最終更新日:2024年03月23日 20:03

mskg中心壁打ち

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  佐鳥
  • 2023年02月24日 22:44
    ☆パクメテ胸糞小話
    『ストックホルムまであと何キロ』

    ※レイプものです。
    ※父から子への暴力、暴言の表現を多量に含みます。
    ※現パロ父子家庭、クソ親時空。

    理科教師時空とは別の時空です。男子高校生メテへのお仕置きからスタート。なぜか7000字くらいある。
    以下折り畳み。

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     パンッ
     物凄い音がして、視界が揺れ、足がフラついて廊下に転んでしまった。痛みは後から来た。
     頬を平手打ちされたとわかるまで、時間がかかった。
    「とう、さん……?」
     少年が呆然と見上げた先の父は、影の落ちた暗い顔をしていた。息子を叩いた手で、今度は自分の頭を掻きむしっている。
    『帰宅が遅い』
     高校生とその親にはありがちな問題で口論になり、いつもよりも父が興奮していた……という状況、だったはずだ。
     ふたりは父子家庭だ。少年が幼い頃に父と母が離婚している。仲の良い親子、だったはずだ。どれほど意見がぶつかり、言い合いになっても、父から手を上げられたことは今までに一度もなかった。信じられない思いで、少年はジンジンと痛む己の頬に触れる。
     座り込んだままの少年の前で、父は「あぁ、くそ……」と呟いて、堰を切ったように言葉を吐き出す。
    「何が不満なんだ。どうしてパパに歯向かうんだ。昔みたいに良い子でいてくれよ。成績が良ければご褒美をあげただろう。料理がおいしければ褒めただろう。休みの日は一緒にたくさんゲームしただろう。お前は……いつも、笑ってくれただろう……」
     ギロリ、と。淀んだその目が、少年を捉える。
    「お前も俺から離れていくのか」
     少年の前にしゃがみこみ、肩を掴んでくる。その手の力があまりに強くて、少年はビクリと震えた。
     そして父は、耳を疑うようなことを言う。
    「離れられないようにしてやろうか。なぁ、男同士でもセックスできるって知ってるよな? 気持ちイイことを知ったらパパと一緒にいたくなるよな?」
     掴まれた肩をグッと押し込まれ、少年の背中が床に触れる。そして押し倒されたという現実を理解するより早く、父の手が少年の腰のベルトを外していく。
    「えっ……えっ? 父さん、冗談でしょ?」
    「本当に大事なことはみんなパパが教えてやるからな。悪い男や女に引っかかる前に、お勉強しような」
     少年は愕然と、父に言われたことを頭の中で繰り返す。男同士、セックス、教えてやる。
     父の顔を見る。眼鏡の奥の目が笑っていない。これは冗談ではない。父は、本気だ。
     それがわかった少年は瞬時に青ざめ、父の体の下から逃れようと身をよじった。
    「やだ……やだよ、パパ、やめて……っ」
     父さんではなくパパと呼んだのは小学生以来だろうか。心の中ではいつもそう呼んでいた。素直に接することができなくても、本当は大好きな人だった。そのはず、だった。
     自分を組み敷いてスラックスに手をかけてくる、淀んだ目をしたその男が――父の顔と声をしたその男が、とても父親とは思えないことを言う。
    「それとももう他の男を知ってるのか? いけない子だ。病気でももらってないか確かめてやらないとな……おい、足を閉じるな、クソガキ」
    「知らない、知らないよっ! パパが何言ってるのか全然わかんないよっ!」
     スラックスや下着を破かんばかりの力で膝下まで下げられ、それでも逃げようと暴れる両足の間に、父の胴体が捩じ込まれる。そのベルトの下にある別の硬いものを感じ取り、少年はゾッとする。
     ボクは、これから、男の子なのに、パパに――
    「やだぁああっ!」
    「騒ぐな!」
     パン、と二度目の音。
     頬を打たれた衝撃のまま床に頭が接触してしまい、少年の視界が一瞬だけ暗くなる。いっそ気絶できればラクだったのかもしれない。だが少年の意識と恐怖は保たれたままに、父の凶行は続く。邪魔な衣服を今度こそ剥ぎ取られ、両足を大きく開かされた屈辱的な姿勢で、誰にも――あるいは、オムツをしていた赤子の頃以来と言えるのか――見せたことのない場所を、冷えた空気に晒される。
     萎縮した少年の歯が勝手にカチカチと鳴る。その音さえ父の怒りに触れそうで恐ろしく、自分の口を手で覆った。
    「オンナは勝手に濡れるからラクなんだがな。オトコはちょっと湿らせないと……ローションは俺の部屋だし、とりあえずツバつけるか……」
     父はブツブツ言いながら己の指を口に含み、ねっとりと濡らしたそれを、躊躇わずに少年の肛門に突き入れた。
    「あうっ! や、やめっ……ひっ……」
     少年は堪えきれない声を押し殺す。ぐり、ぐり、と二本の長い指が体内で動き回る。前戯や愛撫とは言えない乱暴な手つきで、先を急ぐようにその場所を押し広げてくる。
    「チッ、思ったよりキツいな……チンコ入るかな……ま、中で一発出したら滑りも良くなるか」
     父は不満そうに言いながら、唾液を塗りつけた狭い穴から手を離す。異物感から解放された少年が安堵する間もなく、ファスナーを開ける音が聞こえて、父の股間のソレが視界に入る。
     父の勃起した陰茎はあまりにグロテスクで、凶器としか思えず、少年は悲鳴を上げそうになる。
     ――犯される。
     ――実の父親に、レイプされる。
     そこからしばらく、あまりのショックのせいか、記憶が曖昧だ。
     気がつけば父の欲望が体の真ん中を貫いて、ギラつく目をした父が一心に腰を振って、少年は凄まじい圧迫感に振り回されて泣いていた。
     家族なのに。親子なのに。獣のように欲望を剥き出しにした父は、昨日までの父とは程遠くて。悪い夢であってほしいのに、尻から腹まで串刺しにされたような激痛が、これは現実だと突きつけてくる。変わってしまった父への困惑と、内蔵をめちゃくちゃにされる恐怖で、涙が溢れる。
    「いたい、いたいっ……! パパ、もう抜いて、お願いだからっ……」
    「喋るなよ、萎える」
     父が手を振り上げ、少年の喉から「ヒッ」と声が漏れる。両腕で顔を庇い、首を縮めていると、その上から父の手が伸びてきて――まるであやすように頭を撫でられた。
    「わかれば良いんだよ。ほら、出すなら気持ちイイ声にしとけ。今のお前はメスなんだから」
     優しく言われても、痛いものは痛いし、この行為の気持ち良さなんてわからない。裂けて血が出ていないのか、体内に出された液体がどこまで遡ってくるのか、突き上げられた内蔵は大丈夫なのかと、見えない場所への不安ばかり募る。
    「あー……やっぱ、若いアナルは締まりが良いな……クセになりそ……」
     結合部を興味深そうに見下ろして父はニヤニヤと笑う。それから――どこを突かれたって痛いだけなのに――何かを探すように、こちらの腰をさらに持ち上げて、繋がる角度を変えてくる。肉を叩きつける音が大きくなる。
    「なぁ、お前もこういうの好きだろ? 気持ち良くしてくれるオトコが好きになっちゃうだろ? もうパパのこと、見捨てようなんて思わないだろ……?」
     獣と化した父の荒い息が、額から落ちてくる冷たい汗が、少年の顔に正面から降りかかる。
    「愛していると、言ってくれよ……」
     残酷な行為とは裏腹の、懇願するような声が、少年の耳を内側から嬲るように鼓膜に残り続ける。
     ――大好き、だったのに。
     言葉が胸に浮かぶが、喉で詰まって声にならない。口を開き、手を伸ばそうとしたところに、一際強い揺さぶりが来て、浮かしかけた頭を再び打ってしまう。
     身も心もとっくに限界を超えていた少年は、静かに意識を手放した。

