだった。部屋のドアに手をかけて、ぐっと力を入れた瞬間。
    「あっ! かーずー! オレとねこさんと一緒に遊ぼー?」
     ああもう。なんでこうタイミングがいつもいいのか悪いのかジャストなんだろうね、すみーって。そんなことを心のはしで思いながら、ごめん、課題でスケッチしなきゃいけなくて、なんて声を張り上げた。
     ざーんねーん、じゃああとでね! そう笑うすみーに返せたのは、いびつな笑顔だった。
     ずっとオレの隣で笑っていてほしい、なんて大それた願い、口に出すことは絶対にないけれど。音にならないまま歪んだ唇の端に引っ掛かって、それをどうしたらいいのかわからなくなってしまった。

    この記事を省略状態に戻すには、ここをクリックしてください。

  • 2018年09月07日 05:51
    A3!/W3
    この記事は省略されています。続きを読むにはここをクリックしてください。


    ▼△▼△▼△▼△▼
     やわらかい風が髪の毛を踊らせて、ついでとばかりに秋の薫りを運んできた。オレたちの『夏』は終わってしまったけれど、それでもどうしたって留まることなく季節は移ろっていく。じんわりと滲む月は、やっぱり滲むように揺蕩う雲の隙間をぬって舞台へとさし込んでいた。
     同じように歳を重ねて、同じように進んでいるはずなのにどうしてか置いていかれるような気持ちになるのは、つかみ所のない彼のせいだろうか。……などと彼のせいにしてみたが、これはどう考えたって自分の心の持ちようだ。
     彼の『大好き』は、いつだっていろいろなものや人に向けられている。その『大好き』が不満になったのは、思えば出逢ってからわりとすぐのようだった気がする。その不満を溜め込んで溜め込んで、いつのまにか自分でももて余すようになってしまった。
     やわらかくオレに呼び掛ける「かず」というあだ名。オレがそう呼んで、と言ったから、彼の『初めて』の友達だから。だから彼は他の人へは使わないあだ名を使ってオレを呼ぶ。
     伝えたい色はあれど、その色がどうやって伝わるかがわからなくてこわくて、一歩が踏み出せないだなんていつまでだって変わらない。
     やさしい色。さみしい色。嬉しい色。哀しい色。だいすきの色。──恋しい、愛しい色。
     でもきっと、全部混ぜたらぐちゃぐちゃの濁った黒になるんだろう、と思うと。汚くて、とてもじゃないけれど伝えられないな、なんて思う。
    「かず、ほら、お月さま!」
     オレの右手を引いて月を指さす彼に、思わず「月が綺麗ですね」と口から溢れた。慌ててにゃーんて、と誤魔化す前に、きょとんとした彼はそれでもそっと眼を細めて微笑んで──
    「うん、オレもそう思う~。ね、一緒だね、かず?」
     ぎゅっと掴まれた右手の温度が、少しだけ上がった。
     ねえすみー、それってどういう意味?

    この記事を省略状態に戻すには、ここをクリックしてください。

PAGE TOP

新デザインに切り替える