     ◇ ◆ ◇

     家の前を走り抜けるバイクの音で目が覚めた。雑に閉めたカーテンの隙間から青空が見える。
     何か悪い夢を見た気がする――いや、夢ではない。体の痛みが、思考の逃避を防いでくれた。
     背中が、腰が、下半身のほとんどすべてが、鈍痛に苛まれている。硬い床の上で暴行されたからだろう。少年は目覚めたばかりの霞がかった意識を総動員して、周囲を確認する。
     自分の部屋の天井が見える。いつものように床に敷いた布団の上に寝かされている。毛布を肩までかけられているが、枕元には昨夜脱がされたスラックスと下着が雑に丸めて置かれている。その向こうの通学鞄から小さなメロディが聞こえるのは、いつもスマホで鳴らす目覚ましアラームを止めていないからだろう。
     今、朝の何時だろう。机の上の置き時計は寝たままでは視界に入らず、スマホを取りに立ち上がる気力はない。
     半開きになったドアの向こうから、うっすらと声が聞こえる。
    「……ええ、頭が痛いようで。今日は休ませますね。担任の先生によろしくお伝えください」
     学校への連絡だろうか。普段の登校時間は過ぎているのだろう。父もまた仕事のはずだが、休みか遅刻にしたのだろうか。
     昨夜、自分をレイプした、父親。
     何一つ気持ち良くなどない、痛みと恐怖しかない、あの行為。
     父のほうは、そんなに気持ち良いのだろうか。ニヤニヤと笑っていたのは、征服感からか、快楽からか。
     そもそも、怒りのきっかけがあったとはいえ、躊躇なく突き入れてくるほどの性的興奮があったというなら――自分はいったい、いつ頃から、性の対象として見られていたのだろうか。
    「ねぇ、起きてる? 朝メシ食えそう?」
     呑気な声がして、父がいきなり部屋に入ってきた。少年は重い体に鞭打って、上体だけなんとか布団の上に起こす。昨日から着ているシャツは皺だらけで、自分と父の汗や体液がこびりついているのがなんとなくわかった。
    「父さん……」
     言いたいこと、聞きたいことはたくさんあるのに、今は体を動かすたびに走る痛みのせいで言葉がまとまらない。
     少年の曇った表情を見て、父はわざとらしく眉を下げた。
    「あら、そんなに辛いんだ。体の柔らかいオンナノコじゃないからなぁ……でもこれで、少しはわかったよね? パパがどれだけお前を愛しているか」
     父が布団の脇にあぐらをかいて座る。
    「まだ、ちゃんと処女だったんだね。やっぱりお前の初めてはパパがもらわないとね」
     父は嬉しそうに言う。その手が伸びてきて少年の頬に触れる。昨夜は酷く打った場所を、今朝は優しく撫でてくる。
    「いや、いつか抱きたいとは思ってたけど、もっと素敵なシチュエーションにしたかったんだよ? でもお前が反抗的だし、俺も最近ちょっと忙しくて、風俗に行けてなかったからさぁ……溜まってたんだよねぇ」
     たまに帰りが遅いのは、そういう店に行っていたからか。父の性欲がそんなに強いなんて思わなかった。あるいは父と母の離婚も、父のこういった一面が原因なのかもしれない。
     少年の頬を撫でながら父は目を細める。
    「お前はどんどん綺麗になっていくね。可愛くて仕方ない……ずっと俺だけのものでいてほしい……そうじゃなきゃいけないよ。わかるね?」
     小さな子に言い聞かせるようにゆっくりと、しかし酷く歪んだ話を、父は続ける。
    「これから毎晩抱いてあげようか。パパと一緒じゃなきゃ生きられないってわかるまで、毎晩、限界まで……そしたら朝に学校に行けなくなっちゃうか? 進学は諦めてパパの肉便器に就職する? いいよ、ずぅっと俺が養ってあげるから。こういうのが親の責任ってもんだよね」
     あまりに一方的で乱暴で、脅迫じみている。恐怖と緊張で何も言えずにいる少年の唇を、父の親指がなぞっていった。それから励ますように肩を叩かれる。
    「時間をあげるよ。これからどうしたら良いのか、考えてみな?」
     逃げようなんて思うなよ――と言わんばかりに、父の指が、肩に食い込んだ。昨夜押し倒された瞬間のことを思い出し、少年は震える。
     立ち上がった父がそのまま部屋を出ていき、ドアが閉まる。途端に力が抜けて、少年は布団に倒れるように横たわった。
     ……悪い夢だったら、良かったのに。
     昨夜からの父の言葉を、行動を、思い返す。辛くても、この状況を把握し直して、考えを整理しなければいけない。
     父が狂い出したときの言葉を思い出す。
    『お前も俺から離れていくのか』
     若い頃の父は、大切な仲間を喪ったり、母と別れたり、他者との縁に恵まれないようだった。だからこそ、息子だけは繋ぎ留めたいのだろう。
     ……自分が父に向けていた感情は、親愛は、まるで伝わっていなかったのだろうか。
     父のもとを離れようなんて、一度たりとも、思ったことがないのに。少しワルい同級生との付き合いで夜遅くまで遊んでも、帰ってくるのは、父のいるこの家だったのに。たまには夜遊びのスリルを味わいたいというだけで、家に不満があるわけじゃなかったのに。
     それで父に誤解されてしまって、こんなことになったというなら。周りに合わせて反抗期のフリなどしないで、ずっとパパと呼んで、ベタベタとくっついていれば良かったのだろうか。
    『愛していると、言ってくれよ……』
     小さな頃を思い出す。片親だからこそ息子を寂しくさせないようにと、父は平日もなるべく早く帰宅し、休日は必ず少年のために時間を割いてくれた。大きくなった今なら、その大変さも少しは想像できる。
     ……自分が、いけない子なのだろうか。
     ……自分が、父の期待に添えない子だから、こんな仕打ちを受けるのだろうか。
     持ち前の思考力が仇となる。被害者であるはずの少年の胸に自責の念が湧く。肉親への情が、痛めつけられた心の防衛機構が、論理をすり替える。
     思考の渦は緩やかに少年の意識を闇へと導く。休息を求める体に従って、少年は目を閉じた。

     ◇ ◆ ◇

     午前のうちに再び目が覚めたのは腹痛のせいだっだ。トイレに駆け込んでしばらく痛みと屈辱感に苦しんだ少年は、自室に戻ってようやく着替えを済ませた。汚れた服はひとまず部屋の隅に重ねた。できればシャワーも浴びたいところだが腰が耐えられそうになかった。
     よろよろと歩いてリビングに向かう。父はつまらなそうにテレビを見ながら缶ビールを飲んでいて、少年の姿に気づくとニヤリと笑った。
    「お、クララが立った。……なんてね。おはよ。少しは眠れたかい?」
     父の態度は昨日までと同じ、気安いもので。だけど昨夜の怒りや、今朝の脅しのような一面もまた、本物なのだろう。覚悟を決めて来たつもりだが、いざ父の顔を見ると少し怖気づいてしまう。
    「そう怖がるなよ。さっきの話、さすがにまだ考えはまとまらないだろ。俺も急かさないから、とりあえずメシでも――」
    「父さん、聞いて」
     少年は勇気を振り絞って父の話を遮った。
    「学校は、行くよ……ボクは普通の高校生でいたい。勉強はしっかりやるし、大学も行きたい。もう二度と、父さんに無断で夜に出歩いたりしない。だから、交換条件にしない……?」
    「交換条件?」
     父は興味深そうに聞き返してくる。少年は自分のシャツの裾をギュッと握りながら、父の目をしっかり見て――やはり怖くなって首元あたりに視線を落として――その提案を口にした。
    「学校のある日は、無理だけど……その……休みの前は、大丈夫だと思うから。パパの苦しい衝動を、ぶつけて良いよ……」
     昨夜の父の顔を、声を、息遣いを思い出す。その身から溢れる衝動が本人には止められないというのなら、捌け口を作るしかないのだろう。
     それなら、男手一つでここまで育ててもらった自分にできることといえば――
    「ボクが……パパの性欲を、受け止めるから」
     きっと、これしかないのだ。少年はそう思った。
     うろ覚えの知識と、先ほど父に言われたこと。羞恥のあまり顔が熱くなるのを感じながら、少年は震えそうな声で続けた。
    「に、肉便器とか、性奴隷とか、そう呼ぶんでしょう……週末だけ、そういう扱いで良いから……だから……
     だから、普段は……今まで通りの父さんでいてよ……お願い……」
     父のことは好きだった。可愛がってくれる人だった。心配してくれる人だった。優しい、人だった。
     だから変わらないでいてほしかった。傍に、いてほしかった。
     少年の提案を値踏みするように、父はしばらく考えるそぶりをしていたが、やがて柔らかく頷いた。
    「へえ、よく考えたねぇ……あぁ、さては、パパにアナル掘られるのが気に入ったんだ?」
    「ちが……ッ、……ううん、もう良いよ、それで……」
     嘲るような父の言葉に、反射的に否定しそうになりながらも少年は我慢した。どう思われても構わない、と自分に言い聞かせた。
    「そっか。じゃあ週末だけパパの大切なオヨメサンってことで」
     納得した様子の父はその場に立ち上がり、両手を広げた。
    「契約成立だ。おいで、かわい子ちゃん」
     少年は吸い寄せられるように父へと歩み寄り、その胸の中にスッポリと収まった。ギュウ、と強く抱き締められるなんて子供のころ以来だろう。
     それから父の手は少年の頭を撫で、スルリと移動していった。今朝は、可愛くて仕方ないと言って頬を撫でた手。同じ手が背中を撫で回し、腰を引き寄せ、尻を揉んだ。少年はビクリと震えながらも耐える。
     これが父のしたいことなら。これが、父が自分に向けてきた感情の正体なら。受け入れるしか、選択肢はない。
     ――父には自分しかいないし、自分には父しかいないのだから。
    「お前はやっぱり良い子だね。それにとても賢い。パパのことを一番に考えてくれるなんて、嬉しいなぁ……良い子のお前がおなか壊さないように、これからはなるべくゴムつけてあげるね」
     書類はないから口約束だけどね、と父は笑い、少年の細い顎をクイと掴み上げた。
    「口を開けて?」
     少年が言われるままに口を半開きにしたところに、父が噛みついてくる。少年は恐ろしくなって目を閉じた。
     人生ではじめてのキスだった。ねっとりと舌を絡めてくるそれは、ひどく苦くて、悲しかった。だけど震えそうな腕を父の肩に回して、その後ろ髪をおそるおそる撫でた。恋人らしい仕草なんて、よく知らない。だけど今の父の機嫌を取るには、たぶん、こういうことをしなきゃいけない。
     愛しいという気持ちが、あったはずだった。純粋な家族愛だったのか、恋に近い思慕だったのか、思い出せない。
     今はとにかく心がめちゃくちゃで、何もわからない。
     糸を引く唇を離して、まだ鼻が触れる距離で父が言う。
    「ねぇ、愛してるって言って?」
     少年は、その言葉の意味を見失ったばかりだった。
     アイシテルとオウム返しに答えた少年は、満足そうに抱き締めてくる父の体温に包まれながら――そっと涙を流した。

     それが、いつもの家が地獄と化した、最初の朝だった。

    【END】




    〜あとがき的な何か〜

    支配することでしか愛を実感できなくなった男と、親に捨てられたくない一心で必死に順応する子の話……と言えば良いのか。
    どうしてこんなにクズ親妄想が盛り上がっちゃったんですかね……これはもはやパクメテである必要があるんですか……?(際どい二次創作の最中に正気に戻ってはいけない)

    現パロですが、前から書いてる教師パック×生徒メテとは別の時空です。ややこしいのでそれらしいタイトルをつけました。ポニョ、ストックホルム症候群、だいすき。
    パックの職業は不明。メテは普通の高校生で、女装しない(少なくともこの時点では)
    ベッドより布団のほうが貧乏感ある気がしてメテの部屋も畳に布団っぽく。

    売春クソ親時空ツイートの前日譚かもしれない。二次創作の解釈の時空はいくつあっても良いし、途中でルート分岐するパラレル上等。

    ~現パロ売春クソ親時空ツイートのコピー~
    メテに身体を売らせるパ(メテと相手の性別は問わない)(現場は自宅)(泣きながらお清めセッを求めるメテ)
    パ「誰のおかげでここまで大きくなれたんだっけ? ちゃんとお金を稼いで、パパに恩返ししような?」
    メテ「ひぐっ……が、頑張ったよ、パパ……お風呂で綺麗にしてきたから、お願い、パパので消毒して……」
    クソ親時空でもきっとメテの小さい頃はちゃんと良いお父さんしてたんだよ フリかもしれないが
    ~コピーここまで~

    このルートだといつかパックが警察に逮捕されたときにはメテが庇いそう。
    「ボクがパパを誘惑したんです。パパは悪くないんです。お願いだからボクからパパを奪わないでください。本当は優しい人なんです。出来の悪いボクを愛してくれる人なんです」
    ストックホルム症候群っていうかむしろマインドコントロールじみてきたなぁ……


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  • 2023年02月22日 20:27
    ☆パクメテ現パロ
    (その4 お仕置き事件の翌日〜仲直り)

    ※理科教師パック×生徒プロメテ
    ※現パロ、同居、同じ学校の教師と生徒、ゆくゆくはしっかり恋人になる

    小説ほど体裁を整えていない、セリフ+ト書き+妄想みたいなざっくりした書き方です(そのはずだったが……?)
    先にTwitterで呟いた内容を再編集していることもあります。
    日本が舞台だけどややこしいのでキャラ名は原作のままです。
    以下折り畳み。

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    【一夜明けて】

     プロメテが泣いて過ごした夜、何度も何度も耳元でリフレインした言葉。
    『――知らない誰かに食われる前に、俺がキズモノにしてやろうか?』
     暴漢に襲われる可能性を軽んじていたつもりはなかった。だけど自分ならうまく躱せるという根拠のない自信があったのも確かだ。
     乱暴に掴まれた腕の痛み。押し付けられた床の冷たさ。顔色を変えた父が撒き散らした怒りと、その右手が触れたもの。電車で痴漢に遭ったときよりもよっぽど決定的に脳髄を駆け上がった、ゾワリとした感覚。咄嗟に浮かんだのはいつも守ってくれた母の顔。
     自分より体の大きな誰かに圧し掛かられる、その状況が怖かったのか。今までに見たことのなかった父の『男』の一面が怖かったのか。それとも、距離感はあれども優しくしてくれた父に、あんなことを言わせたことが悔しいのか。
     どうして涙が止まらないのか、自分でもわからなくなっていた。
    「……謝ろう」
     朝、目が覚めて。そうポツリと呟いてからリビングに向かった。許してもらえなくても、もう一度体を押さえ込まれても、仕方ないことだと思いながら。

     リビングでプロメテが見つけた父の書き置きには『本当にすまなかった』という謝罪と、今日は夜まで戻らないこと、自分のことが怖かったら逃げてほしいということが書かれていた。そして児童虐待や家庭内暴力に関する相談窓口のカードが添えられていた。きっと以前に学校で配ったものだろう。
     昨夜の夕食だったのだろう、父がよく作る野菜炒めや味噌汁にも『気が向いたら食べて』とメモが添えてあった。
     しばらく立ちすくんでいたプロメテは、のろのろと浴室に向かい、シャワーを浴びて体と頭を少しスッキリさせた。それからレンジでおかずを温めて食べた。いつもの父の料理の味だった。
     洗い物まで終えて、静かなリビングを振り返る。家にひとりなのはべつに珍しいことではない。だけど奇妙な空洞を感じた。ぽっかりと空いた、足りないもの。
    『ひとりになりたい? おじさんここにいても良い?』
     最初に父とふたりで摂った食事は、母の葬儀を終えたとき。食欲はなかったし味もろくに感じなかったけれど、自分がフルーツゼリーを食べるのを見た父はきっと少し安心していた。父も同じものを食べていた。本当はもっと他のものを食べられただろうに。
    「……ボクは、あの人のこと……」
     独り言を呟いて考え込み、やがてスマホを取り出して時刻表を調べ始めた。

     家を出て電車に乗ったプロメテがやって来たのは、父と初めて会ったカフェ。あのときは母が隣にいて、不安を隠せない自分の手を握って「大丈夫よ」と言ってくれた。
     あの日の父が頼んでいたコーヒーを、父と同じくブラックで飲んでみる。苦くて仕方ない。砂糖やミルクを入れたいのを我慢して、時間をかけて飲みきった。
     思いつくままに、この1年足らずの間に父と共に歩いた場所を巡っていく。学校の課題の調べ物で訪れた図書館。春の桜を見に行った公園。夏の授業の前に水泳グッズを買いに行ったスポーツ用品店。ランチの帰りにたまたま見つけて、嫌がる父を引きずるようにして入店した若者向けのアパレルショップ。
     2着のトップスを体の前に掲げて『どっちが似合う?』と女子みたいなことを訊く自分に、父は困り顔で『どっちも似合うけどおじさんに買わせるなら安いほうにして』などと答えたものだ。
     それほど多くない思い出を辿りながら、自分が知る父のこと、まだ知らない父のことに思いを馳せた。



    【帰宅】

     プロメテは日が暮れないうちに家に帰り、気晴らしに自室でゲームしていたが、上の空になってしまってスコアは奮わない。
     机の上でスマホが鳴った。
    『もうすぐ家に着く』父からのLINEだ。続けざまに2件。『夕飯買ってきた』
     少し前まで日常的にやりとりしていた内容だが、今はきっとスマホを握りしめてこちらの反応を待っているだろう。その緊張した顔が簡単に思い浮かぶ。プロメテはそっと返信を打ち込んだ。
    『待ってる』
     すぐに既読がつく。
     待ち時間がソワソワするのでリビングに行ってテーブルを拭き、玄関の靴が乱れていたのを直し、鏡を見て自分の顔と服装を確かめた。泣き腫らした目元はまだ少し気になる。朝から着用しているキッチリした印象のパンツスタイルは、なんだか久しぶりの気がした――べつに昨夜のことは気にしてない、服装は気まぐれだと自分に言い聞かせた。
     そして玄関のチャイムが鳴る。
    「おかえり」
    「……ただいま」
     ノートパソコンの入ったリュックを背負い、エコバッグを片手に提げた父の姿は、いつも通りで。だけど少年のほうが先に家にいて父を出迎えるのは、随分と久しぶりだ。
     玄関前の廊下で向き合う2人の立ち位置は、ちょうど昨夜とは真逆だった。
    「逃げなくて良いの?」少年をジッと見て父が言う。「俺が、怖くないの?」
    「怖かった、けど」少年は体の後ろで組んだ手をギュッと握る。「嫌いになったわけじゃないから……だからもう、おじさんは謝らなくて良いよ。ボクが悪いコなんだし」
    「そんな……いや、でも、本当に……俺がやりすぎたから……本当にごめん」
     沈黙が落ちる。プロメテはひっそりと深呼吸してから足を踏み出した。
    「荷物貸して。夕飯でしょ……え、なんか重くない?」
     半ば強引に受け取ったエコバッグはズッシリしていて、父はしどろもどろに言う。
    「いや、その、カフェで長いことコーヒー1杯で粘っちゃったから帰りに君が好きそうなクッキーとか買って、通りかかった物産展で美味そうな真空パックのハンバーグ買えたからこれ夕飯にしようと思って、あと君が気になるって言ってたオーガニックのジュース見かけたから勢いで買ったらこれが重くて……
     ……全部、君が家を飛び出してたら無駄になってたけど……なるべく考えないようにしたっていうか……今度こそ全部話すから頭が冷えるまで待っててほしかったっていうか……」
     最後のほうはゴニョゴニョと小声になって少年には聞き取れない。父は言わなかったがハンバーグも少年の好物だ。
    「買い物が無計画かよ……ていうかボクのこと考えすぎじゃない……?」
    「……悪いかよ」
     父が露骨に顔を逸らすので少年は「ふふ」と笑ってしまう。自分だって父のことばかり考えていたのでお互い様だ。
    「じゃあこのハンバーグは湯煎して、簡単にスープとサラダだけ作るね」
    「うん。ああ、いやサラダくらい俺が」
     リビングに移動し、それぞれに荷物を片付けてから調理に入る。
     2口コンロの両方で湯を沸かし、カットキャベツと玉ねぎのスープを作りながら真空パックも湯煎する。隣でキュウリやトマトを切る父をちらりと見上げ、プロメテは咳払いした。
    「あの、ね。おじさんを煽りたくてちょっと大袈裟に言ったけど……夜に外に出たときは、警察に補導されないようにもう少しコソコソ過ごしてるから……ううん、それでも危険なんだよね。
     もう、あんなことやめるから。たくさん心配かけて、酷いこと言って、ごめんなさい……」
     少年はスープをかき混ぜるふりをして下を向く。ちゃんと顔を見て話すべきことだと思ったが、どんな顔をしたら良いのかわからない。
     父はピタリと手を止めてこちらを見たようだったが、やがて作業を再開する。 
    「あぁ、うん。過ぎたことだし、君は無事だったし、わかってくれたならそれで……」
     しかし再び、包丁の音が止まる。
    「あぁもう、謝るのも話すのも、君に先導されてばっかりじゃないか……くそ……情けない……」
     言葉通りに情けない顔をしたパックは、湯気の向こうの少年に羨望の目を向ける。
    「君は、ちゃんと言葉にできてえらいな。いつまでもウジウジしてる俺とは違って……彼女に、似たんだな」
    「……顔はおじさんに似たら困るし」
    「困るのかよ。ていうか顔の話じゃないよ」
     湿った話と軽口とを行ったり来たりしていたら夕食が完成した。テーブルに皿を並べながらパックが切り出した。
    「……ごはん食べたら、ちょっと長い昔話をしても良い?」



    【昔話】

     彼女の妊娠の知らせを聞いたとき、俺は正直「それどころじゃない」と思った。憧れの企業のインターンに参加して、そのまま研究職としての入社が決まって舞い上がっていた頃だった。大学よりもっと良い設備で様々な研究ができる、他の優れた研究者にだって出会えるだろうと、まだ見ぬ未来のことに夢中になっていた。
     だいたい彼女だってまだ学生だったんだ。まさか産みたいと言い出すなんて思わなかった。
     さすがに、まるっきり結婚について悩まなかったわけじゃない。それも選択肢のひとつだと知ってた。だけど俺には向かない、無理に違いないと強く思い込んでいた。
     彼女のことは好きだった。強い意志を持っているところに憧れていた。だけど、ほら、ちょっとイイとこのお嬢さんだっただろ……だからこそ俺とは生涯を共にするわけじゃないだろう、気まぐれに付き合ってくれただけだろうって、思ってたんだ。
     私は産みたい、あなたが嫌ならひとりで育てるって、言われたとき……俺は何て答えたのかな……きっと今みたいに優柔不断で情けないことを言って、彼女を失望させたんだ。

     別れてからは彼女とその腹の子のことは考えないようにした。彼女はギリギリ卒業はできたと聞くし、きっと実家の助けも借りられるんだろうし……と、 楽観的に考えようとした。
     俺はというと、研究職の仕事はとても順調だった。夢中になって働いた。仲間にも恵まれたと、思っていた……けど。俺はこういう自分勝手な性格だから、知らない間に周りから疎まれていたらしい。
     実験の手法について「危険だ」と咎められたり、強引に施設の許可取りを進めて「お前だけの責任じゃ済まない」と罵られたり……だけど調子に乗っていた俺は、ぶつかり合ってこそチームなんだと思っていた。出る杭は打たれる、と自惚れていた。
     そして敵を作り続けた俺は、見放される。
     ある研究成果を発表する学会に、チームの中で俺だけが呼ばれず……提出する研究資料のどこにも、俺の名前はクレジットされていなかった。
     とてもショックだったし、めちゃくちゃに荒れた。精神的にも物理的にも。
     色々と手は尽くしたが、俺の訴えはすべて潰されて、俺は退職するしかなくなった。
     ……好きだった女やその子供を見捨ててまで選んだ道の、結末がこのザマだ。

     退職した俺はしばらく自暴自棄に暮らしたが、そのまま働かずにいるわけにもいかない。夢は失ったが野垂れ死にたいわけでもない。
     求人情報と自分の持つ資格を並べて、どうせなら一番向いてないことを仕事にしようと思った。自分の本来の性格のまま、興味のままに働いたら、また研究職と同じ結果になると思った。
     それで選んだのが、高校教師だ。
     子供は嫌いだし、話のわからないヤツに細かいことを説明してやるのは面倒臭くて仕方ない。心の中で相手を馬鹿にしちまう。だけど表面上の態度を取り繕うのはわりと得意なほうだ。それで向いてない『教師』を演じ続けて、なるべく忙しく暮らせば、過去を思い出したり余計な夢を抱いたりする暇もなくなって好都合だろうと……そんなふうに考えた。
     ……あるいは、変わりたいと思ったのかもな。そんな向いてないことも平気な顔して出来るように。向いてないと思い込んだ結婚や子育てから目を背けた、そんな失敗を繰り返さないように。
     今は、たぶん……そこそこ平和に働けてる、よな? あんまり自信ないんだけど……

     ……あとは、君が知る通りだよ。
     電話番号だけは残していた彼女から、病気で長生きできないかもしれないから子供のことを相談したいって、連絡が来て。俺は混乱したけど、罪を償うためにも彼女の望み通りにしてやりたいと思った。
     ……これは俺の想像に過ぎないけど。もしも15年前にすでに、病気の兆候があったのなら……君という子供を授かったことは、彼女にとっては、唯一の出産のチャンスだったのかもしれない。先にそれを知らされたからって、当時の俺が彼女と結婚できていたとは思えないけど……それでも……
     彼女の面影のある君と一緒に暮らして、君のことが大事になっていくほどに……俺は、まだ子供の君から大切な母親を奪ったのかもしれない自分の罪を感じて、ひとりで勝手に辛くなっていたんだ……



    【父と子】

    「俺は他人を信じられないし、同じくらい自分のことも信じられない。また裏切られるくらいなら仲間を作りたくないし、誰かを傷つけるくらいなら孤独でいたい。逃げてばかりの臆病者で、本音を隠し続ける卑怯者だよ。
     ……ずっとハッキリしない態度で、モヤモヤさせてごめんな。だけど、君にはもう隠し事をしたくないし……これからはもっと、ちゃんと話をしたいと思ってるよ。経緯がどうあれ、今、俺は君の保護者なんだから……」
     昔話を話し終えたパックは深く息をついた。じっと聞いていたプロメテも今の話を頭の中で整理していて、しばしの間、リビングは静まり返る。
     父の過去、父が抱いていた罪悪感の正体、それらが明らかになったことで、プロメテは――ようやく本当の父と向き合えるのだと、感じた。
    「……ボクがうんと小さい頃は、母方のおじいちゃんやおばあちゃんにお世話してもらったよ。ママがいないときにごはんを食べさせてもらったり、風邪の看病をしてもらったり、入院に付き添ってもらったり……たぶん、そういうわかりやすい援助は、ボクが小学校に上がるまでの約束だったんじゃないかな。それからも、ママが作らないような煮物や漬物が食卓に出てきたら、おばあちゃんかな? ってなんとなく思ってた。直接は聞かなかったけど」
     プロメテもまた思い出を語り、苦笑いを父に向ける。
    「おばあちゃんたちが生きてたら、ママのお葬式のときにめちゃくちゃ責められたかもね」
    「そのほうがマシだったかもしれない……亡くなってたら謝ることもできない……」
     パックはテーブルに肘をついて項垂れる。プロメテはことさら優しい声を作って、父に呼びかける。
    「生きてるボクとおじさんなら、どれだけ失敗しても、謝って助け合って、やり直すことができるよね」
     父がハッとして顔を上げる。正面から見つめ返して、プロメテは微笑む。
    「話してくれてありがとう。おじさんが何を抱えてるのか、ずっと知りたかったんだ。
     ボク、おじさんのところに来て良かった。ママのことを覚えてて、ボクを大切にしてくれる人だから」
     それを聞いて目を瞬かせたパックは、やがてくしゃりと顔を歪めて、また俯いてしまった。慌てて両腕で顔を隠すその様子に、プロメテはニヤニヤする。
    「なぁに、おじさん泣きそうなの? 感動しちゃった?」
    「う、うるせえ……そんなこと言ってくれるなんて、思わなくて……あぁもう、見るな見るな。とにかく俺の隠し事はもう何もないからな。ほら、メシ食い終わったんだから風呂に行け風呂に」
     露骨に追い払おうとしてくるパックの言うことは聞かず、プロメテはその場に立ち上がる。ゆっくりと父のほうに歩み寄る。
    「おじさん、ちょっと立って」
    「な、なんだよ急に」
    「仲直りのハグ、しよ」
     内心ドキドキしながら腕を広げて提案すると、パックは目元の涙を拭いながら少年を見上げた。困惑を露わにして訊いてくる。
    「お、俺から触っても良いのか……?」
    「べつにこのくらい、家族ならフツーでしょ」
    「……じゃ、じゃあ……」
     パックが椅子から立ち上がり、そっと腕を伸ばしてくる。おずおずと背中に回される腕の中、プロメテは半歩踏み出して彼の胸にもたれかかった――自分なりに覚悟が必要な半歩だった。
     プロメテのほうからふざけてぶつかったり、腕を掴んで引っ張ったりしたことはあっても、しっかりと互いを抱き締め合うのは初めてのことだ。パックの姿勢はぎこちなく、明らかに緊張している。プロメテもまた自分の心臓の音をうるさく感じながら、思い切って、父の背中に回した腕に力を込めた。
     意図が正反対でも、暴力と抱擁は同じ腕が行うのだと、改めて確認するために。
    「もっとギュウッとして。この人は大丈夫だって、覚えるから。おじさんの感触をちゃんと覚えさせて」
    「こ、こう……? キツかったら言って……ていうか俺、臭くない?」
    「加齢臭ってやつ? 全然気にならないよ……へへ、あったかいね」
     父の胸に耳を押し当て、自分に負けず劣らず高鳴る心音を聞く。父の体温を全身に感じる。緊張は少しずつ安心感へと変わっていく。
    「……ママもね、ボクが小さい頃は、こうしてギュウッとしてくれたんだ」
     それからプロメテは、再び思い出の引き出しを開ける。
    「あのね、おじさん。ママがよく言ってたよ。今は近くにいないけど、あなたのお父さんはすごい人なのよ……って。
     これはボクの想像だけど……ママは、おじさんとの子供だからこそ、ボクを産みたかったんじゃないかな……」
     パックの肩が震えた。「そうなのかなぁ……」と呟いたきり黙りこくって、嗚咽を堪えた鼻と喉が不自然に鳴る。
     15年分の後悔が、2人分の体温によってようやく溶け出すようだった。

     やがて落ち着きを取り戻したパックは、プロメテを抱き締めたまま溜息をつき、その柔らかな後ろ髪をそっと撫でた。職場では自分から生徒らに触らないようにしていたこともあり、若い頃はなんとなく出来ていた他者へのアクションにも、ひどく勇気が必要だった。
    「プロメテ。俺は本当に不甲斐なくて、今でも時々しょうもない失敗をおかす、ダメな大人だけど……それでも、君さえ良ければ……」
     そして彼は今の気持ちを正直に口にした。
    「君の、父親になりたい」
     プロメテはその言葉を噛み締めながら、わざと明るい声で返す。
    「最初から父親じゃん、馬鹿」
     それから少し背伸びして、彼の耳に少しでも近づくようにして囁く。
    「……信じてるからね、パパ」
     初めて呼ばれた「パパ」という響きに、パックの胸が熱くなる。抱き締める腕の力が強まり、互いの頬と頬が触れる。パックもまた守るべき存在の感触と香りを覚える。
     一方、信じるべき存在の腕の中でプロメテは、己の鼓動の速さの意味が違ってきたことを、なんとなく予感した。


     〜いつかきっと その5 に続く〜


    原作リスペクトポイント:会社がクソ

    パックとプロメテとママは永遠の三角関係だと思ってます。この時空にはいないミュバスも入れたら四角関係? もちろん最終的に落ち着くのはパクメテなんですが、感情の行き場があったりなかったりするのが好きです。
    なんとこのルート、まだ関係性の再スタート地点なんですよ……この先マジで白紙ですけど手っ取り早くイチャラブ校内着衣セに辿り着きたい(ゴールがおかしい)

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  • 2023年02月19日 09:08
    ☆パクメテ現パロ
    (その3 喧嘩~お仕置き事件まで)※誤字修正・再投稿

    ※理科教師パック×生徒プロメテ
    ※現パロ、同居、同じ学校の教師と生徒、ゆくゆくはしっかり恋人になる

    小説ほど体裁を整えていない、セリフ+ト書き+妄想みたいなざっくりした書き方です。
    先にTwitterで呟いた内容を再編集していることもあります。
    日本が舞台だけどややこしいのでキャラ名は原作のままです。
    以下折り畳み。

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    【度胸試し】

     学校生活に問題はなく、成績も良好ながら、だんだんと帰宅時間が遅くなるプロメテ。
     自分もあのくらいの年齢のときはなんとなく家が嫌で親に反抗したし……と、心配しながらも様子見していたパックだが、教員でもある手前、何も指導しないわけにもいかない。

     プロメテの本心はというと、年相応にスリルを求めてしまう好奇心はもちろん、共に暮らしていてもいまいち底が見えない父への興味と不満が増していた。
     家では協力して家事をこなし、テレビを見て雑談し、対戦ゲームに興じ、たまに勉強を見てもらう。学校では他人のフリをしながらたまに視線を交わし、時には父の篭もる理科準備室にちょっかいを出しに行くが、いつも軽くあしらわれる。
     父のなんとなく「本気じゃない」と感じる生き方、暮らし。その根底をそろそろ知りたかった。
     そして父から絶えず向けられている罪悪感が、どこか一線を引かれたような距離感が、少し不快だった。
     ……母が亡くなりもうすぐ1年。だからこそ改めて、母が愛した男は信用に足るのかと、揺さぶりをかけたかったのかもしれない。

    (※たぶん、ママが亡くなったのが前年の秋〜冬、この話は夏〜秋くらい)



    【喧嘩】

     ある日、日付も変わったような深夜に帰宅したプロメテ。待ち構えていたパック。
    「ただいま。なぁにおじさん、お出迎え?」
    「おかえり。今日はどこで遊んでた?」
    「おじさんにはカンケーないでしょ。そこどいてよ、もう寝るから。朝にシャワーするから洗濯機回すのその後にして」
     さっさと自室に入ろうとするプロメテの前に立ちはだかり、説教しようとするパック。
    「俺も、口うるさく言いたくないけどな。こんなに帰りの遅い日が続いたら心配になるよ。どこで誰と遊んだら、こんな時間になるんだ? 危ないことはしてないだろうな?」
    「……へえ、たまにはセンセイらしいこと言うんだね。嫌々やってるから私生活ではそういうこと言わないのかと思ってた」
    「……俺は、保護者として言ってるつもりなんだがな」
     保護者という単語に反応し、プロメテの顔色が変わった。その唇から、溢れるように悪意が飛び出す。
    「今さら父親ぶってんじゃねえよ、クソジジイ! 15年前にママを助けなかったくせに……お前のせいでママはたくさん苦労して、こんなに早く死んじゃったんだ。罪滅ぼしでボクを引き取ったつもり? 全ッ然足りてないから。
     ボクが心配? だったらお前の心臓が止まって倒れちゃうくらいに心配させてやる。ママが死んじゃって悲しくてたまらないボクと、同じ気持ちになれば良いんだ」
     プロメテは相手の出方を窺う。言い過ぎなのはわかっていた。だけどすべて、腹の底で考えていたことだ。
     この気持ちを、彼に、どうにかしてほしかったのだ。
    「昔のことについては、言い訳はしない……だがなプロメテ、言って良いことと悪いことってものがあるぞ……」
     だけどパックが絞り出したのは『無難』としか言いようのない言葉で。
     プロメテは小声に「言い訳してよ……」と呟いてから、わざとらしく両手を上げ肩をすくめて『やれやれ』のジェスチャーをする。
    「あぁ、やだやだ。おじさんと同じ空気なんか吸いたくない。今日は友達のとこに泊めてもらおっと。じゃあね、おじさん」
    「待っ……!」
     プロメテは家を飛び出していき、パックは玄関先まで出てから足を止めた。連れ戻したところで何を言えば良いのか、今はわからなかった。
    「……明日も、仕事だ」
     自分に言い訳するように呟いて、家の中に戻った。
     最後に見た少年の服装が、よりによってスカート姿だったのが心の隅に引っかかっていた。

     翌朝、少年は家に戻らず、学校にも姿を見せなかった。少年のクラス担任には体調不良で休みと伝えて誤魔化した。
     いつも通りに出勤したパックだったが、寝不足でまるで仕事にならなかった。行くべき教室を間違え、プリントを刷り間違え、理科準備室の鍵をトイレに置き忘れ、職員室でコーヒーを煎れようとしたらカップを割った。
     教頭から直々に「疲れてるみたいだから残業せず早く帰れ」と言われてしまい、おとなしく従うことに。
     電車に揺られながら、家までの道を歩きながら、少年に伝えるべきことを考えた。何もかもうまくまとまらなかったが、己の過去に向き合うべきだということだけはわかっていた。
     そしてその夜、事件は起きる。



    【お仕置き事件】

     夕食の時間。プロメテは何事もなかったようにひょっこり帰ってきた。
    「ただいまぁ。おじさん、もう帰ってるなんて早いじゃん。お仕事は?」
     パックはなるべく感情を抑えながら問う。
    「……今まで、どこで何をしていた?」
    「またお説教? ウザいなぁ、父親ぶるなって言ったのに……もうボケが始まってんの?」
    「学校にも行かず、家にも帰らず、いったいどこで何をしていたのかと聞いてるんだ。答えなさい、プロメテ」
    「おじさんが知らないような、派手で賑やかで楽しいトコだよ」
     少年は得意げに笑う。いつか受験勉強が順調だと言っていたときの笑顔に似ているのに、今日は悪意や隠し事を感じさせる笑顔だ。
    「昨日の晩は? どこに泊まったんだ。友達の家か」
    「あぁ、ちょうどいいコが捕まらなかったし、ムシャクシャしてたから、一晩中街で遊んでたよ。意外と朝までライブとかやってて面白いんだよね。この格好だからオンナノコと間違えるオジサンも多くてさ、面白かったなぁ……あ、昼間にカラオケで寝てきたし、ごはんもちゃんと食べてるよ。自己管理できてるでしょ」
    「……何も、」パックは声を詰まらせながら問う。「何もされてないだろうな。誰かに体を触られたりは」
    「おじさん、まさかやらしいこと考えてんの? サイテーなんだけど……」
     プロメテは変質者を見る目でパックを一瞥するが、むしろ少年が無傷で帰宅できたことのほうが奇跡だろう。
     白い足を晒した短いスカート姿で、未成年者が、ひとりで、夜の街に。
     パックの中で何かがプツリと切れた。昨夜から考えていたたくさんの言葉など、吹き飛んでしまった。
     教育的指導、という建前が頭の片隅に浮かぶ。こればかりは強引な手法でないと少年に思い知らせることができないと、そう直感した。
    「……言ってもわからないみたいだな、クソガキ」
     急に低くなった父の声で、初めてガキと呼ばれてプロメテは驚いて固まる。その間にパックが距離を詰めた。少年の腕を掴んで捻り上げ、その細い体を床に押し倒してしまう。
    「いたっ……! ちょ、おじさん?」
    「ガキはまだ知らないみたいだが、この世界は悪意に満ちてる。夜の街は特に危険だ。そんな格好で出歩いて、襲ってくれって言ってるようなもんだろうが。男も女も関係ない節操なしの変態はそのへんにウジャウジャいるんだぞ。こんなにあっさり捕まるガキが、抵抗できるのか? 電車の痴漢とはわけが違うんだぞ」
     まくし立てるような言葉の末に、パックは、少年の耳元に唇を近づけた。
    「……知らない誰かに食われる前に、俺がキズモノにしてやろうか?」
     本心ではないはずなのに、なぜかスラスラと湧いてきた脅し文句だった。そして右手も勝手に動いた。
    「やめ、て……おじさん、うそっ……」
     パックの手がスカートの下に入り込んで、太ももを撫で、下着に指先が触れた。ビクリと震えたプロメテは涙を浮かべ声を絞り出す。
    「た、たすけて……たすけて、ママ……ッ!」
     その悲鳴で、パックは我に返る。ハッとして両手を引っ込め、自分の足の間にいる少年を見下ろす。
     うずくまって両腕で顔を庇うようにして、ガタガタと震え、小さな声で「たすけて……」と繰り返しながら泣いている、その光景は――パックが一番見たくなくて、未然に防ぎたいもののはずだったのに。
     もうこの世にいない母を呼んで、母を早死にさせた男の暴力から逃れようとしている――そんな最悪の光景が、自分のせいで生まれてしまった。
    「……うそ、だよ。もう何もしないよ。こんな変なことして、怖がらせてごめんな……服が汚れるから、起き――」
     パックは慌てて謝りながら、せめて少年の体を引き上げて座らせようとした。
     掴んだ腕を振り払われた。化け物でも見るような目で見上げられた。
    「ひっ……や、やだ、こないで、さわんないでっ!」
     泣きながらズリズリと壁際に逃げるプロメテが本当に怯えていて、パックは「取り返しのつかないことをした」と思い知る。
     その場に膝をついて土下座し「ごめん」と繰り返す。
    「もう何もしない、触らないから……ごめんな……ちょっとビックリさせようと思っただけなんだ……本当に、ごめん……」
     謝罪くらいでプロメテが落ち着くわけもなく、怯えた視線に耐え兼ねたパックはその場から離れていく。
    「俺は朝まで部屋から出ないから。落ち着いたら、ちゃんと自分の部屋で寝なさい。
     ……それか、友達の家に逃げなさい」

     パックが消えてしばらく後、なんとか立ち上がって自分の部屋に入るプロメテ。ベッドに突っ伏して泣き続け、そのうち疲れて眠ってしまう。
     ちょうど休日である翌朝。プロメテがおそるおそるリビングを覗くと、食事と書き置きを残してパックはいなくなっていた。



     〜その4 翌日の話へ続く〜



    暴漢に襲われた時の悲鳴といえば「ママ」ですが(フィクション)この二人の間でこれを発するとめちゃくちゃエモくないですか?(挨拶)

    というわけで先にTwitterで出した
    「@fujo4 素行の悪い連中との付き合いで帰りが遅いメテに危険性を教えるため、ガチめに襲う演技をするパ→本気でビビって泣いちゃうメテ→でも少し経ってから「怖いけどドキドキした」自分に気づくメテと、やりすぎたのを土下座するパ」
    のロングバージョンです。この場面がこんなに長く重要になるとは自分でも思わず……

    わかりやすさのため「お仕置き事件」と名付けました。
    すぐ仲直りするので大丈夫です。続きも早めに出したい。

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  • 2023年02月17日 23:33
    ☆学パロ・バレンタインSS

    こっちに置くの忘れてた。
    軽いノリのバレンタインSSです。教師パックと生徒メテ。別の記事で展開してる現パロ時空とは別。


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     すべての授業が終わり、なんとなくソワソワした空気の漂う教室。帰りのHRのチャイムが鳴り、ガラリと戸を開けて入ってきたのは、担任教師である眼鏡の男だった。
    「座れ~、いつものようにサクサクとHRをやるぞ~。まず明日の連絡事項から――」
     男は教壇でしばらく喋ってから、ふいに「おおっと」とわざとらしい声を出した。
    「いっけね。配布するプリントを忘れてきちゃったぞ、ちょっと十分くらい時間をもらおうかな。そのあとに持ち物検査もやらなきゃいけないんだよな。俺もめんどくさいけど決まりだから、みんなのカバンだけ見ないとな~。カバンだけな~」
     意図を察した生徒たちがニヤニヤする。男もまたヘラヘラしながら教壇を降りる。そして戸口で振り向いて言うことには。
    「渡すなよ? 絶対に渡すなよ? 俺もあとで教卓の中を見るけど、これはただの独り言だよ?」
     生徒たちの「フゥー!」という歓声を背に、男の姿が廊下に消える。
     今日は二月十四日。つまりそういうことである。この時間までにチョコを渡せた者もいれば渡せなかった者もいるし、持ち物検査で取り上げられては台無しだ。ある者はカバンと机の中身をゴソゴソ動かし、ある者は席を立って友チョコを交換しに行く。教室内での告白などという大それた真似をする者はさすがにいないが、義理チョコ配りの中に本命を混ぜている者くらいはいるかもしれない。
     そして教卓の前を通る者も、数人。
    (あんなこと言ってひとつも貰えなかったら可哀想だし、ねっ)
     自分に言い訳をしながら、友達の席に行くふりをして、丁寧にラッピングした箱を教卓の中に差し込んだ少年がいる。
     そしてピッタリ十分が経つ頃、担任教師は教室に戻ってきて、雑にプリントを配り、雑に持ち物検査をして、HRは本当にサクサク終了したのだった。

     ◆◇◆

     さらに数分後、教卓の中からいくつかの箱や包みを取り出した男は、思わず口元を緩ませてしまう。センセイいくつ貰ったの~? などとからかってくる生徒らを雑にやり過ごしてチョコを布袋にしまうと、そそくさと教室を出てしまう。
     チョコの大半は市販品で、センセイいつもありがとう! というメッセージがついているものもあれば、袋菓子の中身をそのまま寄越したようなものもある。その中でひとつだけ、重みの違う箱があることに、男は気づいていた。
    (何日か前……あの子の部屋のゴミ箱に、同じ絵柄の切れ端が入ってたんだよなぁ)
     帰ったら指摘してやろうか。どんな顔をするだろう。きっと頬を真っ赤にするに違いない。あ、中身はさすがに知らないんだ。どんなチョコを作ったんだろう。早く確認したいが校内では難しい。いやぁ楽しみだな――
     男はスキップしそうなほど軽い足取りで職員室に向かって歩いていった。

     【おわり】

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  • 2023年02月16日 22:08  
    遅刻バレンタイン
    普段は自分からおじさんおじさんってグイグイ行くくせに、いざおじさんから迫られるとオドオドしちゃうメテがかわいいんだよな(幻覚
  • 2023年02月12日 22:50
    ☆パクメテ現パロ
    (その2 高校入学と、日々の生活のこと)

    ※理科教師パック×生徒プロメテ
    ※現パロ、同居、同じ学校の教師と生徒、ゆくゆくはしっかり恋人になる

    小説ではなく、セリフ+ト書き+妄想みたいなざっくりした書き方です。
    先にTwitterで呟いた内容を再編集していることもあります。
    以下折り畳み。


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    【プロメテの高校生活】

     パックを巧妙に騙して彼の勤務する高校に入学することにしたプロメテ。
     他にもいくつか候補の学校はあったが、偏差値や立地がちょうどよかったし、パックの教員としての姿にも興味があった。
     それに服装の規定がルーズというか現代的だった。実のところスカート姿をからかわれることもあったが、慣れっこだし、校則には違反していないので堂々としていられる。そのうち周囲の生徒も慣れてくる。
     小中学生のころは体が弱く、病院の世話になったり不登校になったりした時期もあったが、最近は落ち着いている(稀に熱を出すくらいが創作的においしいかも)
     通学の時間はパックとはズラしている。親子関係は同学年の教員に知られている程度。授業や校内で顔を合わせても(プロメテからはたまにイタズラ程度にアピールするが)他人のフリ。

     入学式からしばらくは成績良好で生活も規則的に見えたが、少しずつ、素行の悪い連中との付き合いが増えていくことになる。
     それは年相応にスリルを求める気持ちが主だろうが、もしかしたら、まだ付き合いの浅い父親への反抗や、心配されるかどうか反応が見たい気持ちもあるのかもしれない。

    (※先にTwitterで盛り上がってしまったお仕置き事件や電車通学についてはまた後日改めて)



    【パックの教員生活】

     授業のわかりやすさは別としてお喋りが面白いと生徒に好評、他の教員との仲も悪くない。特別に孤立するわけでも、目立つわけでもない。ただ職員室の空気が得意でなく「薬品の多い理科室や、職員室から遠い校舎の警戒も兼ねて」などと言って、理科準備室に篭もることが多い。そこでノートパソコンで仕事している。
     子供が好きなわけでも、教えることが好きなわけでもない。能力的に可能で、態度を取り繕うことが得意ではある。
     昔から教員になりたかったわけではなく、学生時代に取れる資格を手当り次第に取っていて、その中に教員免許があった……というだけの様子。

     忙しくて疲れない?と訊いたプロメテに、「忙しいほうが余計なこと考えなくて済む」と返したことがある。
     前職は有名な企業の研究職である。

    (※前職に関わるエピソードはまた後日改めて。プロメテを認知しなかった理由も絡めて書きたい)



    【日々の暮らしについて色々】

     プロメテがパックの家で見つけてめちゃくちゃ気になったもの、それはもちろんゲーム。
    「ん、これ知ってるの? 結構古いやつだけど……(俺が学生時代に作ったソフトだけど黙っとこ)」
    「たまたま家にあったから(作った人のことは知ってるけど黙っててあげよ)」
    「……一緒にやる?」
    「……うん。負けないし」
     戦績は原作と同じくおおむねパックの勝ち。
    「あ、そういえばボクの部屋にもこのゲーム機あるからダブるのか……」
    「俺のは使い古しすぎていつ壊れるかわかんないし、置いときなよ。どっちの部屋でもできて便利じゃない?」
    「……そだね(おじさんをボクの部屋に……いや構わないけど……)」
    「……ね(あ、やべ、誤解させたな) や、ほら、1人用のモードもあるじゃん」
     基本的に対戦ゲームはリビングでやる。プロメテの個室はおじさん立入禁止というわけではないけどなんとなく不可侵領域。
     原作の「顔を使う」作戦みたいなの、この時空でもやってほしい。「あ、スカートめくれた!」とか?(安直)

     料理や家事について。
     一人暮らし歴の長いパックは最低限のことはできるけど、油断すると部屋が散らかるし、忙しいとコンビニ弁当が続きがち。
     プロメテは幼少期から留守番が多くて、自然と家事を覚えてるかも。料理のバリエーションは決して多くないけど1つくらい得意なやつがあれば良い。やはり可愛くオムライスか。
     プロメテがママの料理の味を再現しようとしてうまくいかないシーンとか欲しい。「たぶんだけど、隠し味に〇〇が入ってるんじゃないの?」って数回しか食べてないはずのパックが言い当てちゃうやつもおいしい。元研究職は分析力がある。

     引っ越しの時から引っかかってたけど、パックの家にはモノが多いのか少ないのか、解釈が分かれそう。学生時代や前職での持ち物すら残るような汚部屋でも、いかにも食って寝るだけの生活感のない部屋でも良い。
     モノが多い場合の引っ越しについては、中身を半分抜いた箪笥をひとりで担ぎ上げるJさんとか、面白半分で買っては放置された健康器具類を叩き折って燃えないゴミ袋を積み上げるJさんとか、そういう肉体労働シーンもあったかもしれない。

     あと、家は安アパートかどうか。壁が薄すぎると色々と大変なので(大変なので?)最低限の厚みは欲しいかな……。他に給料を使うとこないから、と言ってそこそこのレベルのマンションに住んでるのも良いかも。
     とりあえず寝室は別か、家の1番奥の部屋をプロメテに与えてパックはリビングのソファで寝てるとか、そんなイメージ。適した間取りがわからん。まぁいずれはすべての部屋とソファとベッドが共有空間になるので。



     細かく決めてないふんわり設定も多いので、更新のたびに矛盾が出てくるかもしれない。風景や行間はイイ感じに脳内補完してください。
     そしてどんどん三次創作してください。バリムシャァ


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  • 2023年02月08日 22:34
    ☆パクメテ現パロ
    (その1 出会いから高校入学まで)

    ※理科教師パック×生徒プロメテ
    ※現パロ、同居、同じ学校の教師と生徒、ゆくゆくはしっかり恋人になる

    小説ではなく、セリフ+ト書きみたいなざっくりした書き方です。
    以下折り畳み。


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    【出会い】

     高校の理科教師として働きつつ自堕落に過ごしていたパック。
     ある日、昔付き合っていた女性から連絡が入り、直接会うことに。
    「久しぶり。痩せたね」「あなたもね」
     待ち合わせのカフェ。女性の隣には中学生くらいの少年。
    「電話でも話したけど、この子が、あなたの子よ。私が病気で死ぬ前にあなたに預けたいの」
     十数年前に認知しなかった子供を、今更……。
     だが事情が事情だ。彼女の状態はかなり悪いらしい。
     少年は黙っているが、複雑な気持ちで着いて来ているのだろう。
    「ええとプロメテ、くん……だよね。何て呼べば良いかな?」
    「くんでもちゃんでも好きにすれば良いよ。ちなみに性自認は男、恋愛対象は今のところ女の子だよ」
     少年の格好は明らかにレディースの服だった。
    「おじさんは守備範囲外かぁ」とパックがおどけるのでプロメテは少し驚き、ママは机の下でパックの足を踏んだ。

     帰りの電車。ママと並んで座るプロメテ。
    「……あの人、ボクの服装に何も言わなかったね」
    「良く言えばおおらかで、悪く言えば無頓着なのよ。あなたとは気が合うと思うわよ」
    「そうかなぁ……」
    「きっとね。だからあなたはこれからも、自分に合うものを好きなように着て、自分に合う学問を好きなように学べば良いのよ。いつでも自分に正直な答えを選びなさい」
    「……うん……」



    【葬儀】

     面談の当日〜数日以内に婚姻届を出し、新居を探し始めたパック。
     しかし諸々の準備が間に合わないうちにママは亡くなってしまう。
     葬儀はごく少ない親類+パックで済ませる。このときパックは愛想笑いや無難な対応に徹して疲れる。プロメテはほぼ無言だが無理に声をかける者もいない。

     遺骨を抱いてママと過ごした家に戻るプロメテ。パックも着いて来る。
    「いやあ疲れたね。コンビニでサンドイッチとかゼリーとか買ってきたから、食べられそうなもの食べてよ。……食わないのは体に悪いよ」
     気を遣われているのはわかっているが、やはり気持ちの整理が追いつかないプロメテ。リビングの床に座り込む小さな背中に、パックは問う。
    「あのさ、おじさん空気を読むの苦手だから聞いちゃうんだけど……ひとりになりたい? おじさんここにいても良い?」
     ひとり、と聞いて顔を上げるプロメテ。ほとんど反射的に答え、はずみで涙がこぼれる。
    「ひとりに、しないで」
     小さい頃は病院のベッドでひとりぼっちで、でもママが頑張っているのはわかっていたから寂しいとは言えなかった。そんな様々な思い出が涙と一緒に溢れてくる。
     さめざめと泣き始めた少年を見守りながら、パックはこれからのことを思案する。



    【同居開始】

     婚姻届を出しておいたこともあり事務的な手続きは大きなトラブルなく進む。まだ中学生のプロメテは一人暮らしするわけにもいかず、パックのアパートに住むことに。3年生なので卒業まではそのままの学校、電車通学を許される。
     パックの部屋を急いで片付ける&プロメテの荷物を運び入れるために、前の職場の知人だという巨漢の男が呼ばれる。通称Jさんである。
    「待って、それ俺のお宝ボックスじゃん!」
     Jが運び出した怪しい段ボールには、肌色やピンク色が目立つパッケージのあれこれがチラリ。
    「サ、サイテー……」と白い目で見るプロメテ。
    「こういうものはひとまず処分しておいたほうが家庭はうまく回る。どうしても欲しくなったら今は電子書籍や配信がある」
     パックが捨てるか迷うものを見つけるたびにJが正論で殴り、なんとか片付け&引っ越しが終わる。
     作業中に気になったことを、プロメテは小声にJに問う。
    「ねえ、なんかたくさん賞状やトロフィーがあったけど、もしかしてアイツ凄い人なの?」
    「おそらくは。私も詳しくはない」
    「前の職場って超有名企業じゃん。なんで辞めたの?」
    「詳しいことは本人に聞くべきだろうが……」Jはサングラスの奥の表情を曇らせたようだった。「研究仲間に裏切られたと、聞いたことがある」



    【高校受験、そして】

     志望校は決まっているという自信満々のプロメテ。パックも「最近の子はしっかりしてるなぁ」と感心し、あまり口を出さない。少なくとも高校まで、本人が望むなら大学まで面倒を見る気はある。
     あっという間に受験シーズンが過ぎ、もうすぐ春。プロメテも志望校に受かったと報告してきて、この書類にサインしろ、入学金を振り込むから金を貸せ、などと自発的に動く。自分の仕事もそこそこ忙しいので進学準備を任せっきりにしていたパックは、そのうち気づく。
     あれ、そういや具体的に高校名を聞いてないぞ?
    「じゃーん、似合う?」
     届いた制服を着てみせるプロメテ。パックはようやく騙されたと気づく。
     それは勤務先の高校の生徒とまったく同じ格好だったのだ。
    「これからは学校でもよろしくね、センセ?」


     〜いつかきっと「その2」に続く〜


     色々とご都合主義なので現代日本のシステム的に無理なところがあっても見逃してほしい。
     ここまでは時系列順だけど、続きはもっと散発的で断片的な妄想になっていくかも。
     いつか……エロに持ち込みたい……


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  • 2023年02月05日 20:20
    ☆パクメテ♀小話

    ※女メテ孕ませ妄想の延長戦
    ※妊娠してない
    ※倫理観は街獣に食わせた
    ※そのわりにしっとりシリアス

    @fujo4 女メテが「デキちゃったかも……」ってパッさんを揶揄うつもりで言ったら、パッさんが逃げずに真剣に悩んで真摯な言葉を選んで「(リスクを色々並べたうえで)一番大変なのは君だし俺に出来ることは少ないかもしれないけど君が望むなら……」って言い出すから、メテが逆に泣いて謝る回
    のロングバージョンです。なんか3700字くらいに膨れ上がった。

    以下折り畳み


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     血の繋がった父と娘でありながら爛れた関係に陥って、何ヶ月になるか。実の娘を抱きながらゴムだけは絶対に譲らない父の倫理観、そのもう少し闇深いところを、プロメテは見てみたくなった。
    「え、なに、具合悪いの? 熱でもある? 生理はまだ先だよね?」
     夜の誘いを断っただけでこのリアクションである。こちらの額に手を当ててくるパックの、大きな手のひらをやんわり遠ざける。
    「あのね、パパ。落ち着いて聞いて欲しいんだけど」
     恥ずかしげにおなかを見下ろして、
    「デキちゃった、みたい」
     なるべく幸せそうな声で、
    「ボクとパパの、赤ちゃん」
     なにもないおなかを撫でながら告げる。
     上目遣いに、父の様子を窺う。目を見開いて固まっている。やがて自分の記憶を探り、そんなわけはないと慌てふためく――と、プロメテは勝手に想像したのだが。
    「……そう。そっか。うん。なるべく避けなきゃいけないことだったけど……」
     父はやがて静かに頷き、腕組みして、しばらく目を閉じた。
     あれ、思ってたのと違う……とプロメテがネタばらししようとするも、パックのほうが先に喋り始めてしまう。
    「リスクがたくさんある。もちろん君もわかってると思うけど……」
     それは極めて冷静に、論理的に。
    「ここには満足な設備がない。責任者であり医療者であるナーシャを説得して手伝ってもらうにしても、母子ともに無事でいられるか、わからない。もちろん十ヶ月の間に苦労することも多いだろう」
     流れるように、しかし急流にならぬ穏やかさで、言葉は続く。
    「仮に出産を乗り越えたとしても。俺と君はそもそも……当事者同士が愛し合っていても、周りから見たらとてつもなく異常な関係だ。知ったら気持ち悪がる奴も、俺を責める奴もいるだろう。君が攻撃される可能性もある。それにケモミックスの子たちへの教育に悪い。異常な夫婦に子供まで産まれたなら、この場所は出て行かなきゃいけないだろう。
     街獣はなんとかできるにしても、衣食住はちょっと、だいぶ、不安がある。うまいこと拠点を見つけられるかどうか……調査の猶予は十ヶ月、いやもう少し短いか……」
     想像だにしなかった言葉の数々に、プロメテが唖然としていると、気づいた父が微笑んで手を握ってきた。
    「ごめん、不安にさせたね。環境は俺がなんとかする。大丈夫だから」
     指の太さも柔らかさも温度も異なる手を、慈しむように撫でて、
    「君が選んで」
     正面から我が子にして妻の少女を見つめるその目に、真摯な光だけが宿っている。
    「産むのも、諦めるのも、君が選んで良い。たとえ父親でも、俺が決められることじゃない。
     一番大変なのは君なんだ。俺にできることはとても少ない。それでも君が望むなら、俺はどんなことをしても君を支えるよ」
     どこまでも優しく包んでくる声を聴きながら、プロメテの胸はどんどん苦しくなる。
     ――どうして、この人は、こんなに……!
    「余命少ない奴が言っても頼りないだろうけど……って、ちょ、どうした?」
     黙りこくっていた少女の目から涙が溢れ、パックがようやく慌てる。プロメテはしゃくり上げながら問いかける。
    「なん、なんで、そんな、優しいのさっ……堕ろせって、言わないの……?」
    「おろっ……だって君が嬉しそうなのに、そんなこと!」
     ――ああ、自分の演技力が嫌になる!
     優しすぎる父の手を振り払い、プロメテは叫ぶ。
    「嘘だよ! 妊娠なんてしてない! いつもちゃんと避妊してくれてるじゃん!」
     涙が床に落ちる。一歩だけよろめいた父の影が固まる。喉元にせり上るえずき、胸を握り潰されるような後悔の念に突き動かされて、プロメテは声を絞り出す。
    「ちょっと、からかおうって……パパがどんなふうに慌てるのか、み、見たいって、思っ、た、ひぐっ、だけ、でっ……うぅええっ……」
     聞き苦しい呻きが混ざる。涙が止まらない。プロメテは両手で顔を覆い、その場に膝をついてしまう。
     しばし唖然としていたパックは、やがて、天を仰いで長いため息をついた。
    「……安心した自分を殴りたい」
     言葉通りに自らの頬をペチリと叩いてから、膝を折る。泣きじゃくるプロメテの肩に、そっと触れる。
    「君のジョークはいつも面白いけど、ちょっとやりすぎ。びっくりしたよ」
     怒りも憎しみもないあっけらかんとしたパックの言葉に、プロメテは、恐る恐る顔を上げる。
    「お、おこらない、の?」
    「怒らないよ。色んなことに興味津々で、何でも自分で試したくなっちゃうのは、君の良いところだよ。それこそ俺の血筋じゃん?」
     微笑む父が、少しだけ苦い顔をした。
    「今回はさすがにちょっと……センシティブな話題だったけど……」
     プロメテは再び顔をゆがめて、濡れた手で父のシャツの袖を掴んだ。
    「ごめっ……ごめんなさいっ……もう言わない、絶対こんなことしないから、だからっ……!」
    「大丈夫だよ。嫌いになんてならないよ。俺の愛するお姫様は君だけだよ」
     パックはそのまま娘を抱き寄せた。落ち着かせるように頭や背中を撫でて、少しだけ遠い目をする。
    「……十数年前は、何とも思わなかったんだ。関係を持った女の子からその報告をされてもさ。俺には関係ないから自分で判断しなよって、そう思ってた。最低なクズ野郎だった。
     君が、俺を変えてくれたんだよ。家族が増えるのは嬉しいことだって、今は思えるんだ」
     嬉しいこと。じゃあもしかして、さっきの言葉は、状況に合わせただけのもの、プロメテを庇うだけのものではなくて――
    「……も、もしかして、妊娠……喜んで、くれたの……?」
    「うん。自分でもびっくりだけどさ。心が温かくなった気がしたよ。
      昔の君に何もしてやらなかったことの、埋め合わせじゃないけどさ……今度は、心から愛せるって思ったんだ」
     ぬか喜び、させたのか。そう思ったらプロメテはまた胸が苦しくなって、涙が溢れて視界と呼吸がめちゃくちゃになった。
    「そんなに泣かないでよ。ね、おかげで大事なことな気づけたんだよ。さっきも言ったように、リスクがとても多いからさ……積極的に子供がほしいわけじゃないけど、避妊は絶対じゃないし、万一の時は責任を取るよ。うん、俺の中でこの気持ちを確認できたのはめちゃくちゃデカい収穫だと思うよ」
     プロメテの背中を擦る手が止まり、ぎゅ、とその細い体を強く抱きしめる。
    「だからこそ、今まで以上に君を大事にしたい。守りたい。愛してる……俺の■■■■」
     パックしか知らない、娘の本来の名前を囁いて、額にキスをする。
     プロメテもまた必死に呼吸を整え、背中を伸ばして、父の頬にキスをした。
    「ボクも……ボクも、パックさんを愛してる。大事にしてくれて、ありがとう……本当に……」
     切れ切れになりながらも、今まで以上の感情を篭めて。
    「だいすき……」
     本心からの言葉を投げかけて、また彼の胸に顔を埋めた。涙はなかなか止まってくれなかった。
     泣き疲れたプロメテがそのまま眠りそうになって、パックが抱き上げてベッドに運ぶ。それでようやく、ふたりの長い夜は閉じた。


     翌朝。洗面所の鏡で自分の顔を見たプロメテが、人生で一番泣き腫らしたんじゃないかという目元をタオルで冷やしていると、遅れて目覚めたパックがふらふらと歩いてきた。
    「……ねえ。昨日は言わなかったんだけど……君がもし本当に、母親になることを望むんだったら、その相手は俺じゃないほうが、その、色々と……都合が良いっていうか……」
     昨夜と打って変わって歯切れが悪い父の様子に、プロメテは笑う。
    「やだ、別れないから。ボクが好きなのはパックさんだけなんだから。そもそもパパは、ボクを他の男に渡しても平気なわけ?」
    「…………平気じゃないです、嫌です、そいつ殺しそう」
     苦悶を顔に浮かべるパックに、プロメテは「でしょ〜?」と得意げに言いながら、いつものように抱きつく。それからモゴモゴと、少し言いづらそうに続ける。
    「ボクだって、パックさんの子が欲しくないわけじゃないから、さ……この施設を出ても暮らせるくらい地上が豊かになって、世間体を気にせずにふたりで生きていけるようになったら、そのときは……ね? また考えよう?」
     それこそ夢物語かもしれない。新しいミューバスターの開発も、外の世界の調査も、人員や物資の確保も……何年かかるかわからない、ゴールの見えない旅の途中だ。二人とも、この現実を無視できるほどのロマンチストではない。
     それでもプロメテは提案し、パックは頷いた。
    「……うん。世界、救わなくちゃな」
     どちらからともなく唇を重ねて、通じ合う感情を確かめる。生き残ること、愛し抜くこと、改めて誓ったようなものだ。
     ふいにパックの大きな手がプロメテの薄い腹を撫でた。
    「子供の名前、考えてて良い?」
    「気が早いよ」
     プロメテは笑う。昨夜に泣いた分、彼の優しさに触れた分、笑おうと思う。愛する父も共に笑ってくれる。新しい英雄、新しい命、それらのことを考えるほど、力強く笑える気がした。
     先の見えない未来に、灯す光の数は、多い方がきっと良い。


    【END】

    2023/02/05

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  • 2023年02月05日 20:19
    パクメテ孕ませネタ絡みの色々なメモ。

    それぞれ別の解釈。会話だったり片方のセリフだけだったり。
    暗い&胸糞も含むのでなんでも大丈夫な人向け。
    以下折り畳み。

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    【♂メテ/ギャグ路線】

    「北欧神話ではロキ神が牝馬になって出産するエピソードがあるけど、日本の江戸時代には、男が男のまま妊娠できるストーリーのエロ本があったんだって。進んでるよね、昔の日本」
    「そりゃすごいな、知りたくなかった」
    「ところで現代の技術でも、男が妊娠するのは可能なわけでね」
    「おっとキナ臭くなってきた」
    「このムシカゴの未来の人口問題に向き合うにあたって、ボクとおじさんという組み合わせは大いにアリだと客観的にも判断できるよね」
    「全然客観的じゃねえんだわ、クソ主観だわ」
    「ほしいなぁ、おじさんとボクの赤ちゃん」
    「俺がパパでありおじいちゃんっていくらなんでも倫理的にヤバイのよ」
    「実子を抱く時点で倫理観ゼロでしょ」
    「うぐ……」



    【♀メテ/血筋トーク】

    「君が授かるのが男の子だったら、きっと君を好きになるよ。ギリシャ神話のオイディプス王は父を殺めて母を娶った。真実を知らなかったとはいえ、ね」
    「ボクらはそういう血筋ってこと?」
    「その子が君を好きになり、俺を殺して君を奪い、君が孕んだ新しい子が女の子ならば今度は父を好きになり……と、エンドレス修羅場を演じるってわけ。罪深いね」
    「世界の神話に近親相姦と英雄は付き物だもんね、現代の神話を演じるのも悪くないかな……でもボクはやっぱり、パパと添い遂げたいなぁ」



    【♀メテ/パッさんには産ませる気がない場合A】

    「君の体が、耐えられるとは思えない。産ませるわけにはいかない。
     ……流す薬は、俺でも作れる。君が殺すんじゃない、俺が殺すんだ。全部、君の尊厳や健康を損なうようなことをした俺の責任だ。俺の罪だ。
     こんな世界でも君には長く生きて欲しい……こんな世界に新しい命を産むのは抵抗がある……酷い矛盾だけど、そう思うよ」



    【♀メテ/パッさんには産ませる気がない場合B】

    「は? デキた? ウッソだろお前ちゃんとピル飲んでたんだろうな? いやさすがに産む気はないでしょ、堕ろす薬くらい……は? 産みたい? バッカじゃねーの倫理観ねえのかよ、いや俺が言えた義理じゃねえけど……ええー……だったら俺の子なんてバラすなよ、他の連中に何を言われるかわかったもんじゃねえ。
     俺に不都合なことが起きたら、わかってるよな……腹の子もろとも殺すぞ?」



    【♀メテ/パッさんが産ませたがる場合】

    「孕め……孕めよ、俺の子を……俺が生きた証を、この世をめちゃくちゃにした俺の罪の証を……! あぁそうだ、他ならぬ君が! 俺のすべてを知る、俺を受け継ぐ、君の胎で……俺の子を……!」
    「あぁ……出した、君の中に出したぞ……はは、泣くほど嬉しいか? 実の父親に種付けされて……」
    「俺の精子がベッドに辿り着くまで、抜かずに蓋をしてような……オンナノコは、ぎゅうってされるの、好きだろ。
     ……こら、締め付けるなよ、また勃っちまう……」



    【♀メテ/産みたいメテによる逆レ】

    「あ、もう起きちゃった? パパはお薬いっぱい飲んでるから効きが悪いのかなぁ……
     今からね、パパの子種を貰おうと思って! 手足を縛らせてもらったけど、終わったら解くから。猿轡もね。呼吸はできるよね、苦しくない? じゃあ早速、勃起させてあげるっ」
    「あん、暴れちゃダメ……抱いてくれないパパが悪いんだよ? あんなにお願いしたのに……娘を犯すくらい、そのへんにありふれたことなんだからさ……あぁ、あっ……ね、ボクのナカ、きもちいぃ……? ママのと、どっちが好き……?」
    「……っ! ん……出して、くれたね……ボクのナカに、パパの赤ちゃんの種……嬉しいっ……パパの精子たち、頑張って着床してね……大事に大事に育てるからねっ」



    【♀メテ/出産切望バッドエンド】

    パクメテの血縁関係と肉体関係と妊娠が周囲にバレて、パッさんバッシングされて拘束、メテも引き離され強制的に堕胎を言い渡されて絶叫
    「やっとあの人と本当の家族になれるのに、なんで邪魔するの!?」
    「ボクはあの人の血をより濃く続かせるためにここに来たんだって、そう思ってた、のに」
    麻酔で眠らされてる間に処置を受けて目覚めた時には空っぽになっていた腹を撫でてボロボロと泣くメテ

    このルートだとパッさんはパッさんでこういう主張かな……
    「己の遺伝子をより多く残したいのは男の本能だろ? 相手が誰だって構いやしねえだろ、誰に迷惑かかるってんだ?」
    「好きとかそんな青臭いことじゃねえよ。ヤリてえだけ、産ませてえだけだ。
     ……あぁ、でも、そうだな……あの子がいつか他の男の種を孕むのは、嫌だなって、少し思う」

    数日後にふたりとも自害かもしれない



    個人的に♂メテの場合はメテからグイグイ迫って関係を持つに至るタイプの妄想が強いけど、♀メテの場合はどちらから発情してもおかしくないのでは……なんて思ったり
    どちらかが騙していて血縁を知らぬまま……もおいしいけど、やっぱり血を分けた存在であることを認識したうえで発情してほしい。♂でも♀でも

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  • 2023年02月04日 23:00  
    Twitterで出した恵方巻きイラスト。
    えっちな顔は難しいね……もっと練習したい。


    そういうプレイの場合、こうですか⬇
    「今年の恵方は南南東だって。跪いて、途中で口を離さずに、飲み込むまで頑張ってごらん?」
    「ん……頑張ったらご褒美くれる……?」
    「もちろん。とびきり気持ち良くしてあげる」
    「じゃあ……おじさんのおっきいの、いただきます……っ」
     〜中略〜
    「ん、ぐっ……んっ! けほ、けほっ……!」
    「よく頑張ったね。えらいえらい」
    「う、動くなんて聞いてない……っ」
    「ごめんごめん。君が頑張ってて可愛いから、つい」
    「もぉ……ご褒美2倍にしてくれなきゃ割に合わないよ?」
    「おじさんそんなに具沢山じゃないけど長持ちするかなぁ……ね、体位は選ばせてあげる。どうしたい?」
    「……顔が見たい。おじさんの気持ちイイときの顔が見れたら、なんでも良いよ」
     続かない

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